こんにちは、ヘルスベイシスの採用担当の小林です。
近年、精神疾患の治療方法ということで認知行動療法が注目を集めていますが、
本記事では、そんな認知行動療法についてご紹介していきます。
認知行動療法とは
認知行動療法とは、ストレスなどの影響で狭まり凝り固まってしまった自分の考えや行動を解きほぐし、変えていく治療方法のことです。もともとはうつ病の治療方法として確立されました。その後、不安症、強迫観念、統合失調症など幅広い精神疾患への治療方法として用いられています。
また認知行動療法は精神疾患を持っている人以外にも使えます。精神を解きほぐして行動を変えていくものなので、ビジネスシーンやスポーツでもメンタルコントロールに役立つからです。
認知行動療法の背景
認知行動療法の起源ができたのは1900年代です。今から100年以上前ということです。パブロフの犬の話は有名ですが、実は認知行動療法もパブロフの犬の理論が基礎になっています。毎回エサを与えるタイミングでベルを鳴らしていると、ベルが鳴るだけでエサをもらえると思ってよだれを垂らすというものです。
パブロフの犬からアメとムチで有名な行動理論につながり、さらに社会的学習理論につながり、1970年代に認知療法が誕生しました。社会的学習理論は、経験しなくても見聞きすることで学習できるという理論です。認知行動療法という形になったのは1980年代頃です。
認知行動療法アプローチとは?
認知行動療法の概要や背景をご紹介しましたが、どのようなアプローチで治療していくのでしょうか。認知行動療法では名前の通り、認知面と行動面の両面からアプローチしていきます。
認知面のアプローチとしては、物事に対する考え方を見直す、幅広い視点を持つ、といったことを意識的に行います。行動面へのアプローチでは、生活リズムを整える、達成感がある行動を増やす、楽しいことをする、といったことを行います。
認知行動療法の具体的な手法
認知行動療法の具体的な手法として以下が挙げられます。
・コラム法
・暴露療法
・セルフモニタリング法
・リラクセーション法
コラム法とは、ワークシートにその時の感情、思考などを書き込み、改善していく方法です。暴露療法は、小さいことから無理なく慣れていく方法です。段階的に実施することで、最終的に問題が改善します。
セルフモニタリング法は、自分の行動や状態を記録していく方法です。記録する行動は、朝起きた時間など日常的なことも含まれます。その際の体調や気分も一緒に記録します。自分を知ることで、改善策を考えていきます。
リラクセーション法は緊張をゆるめてストレスを予防、緩和していく方法です。緊張のゆるめ方は、一度体に緊張状態を作ってからゆるめる漸進的筋弛緩法、リラックスできる姿勢でくつろぐ自律訓練法などがあります。
行動認知療法の特徴は?
行動認知療法の特徴は、考え方や行動を少しずつ意識的に変えていくことです。これらを一気に変えるのは難しいですが、何も意識しないと改善されずに良くない方向に向かってしまう可能性があります。
少しずつでも方向を良くすればいずれは問題が解決するという考えに基づいています。問題は自分自身ではなく、考え方や行動という形で、自分自身とは切り離して考えることも重要です。
自分自身が問題と考えると精神的に追い詰められてしまうことが多いため、あくまでも考え方や行動に原因があると切り離すだけでも気持ちが楽になります。
うつ病の認知行動療法の例は?
うつ病の認知行動療法の例として、出来事やその時の自分の考え、気持ちを紙に書き出し、医師と一緒に検討するという治療方法が挙げられます。これを繰り返すことでどのようなことが起こったときにどのように感じているかがわかり、改善策も見えてきます。
繰り返ししっかりと考えることを行うので良い考えが習慣化され、再発しにくくなります。ただし認知行動療法が万能というわけではないので、投薬治療などと併用されることもあります。
認知行動療法の効用は?
認知行動療法を行うことで、精神状態、行動、考え方が変わります。行動を考え方を変えることで精神状態を変えると説明しましたが、逆に精神状態が変わることでも行動と考え方が変わります。
つまり、認知行動療法が進めば正のループになっていくということです。逆に言えば精神状態が悪化しているときは、行動、考え方が悪くなり、さらに精神状態が悪くなるという負のループに陥ります。
認知行動療法では、行動や思考の習慣を変えるという点が重要です。
最後に
精神疾患の認知度が高まることで認知行動療法の認知度も高まっていますが、その需要は徐々に増えつつあります。
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