サイバー・バズでは、toC向け商材を扱うコスメや消費財などのメーカーを中心にSNSマーケティングを手がけています。
こうしたなか、新しい業種開拓も行っており、その最前線に立って日々取り組んでいるのが東原 昇風さんです。
新業種局の局長として、既存の得意とする領域以外の新規クライアント開拓に挑む東原さんに、目指す組織のあり方や今後の展望を伺いました。
略歴
東原 昇風(ヒガシバラ ショウカ)
SMM事業部アカウントプランニング本部 局長
2018年に新卒でサイバー・バズへ入社。
広告運用本部などを経て、2020年7月付で局長に昇格。
中長期的にSNS領域で信頼されるパートナーを目指す
──まずは現在の担当業務と組織のミッションについて教えてください。
「新業種局」は2022年9月にできた新しい組織の局長として、マネジメント業務とクライアントへの広告提案を行っています。
今までサイバー・バズが強みとしていたコスメ領域に加え、新たな業種に対してもSNSマーケティングのソリューションや広告を展開することで、さらなる事業の拡大や会社の成長へ貢献していくための重要な組織となっています。
SNSが多様化し、生活者の間でもSNSを使って情報収集するのが一般化している一方、企業においてはまだまだテレビ広告一辺倒になって、SNSをうまく活用しきれていないところも少なくありません。
「数年以内にコスメ以外の新しい業種のマーケットを獲得する。」
このような組織のミッションを掲げ、SNSの力で広告主や生活者に価値を届けられるように尽力しています。
──具体的に開拓を行っている業種や、新規クライアントの開拓で意識しているのは何ですか?
食品や金融、ペット、ホームセンターなど、サイバー・バズが今まであまり取引の少なかった業種の開拓を行っています。
若手メンバーを中心に、少数の組織体制でテレセールスを中心とした営業活動に取り組んでいます。
ただ、今までサイバー・バズと接点を持ったことのない企業に架電していくことになるので、「初めまして」から入る営業にならざるを得なく、断られることも非常に多い。
特に立ち上げ当初は、「架電での開拓営業は信頼を勝ち取るのが難しい」と感じる場面もたくさん経験しました。
そこからどうすればいいかを考え、「売上ありきのプッシュ型の営業」から「中長期的にSNS領域で信頼されるパートナー」として、伴走型の営業スタイルに変えたんです。
広告やプランニングの提案だけでなく、SNSに関するワークショップやナレッジの共有を行うイベントを開催し、いかにクライアントとの接触回数を増やすかという事を重要視しています。
何度もクライアントと接し、SNSの課題感やニーズについてヒアリングしていくことで、関係性を深めていき、サイバー・バズのことを頼れるパートナーとしてみていただけるように意識していますね。
購買に近くなったSNSの役割と細分化が進んだインフルエンサー
──社内に知見のない新業種だからこそ、何か業務で工夫していることはありますか。
メンバーそれぞれ、本やWebの記事を読んでインプットしています。
また、社内で業種ごとにプランニングの仮説を立て、実際にクライアントへ提案を行った際にフィードバックをもらい、それをチームに共有するのを心がけています。
やったことがない領域で、正解を見出せていないからこそ、クライアントと意見交換しながらブラッシュアップしていくのが大事だと思うんです。
そのぶん、勝ちパターンを見つけるまでは、コスメ等の既存顧客と比べて受注までのリードタイムが長くなってしまうものの、やはりクライアントに刺さるベストなプランニングができるまでは、辛抱強くやっていく必要性を感じています。
──SNSマーケティングにおける近年の市況感についてはどう思われていますか。
私は2018年にサイバー・バズへ新卒で入社したんですが、その頃に比べてSNS市場全体が伸長し、それに連動するように会社自体も成長していると思います。
この市場はこれからも将来性があり、サイバー・バズもSNS市場をリードしていく会社としてさらに飛躍していくでしょう。
個人的にも入社当時と今の状況では、明らかにSNSの変化のスピードが早いと実感しています。
特に今のSNSは単なる情報共有のツールではなく、実際の購買により近くなったと考えており、広告主も以前にも増して予算を出すようになっている。
さらにインフルエンサーの多様化も進んでいます。
例えば「美容垢」と呼ばれるアカウントも、ライフスタイル系やイラスト系などのように細分化されていて、ニッチな内容を投稿し、専門性を尖らせていくことで価値を出していく「マイクロインフルエンサー」が台頭してきました。
こうした市況の変化が激しいゆえに、1年前に考えた座組みが全く通用しないことも多く、新しいメニューを開発していき、市場にアジャストしていくことが求められています。
業種ごとのビジネスモデルに合わせた広告メニューの必要性
──サイバー・バズは競合とどう差別化しながらビジネスを展開しているのでしょうか。
差別化ポイントは3つあります。まずは独自データを保有していること。
インフルエンサーの投稿の数値やプロフィールを訪れた数、インサイトの情報など、サイバー・バズならではのデータを持っており、それを参考にしながらマーケティング活用できる事は優位性につながっています。
クッキーレス時代の到来も叫ばれており、そうなった際にSNS市場で成長していくには、独自のデータがアドバンテージになると考えています。
次にパートナー企業とのアライアンスです。
やはり、広告主となるクライアントにとって魅力的な提案やプランニングは、自社だけでだと限界があります。
そのため、パートナー企業と共同で広告メニューを開発し、サイバー・バズ独自のSNSマーケティングが展開できるような座組みを構築しています。
そして3つ目は人材です。サイバー・バズにはSNSに長けている人材が多く在籍していて、かつアグレッシブで向上心も強い。ポテンシャルの高い人材が揃っているので、事業に対する求心力が高く、会社の成長へコミットできる環境が整っているのも強みだと言えるでしょう。
──新業種局の組織を成長させていく上で、ブラッシュアップすべきことは何ですか。
業種ごとにビジネスモデルが違うので、他業種の成功事例をトレースするのではなく、業種ごとにカスタマイズしていくことが大切だと考えています。
今後は、生活者視点で業種に特化した広告メニューを作ることが肝になってくるでしょう。まだ道半ばの組織のため、先ほどもお伝えしたように、クライアントのフィードバックは社内で共有し、成果を出せる勝ち筋を見極めながら、一歩ずつ前に進んでいくこと。
このようなマインドを持って、日々業務にあたっています。
「新業種×SNS」で勝ち筋を見出し、利益を出せる組織に
──理想の組織を作るためにはどのような人材が必要ですか。
正解が見つかっていないなかでも、新しいことに積極的にチャレンジできる人材が必要だと思います。
自分で考え、自分たちで創っていく「自考自創」という言葉がありますが、新しいことに挑戦するのをいとわない熱量こそ、新業種局で活躍するには大事になります。
どうしても、既存事業に比べてすぐには成果に結びつきにくいため、途中で心が折れたりモチベーションが下がりやすい。
たとえ今は断られていても「1年後には大きなお客様になっている」と考えるように助言し、足元ではなく未来を見て仕事をするように伝え、自分自身も強く未来イメージを描く様にしています。
──それでは最後に今後の展望について教えてください。
コスメ以外の食品や飲料、金融、教育など業種ごとに局が立ち上がり、筋肉質な会社にしていけるように貢献できればと思っています。
現在、新規開拓は食品の業種を中心に取引先が増えてきているので今後も「新業種×SNS」でユースケースを出し、利益を上げられるような組織を目指していきます。