1
/
5

医師×看護師から見る医療変革の現場にいる魅力

はじめまして!動画制作を主に担当しているMedical teamのインターンとして、3月からContrea株式会社に参画した吉田琳奏です。現在は医学部5年生として、学内での実習に励んでおります。今回は、Contreaへのジョイン前に医師・看護師として働いていたご経験のある、響さん・河瀬さんに対談形式で「異業種転職をし医療変革の現場にいる魅力」について語ってもらいました。

Contreaは「医療にかかわる全ての人に安心を」というMissionを掲げ、「安心」を大切にしている医療系スタートアップです。そのミッションを達成するために、テクノロジーで患者さん中心の医療を実現できるよう、「MediOS」という医療者と患者さんのインターフェースとなる基盤プロダクトを提供しています。

動画説明のコンテンツ制作に深く関わっている元医療従事者のお二人から、MediOSのコンテンツが医療現場の非効率性を改善しながらも、患者さんに安心してもらえることを一番に作られているかを話してもらうことで、Contreaは現場の声や課題感を大事にしながら仕事をしていることがより伝わると思い、この対談をするに至りました。

みなさんよければ最後までお付き合いください。


お二人ともContreaにジョインされる前は、医師・看護師という医療従事者として働かれていたと思いますが、まずはジョインに至るまでの経歴について教えてください。

吉川さん
横浜市立大学の医局に所属して、脳外科医をやっていました。 朝は早くからカンファがあり、そのまま夜まで手術があり、手術が終わった後に病棟業務をして、そのまま当直をして、夜中に緊急手術で起こされて、朝まで一睡もせずまたカンファに行く、というような日常を送っていました。ただ、脳外科は脳外科という学問としても大好きだったし、できることが増えていくのが大好きだったので、手術もどんどんできるようになり非常に充実した毎日を送っていました。

河瀬さん
私は大学を卒業してから、国立国際医療研究センター病院のNICU・GCU病棟、小児科病棟でトータル3年働いていました。最初の2年間はどちらかというとGCU業務が多く、低出生体重児やハイリスク児に対しての一般的なケア、色々と社会的な支援が必要な子に対しての育児指導や退院支援を主にしていました。


医療業界から、全く異なる業種のContreaにジョインすることとなったきっかけは何だったのでしょうか。

吉川さん
医学部を卒業して、長岡赤十字病院で初期研修を始めた時から、医療現場には特に「効率性」の面で多くの課題があるということに気づいてはいました。しかし、その時から医師の働き方を推し進めるようになり、このまま時間をおけばいずれ勝手に良くなっていくんじゃないかという気持ちがあったので、特に課題感は抱いていませんでした。その後初期研修が終わり脳外科医として働き始めましたが、その課題が変わる予兆みたいなのは全然見えなくて、誰かがしっかりそこで旗振り役になって病院の外から進めていかいかなきゃいけないんじゃないかっていう思いが、日に日に増していきました。
脳外科は脳外科ですごい好きだったので、この仕事はずっとやっていたいって思っていました。ただ、だんだんと脳外科医としての年数を重ねていくにつれて、初期研修で僕の下について脳外科を回ったから脳外科医になりたいと自分の影響で思ってくれるような人が増えていく一方、尊敬している先輩が労働環境の悪さで潰れていってしまうような現状を見ると、今の医療現場のこのひどい状況に自分の影響で後輩が入っていくことに、一種の罪悪感もありました。この改革を推し進める人がいないなら自分でやるしかないと思い、最初は自分で会社を作って何かをやろうとしていたのですが、そんな時にちょうど代表の川端と出会いました。そこで、サービスの良さやその拡張性、Contreaのもっているビジョンに強く惹かれてContreaに入りました。

河瀬さん
わたしは、運よく第一志望の部署に入ることができて、特に小児看護はすごく興味がある分野だったので、本当にやりがいのある仕事でした。特に、小児科で働くにあたって自分が一番使命感をもっていたのは、患者さんが治療を受ける前に何のために治療をするのかを理解してもらう、理解してもらうためにしっかりと時間をかけて説明することでした。ただ、病棟業務では想像していたより直接的に患者さんと関われる時間よりも、いわゆる「医療現場の非効率性」というところで、そこに時間やリソースが取られて自分の納得いく形で患者さんを診ることができない。そこの業務にリソースが割けないっていう、もどかしさと申し訳なさ、罪悪感がありました。将来的に、今後のキャリアプラン・キャリアパスを考えた時と今のやっている業務とのギャップがあった時に、自分の中で将来像が見えなかったっていうのがあります。

吉川さん
確かに、小児看護っていろんな時間の制約がおそらくあるかなと思います。例えば、患者さんが寝ている時には何か観察したくても起こしたりできないし、保護者の方が病院に来てくれる時にしか確認できないことがあるといった、時間的な制約がある中で、別のタスクに追われているとやりたくてもできないことがあると思うから、多分余計にそういう非効率性が気になる領域だったんだなと思います。

河瀬さん
吉川さんって小児科医でしたっけ(笑)。いやいや、本当にその通りだなと思って3年前をすごく懐かしく感じました。優先順位を考えた時に、書類回りの業務をやらなきゃいけない場合があってその業務をやっていても、本質的な優先順位は絶対にその患者さんやご家族であるべきだと思っていたので、課題感として感じやすい状況ではありましたね。


お二人とも医療現場での業務の非効率性に課題を感じられて、Contreaにジョインされたとのことですが、Contreaが提供している「MediOS」というコンテンツが医療現場にもたらす影響、それがもつ魅力について教えてください。

河瀬さん
簡単に言うと、魅力の一つは現場の課題感を分かっている人である医療従事者がそこの課題感を認識しながらプロダクトに関わっているっていう点だと思いますね。

吉川さん
そうね、シンプルに言っちゃうと、現場の医療現場の非効率性という課題を解決しながらも、患者さんに対してもすごく価値があるもの。動画としてわかりやすい。自分が受ける手術の内容が理解しやすい。それを元に自分が受ける治療方針そのものに納得感を持てる。自分の意思決定に対して必要な情報が適切に与えられることで、後悔しない意思決定ができたりとか、 医療そのものに存在しているような不安感みたいなところが取り払われるみたいなところに、やっぱりすごい大きな価値がある。
僕が最初、かずさん(川端)からその話を聞いた時に思ったのは、医者や医療者側だけじゃなくて患者さん側にもすごくいいものであるっていうところにサービスのポテンシャルを感じました。SaaSだから、いわゆるITツールみたいなものってドライな感じになってしまいがちで、しかも病院という環境はそこに対する抵抗っていうのがやっぱりまだある中で、このMediOSというシステムを使うことで医療者と患者さんの関係がよりなんか豊かになるっていう、ドライと真逆なものであるところがすごく魅力だと思いますね。

河瀬さん
「患者さん目線」という話が今出たけど、動画制作においては患者さんから見てどういう動画かみたいなところは大切にしています。監修医の先生に動画の原稿を監修していただいたり、社内の吉川さんを始め医師の人にみていただいたりすることで医学的、解剖学的な正確さや最近のエビデンスに基づいた説明ができるっていうのはもちろん大前提なんだけど、それは患者さん視点にちゃんとわかりやすい動画があってのものだと思っています。現在のコンテンツとしては疾患や治療法、合併症なども用意しているわけですけど、それも次の意思決定のプロセスにちゃんと向かうことができるものであるかっていう問いをしながら、動画制作を進めています。

吉川さん
そうですね。患者さんのわかりやすさと安心みたいなところは、Contreaが最初に動画作り始めた時からすごく意識していて、 言葉遣いや単語一個も、こっちの方がわかりやすいんじゃない?みたいな議論がたくさん巻き起こります。表現一つとっても正しさの上に立脚してればなんでもいいわけじゃなくて、これ言ってみたら患者さんが不安になるんじゃない?とか、 そういう部分は毎回議論になりますね。やっぱりその患者さんからの目線が一番で、正しいんだけど患者さんにとって情報過多になりすぎず、安心できるような内容にするみたいな、すごい難しいバランスの上で動画を作ってるなという風に思います。だから、それが患者さんから見てもわかりやすい動画で、安心したっていうフィードバックをもらえる大きな要素かなと思います。

河瀬さん
もう一つ大きな魅力でいうと、現場の課題感を分かっている人が実際に足を運んで、実際の医療現場の医師や看護師さんにヒアリングを続けて、現場の意見をプロダクトに反映できているという点だと思います。

吉川さん
確かに、プロダクトとしてのきめ細やかさみたいなものがすごくあるかな。最近立ち上がったCSチームも病院向けのSaaSということで、かなりハイタッチを志向をしているし、それがやっぱりユーザー側の喜びみたいに直結している感じはとてもあったり、それがダイレクトに開発側に届くようなフローもできてるので、かなりサービス全体として、きめ細やかなところになってるかなっていうのは、今河瀬さんが言ってくれたように 思います。

現場ドリブンだからこそエンジニアがCSに転身した話|ひで
ごめん、開発環境にはいけません。 いま、CSチームを立ち上げています。 MediOSを医療現場に届けるためのチームを、私は作っています。 本当は、あの頃が恋しいけれど、でも... 今はもう少しだけ、知らないふりをします。 私の作るこのCSチームも、きっといつか、MediOSを病院、医療スタッフ、患者さんに届けるから。 ...
https://note.com/_hidehiro/n/nccff7d7b186e


業界ごとに価値観や慣習、共通言語の違いがあると思うのですが、異業種転職で難しかったことはありますか?

吉川さん
誰が何の原理原則で動くかみたいな力学法則が病院の中と外じゃ全然違うなっていう感覚がものすごくあります。病院の中だと、基本的に患者さんに関することだったらどんな部署もいやいや引き受けてくれるというか。例えば今すぐどうしてもMRI撮らないとダメなんですって言ったら、技師さんもどんなタイミングであろうが撮ってくれる。患者さんのための行動に対して損得感情とか、 病院収益を考えなきゃいけないとかっていう目線はあまり入ってこないような力学法則だったんだけど、病院の外に出てみると結構違うなって思いました。自分の環境の外の人とやり取りする時には、基本的に相手はインセンティブがあれば動いてくれるし、インセンティブがなければ動いてくれなくて、当たり前のことなんですけど改めて実感したなっていうことは多々あります。むしろ、インセンティブがあればそんなこと引き受けてくれんの!みたいなことも引き受けてくれるっていうのは大きな違いだと思うので、ゲームルール・力学法則が違うっていうのがなんかしっくりきます。だから、相手に対してインセンティブとか相手の利益を設計してあげれば人は動くんだっていうところを病院の内外での違いとしてうまく実感できましたね。
そこのところで社内の話で言うと、もう一つの違いはコミュニケーションの取り方で、職種によって全然違うコミュニケーションスタイルがあるなと。 同僚としてエンジニアとかセールスの人とかと話すと、その話の中でエンジニアにはエンジニア同士での、セールスはセールス相手での、気持ちのいい円滑なコミュニケーションの仕方があるなと思って。 病院の中ではあんまり今まで意識したことがなかったです。コミュニケーションのスタイルを変えないとこじれるようなことはあまりなくて、こっちはこっちの言いたいこと言って、あっちはあっちの言いたいこと言って、なんかうまくいくみたいな感じだったけど、そうじゃなくて人によってスタイルを変える必要があるっていうところが、社内だと大きな違いでしたね。


河瀬さん
それ以外のところでいうと、病棟との組織体制の違いですかね。病棟で働いてる時は、やっぱり大きい病院だったのでもう既にある程度組織が成り立っていたし、その大きい組織の中で、上司がいながら、上司はその上にまた上司がいながらっていうどちらかというと多分トップダウンの形で働いていたんだけど、 スタートアップにおいて特にこのフェーズだと、そういう形というよりは自分の意見を反映させながら、自分が立てた仮説が正しいのかどうかを検証しながら仕事をするというのが、今までの病棟ではあんまりなかった仕事のやり方かなっていう風に思っています。さっきの仮説を立てるところでいうと、本当に更地の状態から、情報だったりとか今あるものをかき集めて、次のステージ・ステップに向かって仕事をしているっていうところは、 今までの病院・病棟で働いてきたところとは、大きく異なる点なのかなと思います。

吉川さん
確かに、「このフェーズのスタートアップだからこそ」みたいなところはありますよね。今河瀬さんが言ったみたいに、マジの更地だからその更地を整えるみたいな、家を建てる前にまず整えるところから始めるみたいなところもあるし。ただ逆に、だからこそやることがあんまり制限されないというか。決まったところが何もないからやらなきゃいけないことだったら全然できるし、そこの拡張性が高くてなおかつやることを縛られる必要がないから、本質的なことをやれると思います。

河瀬さん
確かに、それはありますね。例えば、病院だと私の場合は看護部の中の1人で、その病棟に配属されて、 毎日患者さんをみながら、 他の係業務とか委員会活動をしてっていうやることは色々あったんだけど、そのやることの範囲ってやっぱり限られていたし自分の中の影響範囲も本当に限定されていたんだけど、スタートアップだと全然そんなことなくて。今だったら動画制作を進めながらも、私自身がドメイン知識の周りに関わっていける。例えば、その動画の予算を組んだりとかもできるし、プロダクトチームに必要な最低限の要件を伝えることもできる。他にも、CSチームにより医療現場の解像度を上げてもらうための情報提供もできるし、実際に自分が現場に足を運んで医師や看護師さんに課題感を聞いて、その上で例えばどういう風に動画をカスタマイズしたらいいかっていう提案もできるっていう感じで、本当にいろんなところに自分が関わっていけるなって。その「拡張性」っていう意味で言うと、そのチームだけじゃなくて、個人もいろんなところに手を伸ばせるというか、 横断できるなっていうところがいい業種、転職っていうのかなとか、スタートアップ転職での違いだったかなと思います。


元医療従事者ということで社内で一緒に仕事をすることも多いお二人かと思いますが、お互いに助けてもらったようなエピソードやそれぞれの強みについて教えてください。

吉川さん
そもそも僕が、動画制作のチームをまとめ始めた時は、代表のかずさんから引き継いだ形だったんですね。今って動画を何本も何診療科も並行して作ってると思うけど、昔はとにかく一診療科を半年以上かけてみんなで頑張って作るみたいな感じがあったから、まずそこからどうにかしなきゃいけないみたいなのがあって。僕は結構そういう更地、荒れた育ちをなんとかするのは結構得意な方なんですけど、短期で見るととりあえずの立て直しにおいては属人的なオペレーションの効果を発揮する場所があるので、そこを見極めて属人的なオペレーションを組み立てちゃいがちなんです。だから、一定の成果を出すのは得意なんですけどやっぱり時間が経ってくるとだんだんそれだと回らない部分が出てきて、ちゃんとシステムとして構築し直さなきゃいけないっていう業務は結構ありました。あとは、そもそものスケジュール管理、 プロジェクトのマネージメントみたいなところは、僕は結構気合いでやっちゃってるところがあったんですけど、河瀬さんにお願いすると物事がかなりスムーズに進むところがやっぱりすごいなって思います。
単純に、多分河瀬さんがプロジェクトを動かしていくのが得意なんだっていうのと、あとはなんかチームメンバー1人1人に向かい合った、業務のやり取りというか仕事みたいなのができている感じがして。そのおかげで今では複数診療科を並行で進めている上で、インターン生に動画制作のディレクションなんかも任せられるようになってきてはいるから、そこはやっぱ河瀬さんの強みなんじゃないかなって 思います。そこはすごい助けられたなっていう、そこの背中の預け方をできるのはすごいな、なんか嬉しいなと思ってます。

河瀬さん
私が業務委託で最初入ってからちょうど1年経ちますよね。確かに1年前を考えると、制作のフローとしてはだいぶ型化されたかなと。でも全然すごいと思ったことはなかった(笑)。気づかなかったです。

吉川さん
河瀬さんは、自分のすごいところとか人より優れてるところをあんまりすごいって思わずにやってるところがすごいですよね。でもそれを褒めると、なんでそれが褒められるのかはわからないって感じになるじゃないですか。

河瀬さん
確かに。目標設定の時は毎回そうですね。「私はこんなことで…」ってなっちゃいます(笑)。

吉川さん
だから、いやそうじゃないんだけどな〜俺はそれできないしなと思って。かずさんもそれができないからなって思いながら、すごいなって思ってるんだけど、それぐらいすごいっす。さらっとやっちゃうところが。

河瀬さん
そうですね。今、2診療科どころじゃなくなってきましたもんね。でもそれは、多分ほんとにインターン生のおかげなんだと思いますね。インターン生がそこでうまくコミュニケーション取れなかったら、そもそも制作できてないから。それはすごいインターン生のみんなに感謝してます。

吉川さん
河瀬さんがチームをまとめるようになってから、インターン生同士のコミュニケーションがすごい活発化したような気がしていて。 僕の時って僕とインターン生はあっても、インターン生同士で自発的にみたいなのってあんまりなかったような気がするんですよね。たまに盛り上がる時はあったけど、基本的にはタスク渡し師とタスク受け取り師みたいな関係になってるから。

河瀬さん
あ、でも確かに1年前は本当にそんな感じでしたね。

吉川さん
うん。自発的にみんなが何が課題かとかを考えてその解決に向かったりとか、お互いに必要だと思った時に積極的にコミュニケーション取ったりっていうのは、やっぱり僕の時にはなかったから、そこの有機的なチーム構築をできたっていうところは、河瀬さんの成果の一つとして1個ありますよね。

河瀬さん
吉川さんはジョインされて、今ちょうど1年半ですよね。今、役員としては経営の方とかもやられていて。まず、全くの異業種の医師からスタートアップに転職して、そもそもプロダクトだったりとかセールスとかの基礎知識のインプットやドメイン知識のアップデートを日々しなきゃいけない環境の中、スタートアップのこのフェーズで1年半というスパンで、セールスチームのトップとしてまとめ上げて、ちゃんとそれを成果として出しているところは本当にすごいなって思っています。
でも多分、そもそも医師の人って基本的に優秀で、言葉を選ばずに言うと頭がいいから、それはできて当たり前じゃんって思われる可能性があるので、どうやって言おうかなって思ってたんですけど、それってじゃあ医学部卒業の人とか医師やってきた人が全員同じことをができるかって言われたら、絶対そうじゃないなって思って。なんでかと言うと、その成果を出すためには社内でも社外でもいろんな人を巻き込まなければいけなくて。でもそれって、いわゆる勉学だけじゃ足りなくて、参考書通りにやったらできるってものではないんですよね。いろんなステークホルダーがいて、それは本当に参考書とか事例に書いてあることだけじゃない問題が潜んでいて、さらにそこに人間の感情なども絡んでいるとなると、そこを簡単に問題としてテストみたいに解けるとか、オペとして何件できるとか、そういう話ではなくて人としてのバランスの良さみたいなところも問われるから、うまく人としてのバランスをとりながらやってるのがすごいなって思います。

吉川さん
それで言うと、確かに医者をやってた頃とは全然頭の使い方が違うというか、物事の考える角度が全然違うなって。そこについて書いたのが先日書いたノートなので、興味ある人は見てください(笑)。

河瀬さん
でも、自分でも思わないですか?これ、多分医師やってた人が全員できるわけじゃなさそうだなって。

吉川さん
多分そこのところはなんか適性じゃないけど、なんか多分、適性があったのかどうかはわからないけど、やっぱりゲームルールが違うことを認識できたことは大きかったなと。二つの観点があって、ゲームルールが違うことを認識できるかどうかっていう分岐と、その後に必要な能力を伸ばせるかどうかっていう分岐があった時に、どっちもたまたまうまくいったっていう感触が強いかな。

河瀬さん
その認識できるかどうかっていうのと、能力を引き延ばせるかどうかっていう分岐があったと思うんですけど、私の中ではもう1個、その認識した後に「できるかどうか」っていう分岐もあると思っていて。そこを「認識してからできる」にするのが難しい人も一定数いるかもなって。できるってイコール、なんかそれが成果を出すっていうことだとしたら。単にね、なんかそういう学力的な能力が高いからできるわけじゃないと思うんですよね。

吉川さん
頭の使い方がやっぱ違うから、そこから考え直すことが多分大事だったんでしょうね。色々たくさん悩んで、今もまだ成長途中の身ではあるけど、そこがちょっとうまくいってよかったなみたいな気持ちはありますね。自分の話するのなんか恥ずかしい(笑)。そのゲームルールがなんだったのかとか、その人の能力の伸ばし方がなんだったかっていうのがノートに書いてありますので気になる方はぜひ読んでください。

脳外科医がスタートアップへ 爆速成長を促した2つの気づき|吉川 響, Contrea CMO, MD
こんにちは!Contrea株式会社 執行役員CMOの吉川といいます。 これまで書いた記事はこちら↓ 社内のみんなの記事はこちら ⚪ CSエンジニア ヒデさんの記事 ⚪ VPoHR / 経営企画室室長 西尾さんの記事 Contreaは急性期医療機関の外来DXに特化して「患者さん中心の医療」と「医師の働き方改革」の双方を実現するためのサービスを開発・提供・運営しているスタートアップです! 僕はそのContreaで執行役員 CMOという役割でやらせてもらってます。 「CMOのMがMarketingかMedica
https://note.com/hibi_yskw/n/n800ae85ad472


最後に… どんな人にContreaに来てもらいたいですか?

河瀬さん
まず、今の状態だったら、最低限の医療知識はもちろんなんですが、先ほど自分の中での仮説をもって行動するみたいなところが異業種転職における違いとして話したんだけど、仮説をちゃんとたてて、周りを巻き込みながら行動して検証していくというプロセスを踏める人がいいなって思っています。 
そのゲームルールがわかるまでに確かに時間はかかるんだけど、そこに常にアンテナを張って、現状と理想との差分は何なのかを明確にしながら、 自主的にって言ったらなんか薄っぺらいけど、誰かに答えとか課題を渡される前に行動できる人なのかな。自分から行動できて、他部署ともコミュニケーションが取れる人なのかなって思います。

吉川さん
そうだね。このフェーズだとどうしても主体性はやっぱりものすごく求められると思いますし、その上で、組織の規模が小さくて全員とダイレクトに関われる規模であるからこそ、巻き込んだり巻き込まれたりっていうシナジーみたいなところが大事ですかね。大きい組織とかよりかはコスト低くこのシナジーを埋めるから、それをしない手はないわけなんですよね。むしろ、小さい僕たちが勝つには、そういうケミストリーみたいなの生み出して勝っていくしかないのでそこを厭わないっていうか、そういう仕事が好きな人とかっていうのは確かに向いてるかなって思います。
僕なりの意見で言うと、答えがわからない状況を受け入れられるようなタフネスがある人がいいなって思う。何も定まった答えがないという状況を受け入れて、自分のやるべきことを 考えられる人。で、その中で、極端に簡略化・シンプルにされたようなネット上に落ちてる答えとか、どっかの本から引っ張ってきたような答えに安易に流されない。ちゃんと自分の頭の中で答えがないんだけれども、その中で変数は何なのか、定数は何なのか、何が見えていて何が見えてないのかっていうところを整理した上で、 不確実ではあるんだけど最善の打ち手みたいなところを考えられる人。でも、そうするとどうしても不確実な領域で、何が最善かって社内の誰もわからないことがあるから、そこで自分の考え抜いた自分の意見に熱意とか魂をのせられる人がいいなって思いますね。そうじゃないと、どんなに考え抜いてて筋が正しそうでも、でもここってよくわかんないよねっていう理由で却下されちゃう。却下というか、何かしらの意見を却下する理由なんか無限に落ちてるので、そこに熱意をのせて自分の意見を言えるくらいの人がいいな。だから、そのためには不確実なものを不確実なものとして受け入れられるような、ネガティブな物事に対するケーパビリティとか、 認知的不況みたいなところに意思決定を引っ張られない、それをそれとして需要することは できるみたいなものがすごく大切だなと思いますね。

河瀬さん
となると、やっぱりその現場の課題をめっちゃ変えたいっていうゆるぎない覚悟がある人とか、そういう社会課題に対して貢献したいというか、社会課題を変えたいって思っていることにその熱意を懸けられる人がいいなって思います。

吉川さん
そう。選び方の軸の中に、社会性が高いものをやりたいっていう人には、すごくぴったりだと。社会課題って、インパクトが大きくて、社会性の高いビジネスに携わりたいって思ってる人には、またとない環境というか。

河瀬さん
それはあると思います。結局、熱意とか想いがないと、今のこのフェーズでさっきも更地の状態って出てきたけど、しかも答えがない状況っていうところだと、自分自身を支えてくれるものって熱意とか、覚悟しかないのかな。一番思っていることが、結局自分を奮い立たせる原動力になるのかなって思って。だから、そういう課題感っていうのを理解した上で、さっき吉川さんが言ったようなことができる人というか、そういうことに向いてる人にぜひ来てもらいたいなって思います。



編集後記

今回の対談を通して、お二人の医療現場に対する想いを改めて知ることができました。私自身、現在は医学部5年生でそのまま卒業したら医師になるキャリアとなる予定ですが、異業種転職をするのは並大抵の覚悟ではできないことだと思っていて、そこのやりがいを超えるまでの医療現場の非効率性という課題を解決したいというお二人の熱意を感じることができました。
また、考え方の根底に常にContreaの3つのValueがあることがわかる発言が多くあり、ContreaのValueの浸透具合にも個人的に感動しました。あむさんの記事でcheersについて詳しく書かれていますが、「巻き込み巻き込まれ」や「拡張性」、「不確実なものの中で最善のうち手を考える」など、社内の一人一人が考え方の基盤に共通のValueを置いて仕事をしている環境は当たり前ではなく、とても素敵な環境でインターンをさせていただいているなと嬉しくなりました。
Medical teamの主な仕事は動画コンテンツの制作になりますが、その範囲に留まることなく自分の影響範囲を拡げていけるよう、お二人のような熱意をもってContreaのその先にいる人たちのために仕事をしていきたいと思いました。いきたいじゃなくてしていきます!

読んでくださったみなさまありがとうございました。

p.s. 響さん・河瀬さん
素敵な対談記事を書かせてくださりありがとうございました。

Invitation from Contrea株式会社
If this story triggered your interest, have a chat with the team?
Contrea株式会社's job postings
6 Likes
6 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Like Rinka Yoshida's Story
Let Rinka Yoshida's company know you're interested in their content