人事として働いてきたからこそ、今度は自分の力でビジネスに携わりたい。

そんな想いを持ちながらも、どうしても勇気を持ちきれず、独立の一歩を踏み出せていない人も多いのではないでしょうか。その理由はやはりビジネスサイドの経験や知見が足りていないことを、自分自身が1番理解しているから、というものでしょう。

今回インタビューを受けてくださった繁田さんも、人事歴13年というベテランで自身の会社を経営しながらも、ビジネスサイドの知見をより積みたく、契約社員としてヒトツメで働くことを決意なさった方の1人です。

ヒトツメで働くことが、どのように独立へ結びついていくのか。その全貌を繁田さんが赤裸々に教えてくださいました。人事領域で独立したいと考えている方にはぜひ一読してほしい記事ですので、最後までご覧になってくださいませ。

繁田 淳史 / 契約社員CA

JX金属に人事として新卒入社。8年間、人事業務を幅広く経験し、官民ファンド、スタートアップのパネイルや助太刀などで人事・採用に従事。助太刀では人事・労務部門の整備を行う傍ら、入社時20名弱だった社員数を40名まで拡大。その後は採用コンサルタント・RPOとして独立、2022年にヒトツメにジョイン。自身の会社を経営しつつ、ヒトツメではCAとして学生の就活支援を行う。

スカウトだけを活用し、2年弱で20名から40名まで拡大。

ーーこれまで一貫して人事畑にいらっしゃる繁田さんですが、始まりから簡単にご経歴をお伺いしてもよろしいでしょうか。

いま振り返ると、確かに人事畑に一貫したキャリアを紡いできましたが、始めは本当に興味本位だったんです。JX金属に新卒で内定をもらって、人事と「配属どうしようか？」という話になりまして、正直自分が営業をしているイメージが湧いていませんでした。そんな中で自分が採用される側から見たときに「採用って面白そうだな」と感じ、人事に興味がありますと伝えたところ、人事としてのキャリアがスタートしたという経緯です。

ーー新卒1年目から人事だったんですね。

そうですね。結局、JX金属では8年間人事をやっていました。30歳になるタイミングで「日系メーカーで8年人事を経験したし、もっと変化のある環境に身を置きたい」と思い立って、人事のキャリアを深める意味合いも込めて、官民ファンドの地域経済活性化支援機構に転職しました。そこでは投資先の役員や金融系の人材の採用だったり、労務リスク低減の制度変更など、面白い仕事をさせてもらいました。

その後は、IPOや拡大する組織での人事に興味が湧いて、ベンチャーへの転職を決意しました。電力techのパネイル、建設マッチングの助太刀では採用はもちろん、人事制度の設計から、IPOに向けた労務管理体制の構築に熱中してましたね。

ーー実際に助太刀社ではどのようなことをやられていたのでしょうか。

前任の人事担当が退職した後の入社で、ゼロからのスタートではないのですが、事業拡大に向けた採用活動と上場に向けた労務管理レベルの向上がミッションでした。採用側で言えば、エージェントを頼る予算はほんの数名で、WantedlyやAMBIなどのスカウトサービスが安く利用できるタイミングで媒体をドンドン増やしていました。あとはRPOやATSをリプレイスしてコストを下げつつ、オペレーションを作って任せて、自分はカジュアル面談や候補者対応をひたすらこなすといった感じでした。入社時は20名弱の組織でしたが、1年半で40名まで伸ばすことができました。かつ採用単価も70万円ほどに抑えていましたので、社内の皆さん、採用チーム、依頼先のRPOのお陰ではありますが、かなりの成果だったと自負しています。

また、IPOに向けた労務面での改善にも取り組んでいました。ただ、IPOまで時間的な猶予があったので、その時点で必要十分なレベルを経営陣と合意しつつ、制度の設計とオペレーションの構築、社内への展開と関係者と調整を図りながら進めていました。1から10まで責任感を持って構築していくことには、スタートアップならではの面白みを感じて仕事をしていました。

会社員人事12年を経て独立。そしてヒトツメに参画。

ーー助太刀社でのお仕事にやりがいを感じられていたようにお見受けしたのですが、どういった経緯で離れることになったのでしょうか。

「自分でビジネスをやりたい」と考えるようになったことが理由です。コロナで採用が止まった時に、新規事業の求人広告の立ち上げに参加していました。新規獲得のテレアポやユーザーインタビュー、求人広告のライティングからアップセルまで出来ることはなんでもやっていて、ビジネスサイドの仕事も経験させてもらいました。それらを経験する中で、少しずつ自分でビジネスをやりたいという想いが強くなって、最初は個人事業主からスタートして、その後に独立へと至ったという背景があります。

ーーそこから実際に採用コンサル・RPOを個人で始められたということですね。

おっしゃる通りです。ただ、仕事量がいきなり多くなるわけでもありませんし、どうにかして仕事を獲得したいなと考えていたときに、たまたま出会ったのがヒトツメだったんです。お伝えしたように、これまでの12年間はひたすら管理部門にいましたから、、正直営業も顧客管理もどう構成すべきか正確には把握できていませんでした。だからこそ、人事以外の部分も学びたいと考えて、ヒトツメに契約社員メンバーとしてジョインさせてもらいました。

ーー代表の木山さんも、繁田さんが独立していくことを前提に繁田さんをヒトツメのメンバーとして迎え入れているんですね。

サービス内容は違えど、属している業界は全く同じではあったのですが、木山さんからも「事業を拡大するときにわからないことや不安なことがあったら、いつでも聞いてよ」という言葉をいただいており、会社の理解がある点はとてもありがたいなと感じています。

経営者としてのマインドセットもそうですし、売上の作り方や顧客管理など、この業界での経験が豊富な木山さんだからこそのアドバイスは大変ありがたいですね。また、「繁田君の会社で人材紹介をやるなら、パートナーとして一緒にやりたいよね」などとお話していただいたり、とても懐の広い会社だと思います。

ーーヒトツメでは現在どのようなことをやられているのでしょうか。

CA（キャリアアドバイザー）として学生との面談を日々行なっています。その方に合う企業を紹介したり、就活の軸を一緒に明確化していったり、面接対策を一緒にしたりと、その方にとってちょっと背伸びをした会社だったとしても、どうすれば合格できるのかを考えて、できる限りのことを行う日々ですね。ニッチな話になりますが、ヒトツメは紹介できる業界の幅が広く、社数も多い点は本当にすごいことだと思います。誰もが知っている大手企業もあれば、ちょっと尖った企業もあって、完全に木山さんやRAさんたちの努力の結晶だなと。とても仕事がしやすい環境だなと感じます。

ヒトツメで働きながら自分の会社も経営する。ハイブリッドな働き方で採用活動をよりスマートに。

ーー人事畑の経験の長い繁田さんから見て、ヒトツメで契約社員として働く魅力はなんだとお考えですか。

先ほどもお伝えした企業のラインナップが素晴らしいということはもちろんですが、フレキシブルな働き方を実現できる点も魅力的ですね。本業がある身からすると土日・夜も含めて面談設定ができることは非常にありがたいですし、特段何かを縛られているわけでもない。私の場合ですと、月間に50枠くらいをヒトツメに提出して、面談する学生は30~40人ほど、ES添削や面接対策、選考フォロー等々が入って月間60時間稼働ほどをヒトツメに使っています。

あとは月並みな言葉になってしまいますが、面談を通じて学生が成長していく姿を直近で見ていられるのはとても面白みを感じられます。初めて面談対応する学生って、そもそも連絡をしっかりと取れていなかったり、志望動機を作り上げることができていなかったりするんです。ただ、少しずつできることが増えていき、学生の就活力が着実に上がっていって「目指していた企業に内定をもらえました」という声をもらうと、人事歴の長さに問わず喜びは大きいですよね。

ーー繁田さん自身は、今度どのようなキャリアを歩まれようとしているのでしょうか。

強烈なビジョンがあるわけではないんですが、世の中に広がっている採用領域を少しでもスマートなものに変えつつ、事業を推し進めていきたいです。企業の採用活動には正解なんて存在しないじゃないですか。だからこそ、経営者の方であったり、人事担当者の方であったり、困っている人たちは世の中にたくさんいらっしゃると思っています。そんな方々に対して、外部人事としてご支援できるようになりたいですし、それらの会社が作り上げたい世界観を一緒に作り上げられるような人でありたいと考えています。

ーー最後に、繁田さんの視点から見たヒトツメの可能性についてお伺いしたいです。

経営している木山さん、小柳さんは業界経験も長く、実績を残してきた方だからこそ、その周りに集まる会社もメンバーも、優秀な方々が多いなという印象を持っています。そこに加えて、オペレーションエクセエレンスの部分ではその設計に造詣が深く、プロ意識の高い方がしっかりと支えているので、CA・RA、協力会社の方々のポテンシャルが最大限にまで発揮される環境でもある。具体的にどんな未来が待ち構えているのかを明言するのは難しいところではありますが、必ず何かしらを成し遂げていくんだろうなという予感は常日頃から感じている次第です。