これからの宇宙開発は民間がアツい! という話|株式会社天地人
天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動するJAXA認定ベンチャーです。宇宙ビッグデータをWebGISサービス「天地人コンパス」で解析・可視化することで、まだ誰も気付いていない土地の価値や地球の資源を明らかにするサービスを提供しています。 ...
https://note.com/tenchijincompass/n/nac07cb5768a8
天地人は、衛星データを使った土地評価コンサルを行っているJAXA認定ベンチャーです。現在、事業開発、プロダクト開発、コーポレートグループ(つまり全部)の積極採用を行っております。天地人のことをより深くお伝えすべく、入社の決め手や、業界のポテンシャル、仕事のやりがい、チームのカルチャーを掘り下げる社員インタビューシリーズを始めます。今回は事業開発から組織開発まで、天地人のカルチャーの啓蒙を幅広く担う上村遥子さんにお話を伺いました。
プロフィール
上村 遥子(かみむら ようこ)/フランス生まれ、ほぼ東京育ち
新卒でベンチャーのIT広告代理店に入社。その後、DMMなどの5社を経験。現在は天地人を含む2社に在籍し、パラレルキャリアを歩んでいる。天地人では事業・組織開発を担当。
ーーー本日はインタビューよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
ーーー上村さんは、天地人で何社目になりますか?
5社目ですね。厳密には4社目以降はフリーランスで、パラレルに働いています。現在天地人にはパートタイムとしてジョインしていて、稼働量は週に2日ほど。あとは新産業共創スタジオでのお仕事が週に2日程度、個人で受けている自治体やスタートアップからのお仕事もあって、時期にもよりますが忙しく過ごしています!
ーーーパラレルな働き方はいつから、どういった経緯で?
2020年、コロナ禍が始まったタイミングで「普通の会社員はやめよう!」と決意しました。想像もできなかったような変化に晒される中で、改めて今後のキャリアや人生観を考えた時、自分自身の内発的動機により近いところで働きたいと思っていたんですよね。
ーーー2020年は色んな方にとってターニングポイントになった年だと思います。内発的動機に近いところ、というと?
当時は秋葉原にあったモノづくりのためのコワーキングスペースに勤めていました。会社員である限り当然ですが、何をするにしても所属先のKPIを背負わなければいけないというのがネックになっていたんですよね。仕事では広くコミュニティ作りを任されていて、それ自体は私のやりたいことと近かったんですが、もっと自由にやりたいなぁ……という思いも募り。新しいビジネスチャンスをハングリーに狙いに行くスタートアップにそれを加速させる大企業、実際課題に直面する自治体に先進的な技術開発を担うアカデミア、それらをちゃんとコラボレーションさせる動きを、身分に捉われず出来たらいいなぁというのが当時の想いでした。
ーーー各ステークホルダーに対し第三者的に自由に関わっていきたい、と。その先にはどんなビジョンがあるんでしょうか?
世代や境遇、業種を越えたコラボレーションが増えることそれ自体が喜びではありますが、加えて「次の世代によりよい形で地球を残したい」という気持ちがあります。私自身も東京から長野へ移住し、働きながら子育てをする中で想いを強めた部分でもありますね。
ーーー天地人には2020年の10月にジョインされていますね。これはどういった経緯で?
CEO・櫻庭さんに直接声をかけていただきました。櫻庭さんは前職で担当していたスタートアップコミュニティの会員さんだったんですよね。そこで「今宇宙がアツいよ、一緒にどう」と誘われて。私自身テクノロジー領域にまつわる先見の明は効く方だと思っていたんですが、宇宙領域は全然盲点でした。宇宙産業が公から民間へバトンタッチされるタイミングであることや、衛星データが「地球のヘルスケア」を担うものであることも、この時櫻庭さんから聞いて初めて知りました。
ーーー誘われた当初はどういった役割を期待されていたのでしょうか。
組織開発、コミュニティ作りのプロフェッショナルとして出会っていたので、まず打診されたのはそのポジションでした。ただ天地人の話や衛星データビジネスの話を広く聞く中で、「宇宙を開発する意味をもっと社会に届けるための事業に携わりたい」という想いも強まったため、組織開発と事業開発、両方に関わりたいという旨を櫻庭さんに伝えました。
ーーーそれで櫻庭さんは……?
いいでしょう! と(笑)。入社してビックリしたことの一つですが、櫻庭さんも百束さんも一人一人の「したい/やりたい」をすごく応援してくれるし、会社全体にそんな雰囲気があるんです。
入社する前に私のしたいこと、できることを全部ちゃんとお伝えしていたというのもあって、会社からのニーズと私の気持ちにズレが生まれることはなかったですね。それで、入社して最初の2年間は事業開発に携わりながら組織開発も任されていました。現在事業開発は私の後に入られた方にお任せして、組織開発の業務をメインにしています。
ーーー組織開発、というと具体的にはどんなことをされているんでしょうか?
社内定例を作り込んだり、ワークショップをしたり、研修を企画したり……。
▲天地人の全体定例で使用しているmiro。アイスブレイクからその週のトピック共有まで含め楽しい機会
過去にはレゴブロックで真剣に遊びながらコミュニケーションを深める「レゴシリアスプレイ」やニーズ度外視で新しいプロダクトを考える「ワクワクする未来を選ぶワークショップ」、「宇宙産業勉強会」なんかを実施しています。
ーーー元ITベンチャーの代表で現在は仏門に入られた小野龍光さんの説法会、非常に記憶に残っています。
そう言っていただけると有難い限りです!
ーーー現在はどういったチーム体制で業務に当たられているのですか?
2025年の1月、まさに出来たてホヤホヤなのですが「カルチャー&リレーションズ」という部署ができ、そこに所属しています。4名体制で、皆パワフルな女性たちです。
ーーーその部署ではどういったことを?
チーム的には採用から労務、バリュー&カルチャーの醸成、社員の成長のサポートまで幅広く担当しますが、私としては引き続きコミュニティのデザインを担当しています。
ーーーコミュニティのデザイン……。
やっぱり会社なので共通の目標に向かってトップダウンでガツガツ頑張るのが合理的、と思われがちですが、これからの時代、特に天地人ではそうもいかないと思っていて。2019年に創業し、コロナ禍に急成長を遂げた会社なので、勤務形態はリモートが基本。加えてフルタイムから業務委託、パートタイムまで雇用形態もバラバラで、日本だけではなく海外で働いているメンバーもいて、稼働しているタイミングもメンバーによって違う。となると、どうしても心の距離が生まれやすくなってしまいますよね。オンラインミーティングでは雑談も生まれにくいし。
「突破力」というものは、得てして内発的動機に基づいて生まれるものだと思うんです。それぞれが胸の内にモチベーションを抱えている、そしてそれが部分的に同僚のそれと共通している、これが分かった時に「天地人で何か成し遂げたい!」という気持ちに繋がると思っています。昔はなんだかんだ隣の席に誰かいるから雑談する、ランチに行く、そういうタイミングで発生していたコラボレーションの機会を、リモートの環境下で成立させないといけない。加えて、天地人では世の中に未だ価値の認められていないプロダクトを先んじて作っていくこともあるため、部署横断的な繋がりは大切にしたいんです。
ーーー会社組織でありながらコミュニティとしての機能も持つ、矛盾しているようですがどちらも成長に必要な要素な気がします。
効率的に進めるならフルタイムだけでガッチリ固めた方が圧倒的に良いです。ただ天地人のこれまでの歩みや現状のフェーズを考えると、短期間でも、遠地にいる人でもその力を借りたかった。束縛を嫌う、けど優秀な人に天地人のために力を発揮してもらうために、コミュニティである必要があったんです。今は少しずつフェーズが変わりつつあり、フルタイムで働ける方の比率を増やしていきたいタイミングでもあるのですが。
ーーー多くの会社がリモートへの変化に対応できず業績を落とす中、逆に天地人はコロナ禍に成長した会社ですよね。その要因はどこにあると思いますか?
うーん……。櫻庭さんと百束さんのキャラクターのおかげでしょうか。先ほども言ったようにコミュニティであるために各個人の内発的動機がリンクしている状態を作る必要があって、あの二人はそれを自然にやっていたんだと思います。
ーーーチームとして、あるいは上村さん個人としての今後の展望を教えてください!
カルチャー&リレーションズはまだ発足して日が浅いので、言葉の定義の擦り合わせが目下の課題ですね。「宇宙視点で考える」や「地球に良い営みを」など、天地人の掲げるバリューには規模の大きなものが多いので、それぞれどういう意味で用いていくのかをまずはチームで共有しておく必要があります。
私個人としては、やっぱりメンバーそれぞれが「〇〇したい!」を言いやすい状態、そしてそのコラボレーションが発生する機会をたくさん設けることで、皆さんの活躍の後押しをしていきたいですね。なんというかそれが根源的な喜びなんです。「世の中に越境しながら挑戦していく人を増やす」というのが、フリーになってから今に至るまで通底する私の動機です。
そして、たとえ宇宙にそこまで関心のない方でも「天地人で働くの楽しそうだから働いてみたい!」そんな気持ちを持たれる会社にすることができたら、何より嬉しいですね。コミュニティという考え方を強みに持つ新時代の組織の基礎を築きたいと思っています。
ーーーこれから一緒に働く方へは、どんなことを期待されますか?
とにかく「天地人らしい組織とは?」これを一緒に考えながらどんどん自発的に動いてくれる人だといいのではないでしょうか! アフターコロナの世界観が当たり前になり、前例をトレースしていれば成功できる、と言う時代でもないので、自分の頭で考えて動くことを楽しめる方だといいですね。天地人が提供していく社会的インパクトに一緒にワクワクできる方、お待ちしています!
▲同僚とサバゲーの話で盛り上がる上村さん