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「やりたいこと」にこだわらなくていい。成長と成功の秘訣は、目の前のことを面白がるチカラ|田中丸大さん

株式会社For A-career(以下、FAC)では、これまでさまざまな場所でキャリアを積んできたメンバーが多く活躍しています。

人事部の責任者を務める田中丸さんは、日々たくさんの応募者と話す中で、「やりたいことを探すことはさほど重要ではない」と感じていると言います。その裏には、かつて「一番やりたいこと」を仕事にしようとして叶わず、また「自分より優れた人」に対するコンプレックスを克服しようともがきながら過ごした20代のキャリア人生があるそうです。 

自身を「何でも3年で飽きる生粋の飽き性」と断言しながら、FACで過ごす日々が早くも6年目を迎えたという田中丸さん。これまでのキャリアで培った強みや、経験から得られた気づき・価値観、FACを選んだ理由、FACで今後実現したいことを聞きました。

▼インタビュイー▼ 田中丸大 - 社長室 室長/人事部 責任者 1987年福岡県生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。 新卒で株式会社インフォマートに入社。法人営業として飲食業界のDX化を進め、新規事業開発室へ異動後、請求書の電子化事業の立ち上げを経験。その後、組織開発コンサルティング会社、地域創成企業を経て、旧知の友人だった代表浅尾に誘われ、FACへ入社。2021年より人事責任者に着任し、未経験ながら低予算で年間100名以上の採用を連続して達成。そして、大分支店の立ち上げ支店長を経験後、現在本社に戻り、人事部の組織化と制度設計に取り組み中。

FAC入社のきっかけは、飲み屋での浅尾社長との出会い

—— まずはこれまでのキャリアについて教えてください。

短くまとめて話すのが難しいくらい、波乱万丈なキャリアでした。まず新卒で入社したインフォマートでは、食品業界向けSaaSの新規営業に携わり、主にテレアポと脚を使った訪問営業をしていました。ただテレアポがとにかく苦手で(笑)。四苦八苦しながら自分なりに顧客からの紹介で契約が取れる体制を構築し、成績上位をキープできるようになったのですが、3年ほどで営業の仕事に飽きていました。独立しよう!と勢いで辞表を出したところ、会社側の計らいで新規事業立ち上げ機会を得ました。ただ業務の本質は同じ「無形の法人営業」であり、「これ(新規事業立ち上げ)も飽きると思うので、1年間だけ死ぬ気で走り切って立ち上げます」と、生意気に宣言したんです。ちょうど1年後、3名でスタートした事業が50名ほどに拡大し、会社の東証一部上場も重なったタイミングだったので退職。自分勝手を通した報いとして会社からの引き止めもなく、誰にも挨拶すらできず、ダンボール一つ抱えてオフィスを去りました。

その後、組織に属さない働き方に憧れて個人事業主として独立したものの、慣れない経理や事務作業、「会社の看板」という信用なしでは売れない現実に直面しました。さらには知識不足で適正価格を知らずに商品を販売してしまい、お客様に指摘されるという大失敗まで。最後に体を壊したときに「自分には独立する力がまだなかった」と痛感し、わずか半年で再就職を決意しました。

金銭的にかなり苦しくなり藁にもすがる思いだった僕は、友人に紹介された会社に二つ返事で就職。入社後に業務内容を聞いたところ、人材教育・企業向け研修という僕にとって全く興味のない分野でした。「借金を返すために歯を食いしばって仕事をしよう」と割り切り、モチベーション低く過ごしていました。ここで大企業の人材教育コンサルティングを学ぶのですが、まさか自分が後に人事になると思っていないので、知識が右から左へ流れていました。ただ転機になった出会いもあり、ある時同社のメンバーが運営する町おこしを行う株式会社YBTに関わる機会を得て、利益を追求するビジネスとは異なる「やりがい特化型の仕事」を経験しました。地元の高校生とクラウドファンディングを成功させたり、外部の起業家を招いて地元の若者に刺激を与えたりする中で、荒んだ心が洗われていく感覚がありました。

そしてまた3年が過ぎたころ、持ち前の飽き性と将来への漠然とした不安が襲います(笑)。時を同じくして立ち上がっていたのがFACで、図ったかのようなタイミングで浅尾から「一緒に新規事業立ち上げませんか!?」と誘われました。実は代表の浅尾とは独立時代に偶然飲み屋で友人になっていて、地元も同じ福岡。当時、彼はFAC立ち上げに向けて人材ベンチャーで武者修行中でした。話していて気が合うな、と思いつつ、独立心の強さというか、「やると決めたら絶対に実現する!」という気迫がすごいなと感じたのを覚えています。

△代表の浅尾(左)と。FAC創業2週間後の二人

—— 浅尾社長と飲み屋で知り合ったことがきっかけで、入社に至ったのでね。

そうです。FAC入社後は新規事業の立ち上げと、コロナ禍の影響を受けての事業撤退を経験。会社の迷惑になりたくないという思いから退職しようとしていたところに、浅尾から「人事部を作りたい」と打診を受けました。その後3年間はひたすら採用に注力し、結果として次々に優秀な人材が採用され、会社も急成長。FACの従業員数は50人から200人規模へと拡大しました。

昨年は大分支店立ち上げという新たなミッションを得て、1年間大分に赴任。現在は東京に戻り、再び人事責任者として人事部の強化と、次の拡大に向けた制度設計や労務強化などを担っています。

リーマンショックで諦めた、メディア就職の夢。オンリーワンを目指して営業職へ

—— 新卒の頃から携わってきたのはすべて「興味のない領域の仕事」だったそうですが、なぜ興味のない業種・職種でキャリアを積むことになったのでしょうか?

本当はやりたいことがあったんです。でも叶わなかったんですよね。大学で「雑誌に代わるデジタルメディアを生み出す」をテーマにメディアの勉強をしていたのもあり、元々は出版社やITベンチャーなどのメディア業界を志望していました。ところが当時、リーマンショックの余波と東日本大震災が重なったせいで新卒採用自体を行わない企業も多く、枠はごく僅かでした。

メディア業界を早々に諦め、なんとなく「30歳で年収1000万円を目指せて海外勤務ができるところ」を軸に就職活動をするものの、総合商社や大手損害保険会社を受けては次々と見送り。60社以上の企業に落ち、福岡に帰ることも考えた時、叔父の知人がインフォマートで役員を勤めていることを知ったんです。

—— 当時メディア業界を志望していたのは、何故ですか?

学生時代はサブカル系の雑誌を毎月買っていたくらい、元々雑誌が大好きだったんです。インターネットは便利ですが基本的に検索ベースなので、知りたいことが明確にあって初めて情報を手繰り寄せることができます。一方で、雑誌には編集部が選んだ「思いがけない情報」との偶発的な出会いがあります。「こんな情報があったんだ!」という驚きが雑誌の魅力だと思います。

もう一つの理由は、僕がずっと昔から苛まれてきたコンプレックスにあります。身長や体格、頭の良さ、夢の大きさ───何をとっても、自分より「すごいやつ」が周りに必ずいる。学歴を上げるほど、あらゆる面での劣等感が増え続けました。そんな自分をどうすれば変えられるかと考えたときに思い至ったのが、インタビューだったんです。「1人の『すごいやつ』の真似をしても、その人を超えることはできない。けれど、1000人の『すごいやつ』に話を聞いて、1000個何かを真似すれば、それはもう『オリジナルのすごいやつ』になれるんじゃないか」と。そこで大学生活を「1000人インタビュー」の実践の場にして、ついでにこのプロセスが仕事になるなら最高だと思い、出版やメディア業界に進みたいと考えるようになりました。

自分より優れている他人を羨ましく思う気持ちをどう処理すればいいのか。いつになれば自分は「羨ましがられる側」に回れるのか。そんなことを考えながら最終的に願っていたのは、「変な人になりたい」「オンリーワンになりたい」ということだったのかもしれません。

「究極の飽き性」がFACで早くも入社6年目に。なぜここまで続いた?

——「どんな仕事も3年で飽きてしまう」という過去を持つ田中丸さんが、FACで入社6年目を迎えています。田中丸さんをそこまで惹きつけるFACの魅力は何でしょうか?

答えはシンプルで「飽きないこと」ですね。この会社は、本当に飽きない。他社ではなかなか例を見ない幅広い事業領域に、とんでもない成長スピード。その分常に様々な課題が目の前に降ってくるので、この6年間を振り返っても、1年として同じような年がありません。仮に自分は全く変化しようとしなくても、外部環境が急速に変化し続ける。その結果、自分も変化せざるを得ない。それがとにかく面白くて!

壮大なビジョンを実現するにあたって、FACはトップダウンで逆算計画をただ落とす会社ではありません。計画は社会の変化に合わせてどんどん変わるので、FACのビジョンに熱狂しながら、曖昧な道のりに自分なりの答えを作り出す仲間たちが集まっている。学歴やスキルとはまた違う「人の力」がFACの強みで、「人の力」さえあれば、何だってやれてしまう。僕はこの6年間で、そのことを身をもって知りました。

△2025年卒の内定式の様子

—— 田中丸さん自身がこの先FACで実現したいこと、挑戦したいことはありますか?

自分で事業を立ち上げたいという思いはずっとありましたが、ちゃんとスケールさせて何十人・何百人をまとめる大規模な事業を運営するとなると、自分自身の強みが十分に活かされないのではないかと感じています。むしろ、少数精鋭のチームや高付加価値のサービスを提供する方に興味があります。

今のところイメージは二つあって、一つ目はこれまで4年半で作り上げてきた人事部を、自分がいなくても機能する仕組みに昇華させることです。その仕組みの中で部下たちが自分の価値観を活かして、僕だけで選ぶ人選を超えた新しい強いFACを作ってくれるような組織にしたいです。

二つ目は、「FACがどのように採用を成功させてきたのか」を体系化し、それをお客様に提供することです。FACは採用に困っている企業に対して、様々な切り口から新しい解決策を提供してきましたが、僕たちがここまで成長してきた理由の一つは、自分たち自身が一番上手く仲間を採用できてきたからだと思うんです。そのノウハウを提供することが最も喜ばれるサービスになるのではないかと。その延長として、自社の人事部で実践してきた成功事例をお客様の組織でも再現できるように、「人事部そのものをサービスとして提供する」といった構想もあります。

人事担当者として、キャリアに迷う人たちに伝えたいこと

—— 最後にFACの人事責任者として、これからキャリアを作っていく人たちに伝えたいことはありますか?

まずは「やりたいこと、よりも得意なことを増やせ」です。僕が就職活動をしていた頃と比べて、今は個人がやりたいことを仕事以外を含めて、始めやすい時代だと思います。しかしその分、軽い気持ちでトライしてみて、すぐ合わないと諦める。そしてまた次へトライして…と、何も力が積まれない負のループを繰り返す人が増えていると感じます。日本は、中→高→大と、部活も勉強もだいたい3年タームで一生懸命に取り組み、形にしていく文化があります。実は仕事も同じく、3年前後は一生懸命に結果にこだわってみれば、何かしら自分の武器になるものが残ります!

僕自身も、これまで経験した営業や人事の仕事に最初は全く興味がありませんでした(笑)。ただ何事も、「人よりできない」と思われるのがとても嫌でした。その想いで3年くらいやる頃には、仕事自体に楽しみを見出して結果も伴なっていたという感じです。こういう得意が2つ以上組み合わさっていくと、自然とそれを土台にさらにやりたいことが浮かんできます。

だから、「やりたいこともやりたいと思わないことも、一度触れたならば、向き合い続けてみて面白みを見出すこと」が重要です。僕自身、興味があったメディア業界ではない仕事、それも全く興味のない業種・職種でキャリアを積んできたけれど、どの仕事も最終的には「割と好き」と思えるようになったし、だからこそ人と違う成果を出してこられたんじゃないかなと思います。

コンプレックスを拭い去りたくて、理想の自分を探し求めることに20代の時間を使った僕が言えるのは、「やりたいことをやるっていうのは、そんなに重要じゃなかった」ということ。やりたいことは「なりたい自分になる」ためのプロセスの一つにすぎないからです。「理想の自分」になりたいのなら、だれにも負けないと思える何かを身に付ける必要があります。そのためには、まずは目の前にあることを面白がってコミットする能力が最も大切です。

社会人になれば嫌でも毎月160時間以上働くことになるし、成果が出せないと悩むこともあると思います。そんな中でも仕事と向き合っていくには、悩みを相談しながら、同じ熱量で働く仲間がいることも大事な要素です。FACはその環境を用意していますので、ぜひ一度、身に来てもらいたいです。


■株式会社For A-career

Mission:挑戦を当たり前にする

【公式】For A-career(フォーエーキャリア)
https://www.f-a-c.co.jp/



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