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株式会社WARC(以下「WARC」)は、成長企業の経営管理支援を目的とした様々なサービスを提供しています。WARCではさらなる事業創出のため、2023年3月にWARC Tech事業部が発足しました。
プロダクトマネージャーを務めるのは、新卒で経理を担当した後、Co-WARC事業部でコンサルタントとして活躍した柏原です。管理部門領域で培ってきた経験を活かしながら、新規プロダクトの開発に日々奮闘しています。
今回は、現在開発中のプロダクトやWARC Tech事業部の在り方について、話を聞きました。
プロフィール
柏原 僚太(Kashihara Ryota)
新規事業開発 プロダクトマネージャー / WARC Tech事業部
香川県出身。大学卒業後、新卒で鉄鋼領域の専門商社へ。経理として連結決算業務や決算開示業務などを担当した後、2019年にWARC入社。
スタートアップ・ベンチャー企業の経営管理に対して、徹底したハンズオン支援を行うサービスを提供するCo-WARC事業部のコンサルタントとして、約50社を担当。経理オペレーション業務からIPOまで幅広い会計領域を支援したのち、2023年2月よりWARC Tech事業部へ異動。
趣味はウイスキーを飲むこと。WARCでも飲み会に積極参加しているが、ボケで笑いを取る人が多すぎてツッコミに追われている。特技は家計簿をしっかりつけること。大学入学から、10年以上続けている。
コーギーのエル君を飼っていて、在宅勤務の際にはWeb MTGの合間にエル君と戯れることが一番の楽しみ。たまにエル君がWeb MTGに登場するらしい。
焦りを感じるようになった “商社10年成長プラン”
- これまでのキャリアを教えてください。
大学卒業後、2017年に鉄鋼領域の専門商社に新卒で入社しました。
選んだ理由はいくつかありますが、まずは鉄鋼業界は非常に規模が大きく、世界中でビジネスを展開することが出来ること。次に、早い段階から海外に赴任してビジネスにおけるあらゆる部分が鍛えられる点に魅力を感じました。
商社で10年頑張れば「一人前に事業がつくれる人材に成長できるだろう」と思っていたので、自分なりに計画を立てて入社しました。
入社後は経理として、新卒にしては珍しく連結決算や決算開示を担当させてもらうなど充実した2年半でしたが、入社当初考えていた10年成長プランを次第に長く感じるようになってしまったんです。
「もっとスピード感を持って成長したい」と考えた末、数ある選択肢の中から最もスピード感があり成長が出来る場所はベンチャーだと思い、ベンチャーへの転職を決めました。
とはいっても今までとは全く畑の違う場所だったので、どういった業種を選ぶべきか、どういう企業があるのかと悩んでいたときに出会ったのがWARCでした。
当時はまだ4期目のベンチャーであり、会計領域のコンサルティングやハンズオン支援で僕自身の専門性も伸ばすことができる。まさに「ちょうど良い環境」だと思いました。
- 入社後3年間働いていたCo-WARCから、WARC Tech事業部に異動したきっかけは何だったのでしょうか?
部署立ち上げの話を聞いて「新しいことに挑戦できるチャンス」だと強く思ったからです。
会計領域の専門性を伸ばしたり幅を広げるには、Co-WARCは素晴らしい環境でした。
特にベンチャーは管理部門の領域について悩みを抱えている事が多いので、たくさんのお客様からお声がけをいただきます。
僕は3年間で50社ほど担当し、2年目からはマネージャーとしてプロジェクト推進の責任を負っていました。
今までやったことのなかった ベンチャーファイナンスの実務やIPOまで幅広く経験できたので、この経験を活かして、他のベンチャーのCFO・管理部長クラスにチャレンジ出来るのではと思えたほどです。
自らの得意分野である管理部門領域でチャレンジすることも考えていましたが、管理部門領域とは異なる「事業をゼロから作る」ことに興味を持ちキャリアを考え始めたタイミングで、新規事業立ち上げの話を聞きました。
ゼロから事業をつくるので、当たり前ですが今まで経験してきた経理や会計コンサルとは全く違うスキルが必要です。
でも事業内容としては管理部門の専門的な領域に対しての課題解決だと聞いて、得意領域でありながら「今までと違う挑戦ができる」という環境が魅力的だと思いました。
WARCの資産を最大限活用した新規事業
- WARC Tech事業部とはどんな事業部ですか?
コンサルティングの現場で見つけた管理部門の深い課題を、テクノロジーで解決する、新規事業立ち上げをミッションとした事業部です。
管理部門の課題を深く把握している会計士がこれだけ在籍している事業会社はとても珍しいですし、Co-WARCのコンサルティングサービスには課題が既にたくさん集まっています。
他のコンサルタントも同じことを考えていると思いますが、僕自身もコンサルティング業務を通して「この業務がシステムだったら世の中の管理部門がもっと楽になるのに!」と思っていました。そういった想いをカタチにするのがWARC Tech事業部です。
WARCには「コーポレートの最先端をデザインする」というミッションがあるのですが、これはまさしくWARC Tech事業部のことだと感じています。
- WARC Tech事業部では、現在どんなプロダクトを開発しているのでしょうか?
様々なクライアントに話を聞き、社内で議論していく中で、最も課題が深かった領域が「内部統制」だったため、現在は内部統制業務を変革するためのSaaSプロダクトを開発しています。
Co-WARC事業部の事業部長、河上さんからも「ぜひプロダクトにしてほしい」という強い声がありました。
内部統制とはざっくり言うと、企業にとっての様々なリスクを洗い出し、そのリスクを潰しこむための統制を作る仕組みのことです。例えば、請求書送付前のダブルチェックや在庫の棚卸など、普段の業務にも内部統制が組み込まれています。
内部統制報告制度(J-SOX)は2008年から開始しており、上場企業では必須、上場を目指す企業も避けては通れない制度です。
内部統制においては業務の可視化やリスクの洗い出しなどのために文書化が必要です。しかし、文書化の作業量が非常に多く「作業に忙殺されて本質的な業務が出来ていない」という声を複数の方から聞いています。
それらの作業を「DXしたい」というコンセプトです。
内部統制は会社のリスクを仕組みで軽減するものなのですが、会社内でも複数部署が関係し、さらに内部統制を外部から評価する監査法人とも密に連携する必要があるため、コミュニケーションが必要かつ非常に重要です。
内部統制は上場企業全てが導入する必要があり、上場準備企業や規模の大きい非上場企業も導入を検討するため「市場規模が大きい」と当社では考えているものの、関連するプロダクトは国内では非常に数が少ないことが現状です。
業務の特性上専門性が高く、会計士が重要な役割を果たすため、プロダクトであったとしても事業会社が参入するのは難しかったのかなと思います。
高度な判断を伴う人がやるべき業務は人が、人じゃなくてもできる業務は「プロダクトで課題解決」をしていくことがWARCの考えです。
- WARC Tech事業部の組織体制について教えてください。
僕たちは以下のような「異能を持つチーム」をコンセプトにしており、新規事業を生み出すにあたって多様性を非常に重視しています。
チームは主にビジネス、テクノロジー、カスタマーの3つの起点を持つ人材で構成されています。
僕はその中でも「カスタマー」にあたるプロダクトマネージャーの業務を担当しています。今まで自身で課題として持っていたものやCo-WARCから吸い上げた課題を、プロダクトでどう解決するか考えることが主な業務です。
深く課題を認識するために、業務に関わっているお客様と何度も接点を持つようにすることはもちろん、お客様が実際にどのような操作をするのか繰り返し考え、要件を整理する地道な作業を続けています。
現在は開発段階なので、上記のような内容がメイン業務ですが、プロダクトリリースにあたっては他チームと協力しつつ、Go To Market戦略の検討やカスタマーサクセス組織の立ち上げなど、幅広い業務に携わることになると思います。
その中でも、お客様が抱える課題をさらに吸い上げてはプロダクトに落とし込む、という業務がプロダクトマネージャーとしては一番大事だと考えています。
そのため、僕は事業部内でもお客様に一番近いところに居続ける必要があります。
- WARC Tech事業部独自のバリューを制定したと聞きました。
事業部のバリューとして大切にしていることが3つあります。それは「シナジー」「多様性」「不確実性コントロール」です。
1つ目の「シナジー」は、WARCが持つ資産を最大限活用できるよう、他部署への貢献を大切にしようという考え方です。
特に、Co-WARCとの連携がカギになると思っています。管理部門の業務課題についてはCo-WARCが深く理解をしていますが、この課題を常に吸い上げてプロダクトの種を生み出し続けることがWARC Tech事業部の役割です。
このような新規事業の種を生み出してくれる他事業部との連携は非常に重要です。
2つ目の「多様性」は、チームで働く上で大切にしている価値観です。
WARC Tech事業部には様々なバックグラウンドと役割のメンバーが所属しています。メンバーそれぞれのスキル・経験を尊重し、自分の得意分野以外は信頼して任せる。これを大切にしています。
お客様の課題を本質的に解決するプロダクトを作るには、様々な視点から意見を出し合って解決策を編み出す事が必要です。先ほど組織体制の説明でも出てきましたが「異能のチーム」でスピード感を持ちながら、常に連携してプロダクト開発を進めています。
3つ目の「不確実性コントロール」は「小さく実験して、たくさん失敗しよう。失敗することで不確実性は減っていく」という意味を込めています。
新規事業を立ち上げる部署のため、私たちの取り組みは不確実性が溢れています。その不確実性を紐解くプロセスとして、たくさんの失敗を積み重ねていくことになります。
失敗することを前提に、何事も小さく実験し続けることで、検証をしながら軌道修正を細かく繰り返します。この考え方はアジャイル開発の考え方に近いと思っています。
そして、勝ち筋が見えたタイミングで一気に経営リソースを投下し、新規事業を大きくする戦略です。
個人のスキル目標はなくなった、新規事業をチームとして成功させることにただ集中する日々
- 新規事業にチャレンジしてみて感じる面白さはどんなところにありますか?また苦労している点についても教えてください。
答えのない世界なので、試行錯誤する日々が新鮮で楽しいです。今は内部統制に関わるお客様を中心にお話を聞いていく上で、改めて内部統制の意義や大切さについて気づくことも多く、チャレンジし甲斐のある領域だと思っています。とはいえ、答えがない世界な分しんどいことも多くあるのが正直なところです。
これまでも管理部門の領域でキャリアを積んできましたが、プロダクトマネージャーとして求められるスキルは大きく異なります。そもそもコーディングの経験もなく、プロダクトを作ったこともないので「わからないことがわからない」状態でした。
今でも関連する書籍を大量に読み漁ったり、エンジニアチームに都度質問したりと、プロダクトマネージャーとして必要なスキル・情報を必死にキャッチアップしています。
経理・コンサル出身の人間として、管理部門のお客様の課題は一定以上理解できていると思っていましたが、プロダクトマネージャーとしては異なる角度・深さでの課題認識が必要だと感じています。
さらに、プロダクト開発の場合はお客様の課題を「翻訳」して、プロダクトの解決策に落とし込む必要があります。プロダクトマネージャーとして大きなやりがいを感じつつも、今まさに奮闘中です。
- 今後の目標を教えてください。
新規事業をビジネスとして大きくしたい、シンプルにそれだけです。自分のスキルを高めたいといった個人の目標は現状それほどなく、WARC Tech発の新規事業を3年後のWARCの次の柱にしたいと考えています。
経営陣にも、さらなるWARCの事業成長のため、絶対に新規事業を生み出したいという覚悟を感じます。他部署の収益力を土台に、長期的に新規事業にチャレンジし続ける環境であると思っています。
- 最後に、WARC Tech事業部ではどんな方が活躍できると考えていますか?
職種に関わらず、プロダクト開発のために様々なインプットを貪欲に行える方だと思います。WARC Techが取り組む領域は専門性が高く、最初からその領域の知識が豊富にある人はほぼいないと思います。
例えば、技術責任者の田中はテックのスペシャリストでありながらも、管理部門領域を熱心に学ぶ貪欲さがすごい。受託開発企業でCEOを務めていた経験を生かした意見をもらうことも多いです。ビジネスに寄り添う姿勢に感銘を受け、私自身もより一層テックやビジネスのインプットを貪欲に行い、そのインプットをチームに還元していきたいと思います。
また、小さなチャレンジをし続けることができる方も活躍できると思います。新規事業は失敗するのが当たり前の世界なので、日々試行錯誤して小さくチャレンジ出来る方は活躍できると思います。
現在内部統制DXプロダクトを開発しているので、ドメイン知識が必要なのかと思う方も多いかもしれませんが、事業部での定期的な勉強会などの仕組みがあり、ドメイン知識のキャッチアップが可能です。
また、ドメインについて深い知識を持っていることと、プロダクトのソリューションに落とし込めるスキルは別物だとも思っています。
我々の新規事業への考え方や、バリューに共感いただける方のご応募をお待ちしています!
- 柏原さん、インタビューへのご協力ありがとうございました!プロダクトのリリースを楽しみにしています!
WARC Tech事業部メンバーを募集しています
WARCでは現在、WARC Tech事業部のメンバーを大募集中です!ポジションはエンジニア、デザイナー、ビジネス開発など複数ポジションあります。
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