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この連載では、ハイクラス人材紹介事業を行う「WARC AGENT」メンバーが、過去に転職のご支援をさせていただいた「ベンチャー企業で活躍するコーポレート人材」の方々にインタビューをしています。ベンチャー企業へ転職をした理由や実際に働く上でのやり甲斐など、「ベンチャー企業で働くリアル」に迫っています。今回は、株式会社IMCFにてご活躍されている吉田さんにお話を伺いました。
■プロフィール
株式会社IMCF CFO 吉田 文代
三菱UFJモルガン・スタンレー証券にて投資銀行業務、MCPパートナーズにてバイアウト、メザニンのPE投資業務に従事し、投資先のIPOによるEXITを経験。HRテックのEQIQ社にてCFOを務め、2020年1月に当社に参画
▼目次
金融業界からPEファンド、そして事業会社CFOへ
未曾有の危機を乗り越えたことが自信に
女性として、そしてプロ経営者として活躍することが目標
金融業界からPEファンド、そして事業会社CFOへ
- 本日はよろしくお願いいたします!まずは、自己紹介をお願いいたします。
吉田さん:大学院卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の投資銀行部門に入社して、キャピタルマーケット部で4年のキャリアを積みました。キャピタルマーケット部門を志望した理由は、グローバルな場所で海外のトレンドを肌で感じながら仕事をしたかったことと、多くの案件に携わることができる為早く成長できると思ったからです。
その後証券会社でキャリアを積む中で、経営陣と対峙してもっと会社の成長を一緒に考えていきたいと思うようになり、PEファンドに転職しました。MCPパートナーズというPEファンドでの4年間は、企業価値評価やバリューアップの戦略立案、経営、会計、税務、法務など全般的に知識や経験を身につけることができました。
その中で、いずれは事業会社でマネジメントとして会社の成長に貢献したいという思いが強くなり、CFOを目指すようになりました。
2年前にマザーズ上場を目指すIPO準備会社で、初めてCFOとしてのキャリアをスタートさせました。その会社はグローバルな人材を日本マーケットのテック企業に紹介するという人材関係の事業をしていました。転職活動時に企業選びのポイントとしていたのは、IPOを成功させる上で、グローバルな成長が見込まれること、テクノロジーへのソリューションを提供していく成長の可能性、ダイバシティーが進む中で多様性に富んだ組織やカルチャーということでした。2年間上場準備やプロジェクトを牽引していました。
しかし、2年間上場準備を牽引しましたが、会社の成長のスピードと上場のタイミングが合わず、新たに自分の貢献できる機会を探して2020年1月にIMCFに入社をしました。
- なぜ、ベンチャー企業を選ばれたのですか?
吉田さん:PEファンドに在籍していた頃に見てきた会社の多くは、DXが遅れていて中長期の持続的成長を考えた際に、イノベーションを起こす力が必要で、最先端の領域に興味を持ちました。事業成長とIPOという高い目標を目指すエネルギーの中で、一緒にその目標を達成したいと思いました。
IMCFは、ファッション・デザイナーズブランドをインキュベートする事業を行っています。海外で経験を積んだ新進気鋭のデザイナーを発掘し、そのデザイナーと一緒にグローバルブランドを創っています。新しい価値を届けるクリエーションを大事にし、個性や個人のニーズに応えていくというこれからの時代に求められる価値を提供していることに魅力を感じました。今後もアパレル業界はグローバルで緩やかな市場成長が見込まれているなかで、業界を牽引していくスタートアップという注目も浴びています。
未曾有の危機を乗り越えたことが自信に
- ありがとうございます。現在のメインミッションを教えていただけますか?
吉田さん:入社した当時は、従業員が20名でコーポレート部門の組織作りがメインミッションでした。そこから、経理マネージャーを採用し、経理業務の内製化、監査法人のショートレビューを受けるような体制構築に取り組み、N-2の監査が見えたタイミングで法務や総務、人事の方を採用していきました。並行して資金調達もしているので、CEOと一緒に投資家を訪ねエグゼキューションを行いました。
- 入社前後でIMCFへのイメージが異なった部分はありますか?
吉田さん:CEOとは、面接の段階で何度かお話をさせていただいていたのでそんなにギャップはありませんでした。一方で、社内は平均年齢30歳前後という今まで関わった中でも最も若いメンバーであり、且つ7割が女性という構成だったので、これまで属した金融の環境とのギャップはありました。皆、ファッションが好きで、仕事に対して情熱があり真面目に取り組んでいる姿をみて、とても良い雰囲気だなと感じました。また、女性の社会での活躍の期待感をこの会社でとても感じられたので、入社してよかったなと改めて思いました。
- 入社されてから1番エキサイティングだった仕事は何ですか?
吉田さん:私が入社した直後に、新型コロナウィルスが流行しアパレル業界にとって非常に大変な局面を迎えました。しかし、CEOとも毎日話してコストの見直しや資金調達に対して迅速な意思決定をしたことで問題なく乗り越えることができました。むしろオンライン販売がメインであったためECへのシフトが加速し、結果的に事業としては追い風になりました。危機をうまく乗り越えられたことが、会社や自分の自信にもなりました。
- 私もご支援した身として肝を冷やしていたので、クールジャパンの資金調達を見た時とても嬉しかったことを覚えています。やりがいもあったかと思いますが、いかがですか?
吉田さん:ちょうど入社した頃から投資検討が本格化しましたが、私含めて2名でコーポレート業務を回しながらビジネス・専門家DDを対応するのは大変ではありました。コロナ禍で投資委員会が延期になったり様子見の状況が続きました。その間もCEOと一緒に投資チームと何度もミーティングを行い、事業に対する理解を深めていただき経営陣として信頼していただいたことが、一年かかった投資の実現に至ったのだと思います。
また、今後、グローバルに本格展開をする上で、海外進出を積極的に支援していただける投資家と出会えたことは、会社にとって大きな転換期となりました。株主とタッグを組んで経営の議論が深くできていることに、IMCFに入社を決意してよかったと感じています。
女性として、そしてプロ経営者として活躍することが目標
- 素晴らしいご経験をされていますね!吉田さんが考える良いベンチャーのコーポレート組織とはどんな組織だと考えますか?
吉田さん:会社のステージが上がるにつれて業務量も増えていくので、沢山のリソースが必要になります。しかし、最初からフルのヘッドカウントを揃えられない中で、自分の得意分野以外にもキャッチアップしカバーできるようなオールマイティな能力を持つことは大事だと思っています。
IMCFでは、自分の業務以外に意識を向けられるよう、月に1回コーポレート全体のMTGを行い、各部署の業務の様子をそれぞれが理解できる場を設けています。そこで経営の方向性を伝えたり、チームとしての意識を醸成することを大事にしています。
また、事業サイドと違ってある程度年齢の幅があるほうが安定してどんな局面にも対応できる強い組織を作れるのではないかと思っています。今のチームも20、30、40代とバランスよくメンバーが揃っており、お互いの得意な部分や長所を活かし合いながら組織を作っています。更に、将来的にはグローバル業務にも対応できるような人材も増やしていきたいと思っています。
- ご自身のキャリアはどのようにに築いていきたいですか?
吉田さん:まずIMCFで上場を実現し、株式市場に信頼されるCFOでありたいという事が第一の目標です。PEファンドにいた時から長期のビジョンとして、プロの投資家からも信頼されるようなプロ経営者になりたいということを考えていました。
女性のマネジメントが増えることが社会的にも期待されていますが、女性としてプロ経営者になることも、一つのキーワードになるかと思います。
- ベンチャー領域だけでも本当にそう思います。吉田さんが取り組んでいることは、女性の方々を勇気づけると思います。最後に、ベンチャーのコーポレート部門にチャレンジしたい方に向けて一言お願いします!
吉田さん:金融や会計、コンサルなどプロフェッショナルな分野からCFOにチャレンジされる方は多いと思いますが、そういったハードなスキル面だけではなく人間性などのソフトな面も大事になります。社内でのコミュニケーションや人間関係が、経営体制を構築していくうえで大事になります。そういう意味では、人に対して関心を持ったり小さなことでも自分事として課題を捉え考えるなど、自分の思考、関心を限定的にしないことがとても大事だと思います。得意分野だけで勝負するというよりは、一度自分が磨いてきた武器を横に置き、新しいことに積極的に取り組み成長しようという意識で臨むのが一番良いと思います。
- これからも応援しています。本日はありがとうございました!
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