国や地方自治体もデジタル政策を進めている昨今。
それに伴い多くの企業でもIT化が進められており、新型コロナウイルスの影響を受け、その流れは加速するばかりです。
とはいえ、リフォーム業界のIT化はまだまだ発展途上にある状態で、他の業界に遅れをとっていると言っても過言ではないでしょう。そんな中、ユウマペイントでは積極的にIT化を進めています。
今回は、社長のパートナーでもあり、ともに会社の戦略を決めている佐々木亜沙美さんに、なぜユウマペイントがIT化を進めているのか、その理由をお伺いしました!
佐々木 亜沙美 / 役員・採用責任者
高校時代からアルバイトとして働いていたエステサロンに入社後、代表の佐々木との結婚、出産を経て、2008年7月会社設立当初からユウマペイントにジョイン。人事・経営企画をはじめ、財務や労務など幅広い業務を担当している。
作業効率、生産性を上げ、働きやすい環境作りのために
ーー現在の業務内容について教えてください
大きく分けると、経営企画、人事、労務、財務の4つです。いまは社長が「IT化」を会社の方針にしているため、そこに特に力を入れています。
リフォーム業界では、紙でやりとりをすることが多いのですが、作業効率や生産性をあげるために弊社ではシステムを導入したり、仕組みを整えたりしてIT化を進めています。
具体的に言えば、発注書や見積書を発行するシステムや営業の進捗・現場の進捗がわかるようなシステムを導入しており、今後は給料の明細確認や入社手続き、雇用保険の手続きなどがオンライン上でできるようなシステムを導入する予定です。
ーーリフォーム業界は他の業界に比べると、IT化が遅れていると思うのですが、ユウマペイントさんはそこに力を入れていらっしゃるんですね
そうですね。というのも7期目ぐらいまでは労働環境があまり良くなく、それを改善する必要があったんです。日をまたぐくらいまで仕事をしている社員もいましたし、勤務時間に関するクレームがものすごく多く、それに対処するのが大変でした。また、純粋に働く環境を提供する側としても良くないなと、、、
作業効率や生産性を上げることができれば、勤務時間を減らすことができ、もっと働きやすい環境になるはずだと感じていたので、それがだんだん実現していっている状態です。
人生のどん底に陥り、自分のこと、会社のことを見つめ直した瞬間
ーー7期目まではどんな状態だったんですか?
私と社長の方針が全然合わなくて、お互いの意見がぶつかり合っていました。
社長は財務面をあまり気にせず、戦略をどんどん打っていく「攻めの戦略」だったのですが、私は財務と戦略を紐付けて「守る戦略」で経営をした方がいいと思っていました。
言い合いになることも多々ありましたし、私の意見がなかなか受け入れてもらえなかったので、正直に言えば、会社を辞めたいとずっと思っていましたね。笑
ーー会社を辞めたいと思われていたんですね
その頃は、人生のどん底と言っても過言ではないと思います。それでも辞めなかったのは、私のことを信頼してくれるスタッフがいてくれたからでした。
辛くてデスクで泣いていたこともありましたが、励ましてくれる社員もいましたし、「佐々木さんがいるから働いています」と言ってくれる社員もいました。
採用してその人の人生を預かっている責任もありましたし、自分が辞めたいからという理由だけで辞めるわけにはいかなかった状態でした。
ーー何がきっかけで変わり始めたんですか?
正直に申し上げると8期目に会社が倒産の危機に陥ったんです。それでこのままではいけないと感じて社長と一緒にあるコンサルティング会社の研修を受けました。そこでお互いの関係性を見つめ直す時間が取れて、今後どうしていきたいんだろうとすごく考えさせられたんです。
私は社長にもっと歩み寄ろうと思いましたし、社長は自分の足りていない部分に気づいたようで、いままで私が言っていた「守る戦略」のことも考えてくれるようになりました。
そこからもう一度一緒に経営戦略を考え直して、会社を立て直すために新しい施策を実施始めました。
無駄を徹底的に省くことが、"働きやすい環境作り"の第一歩
ーー具体的にはどんな施策を実施し始めたんですか?
まずは無駄を徹底的に省いていきました。会議が多い会社でしたが、不要な会議は辞めましたし、1つのことに何人も確認をするような重複する業務はなるべく少ない人数で行うようにしました。
また単純なことですが、すごく効果があったと実感しているのは、社長から社員に向かって「早く帰れ」と言ってもらうことでした。社長は「寝ずに働けば成果が出る」という考えをしていたのですが、その考え方を変え言葉として伝えてもらったことで、「早く帰らないといけない」という意識が社員に芽生えたんです。そこで全てのメンバーが限られた時間の中でどう最大限のパフォーマンスを発揮するかを考えながら業務を行うようになりました。
無駄を省いたり、より早く帰ったりするために作業効率や生産性を上げる必要があり、システムの導入や仕組みづくりも進めています。
世間でも丁度「働き方改革」という言葉が浸透しつつある時期だったのですが、まさに弊社もこの言葉通り改革が起こせた感じです。そのおかげで必要な部分に必要なだけの労力、経費、時間をかけていけるようになりました。
ーー施策をやってみてどのような成果が出始めましたか?
社員みんなが20時ぐらいには帰れるようになりましたし、それに伴い離職率も下がりました。7期目までは「仕事が長時間でハードだから」という理由で退職する社員が多かったのですが、最近は労働時間のことで退職する人はほとんどいなくなりました。
また9期目が終わる頃には売上が5億円、赤字が1.2億円もあったのですが、10期目からは黒字転換することもできていて、13期まで黒字を達成し続けています。
ーー施策を社員に浸透させるのは難しくなかったですか?
そこまで難しくはありませんでした。ユウマペイントの社員は研究者のような人が多くいて、みんな常にどうすればもっと良くなるかを考えているんですよね。
ですので新しいことに対しても柔軟に受け入れてくれますし、うまくいかなかったとしても研究材料のひとつになったと捉えて、次はどうすればいいかと考えてくれます。
お客様に対しても一緒で、どうしたらお客様の役に立てるかというカスタマーファーストな考え方をみんなができていて、そのおかげでここまで生き残ってこれたと思います。
会社や業界を引っ張っていくようなリーダーシップのある人にきてほしい
ーー理想の労働環境に比べて、いまは何%ぐらいの位置にいますか?
これまではマイナスだったものをゼロに近づけて、いまやっと0%の位置にこれたという感覚があります。まだまだやりたいことはあり例えば、完全週休2日制にすることや人事評価制度をリニューアルすることは早めに着手したいです。
また塗装の技術に関しては社員が自ら企画をして研修をやっていることもありますが、社員のマインドを向上させるような研修はなかなかできていないので取り組んでいきたいと考えています。自分はこれからどうしていきたいのかというキャリアプランをもっとみんなに考えてもらえれば、離職率はさらに下がるのではと期待しています。
いずれにしても労力や経費、時間のかかることではあるので、システムの導入や仕組みづくりをさらに進めていき、やりたいことに集中できるように体制を整えていきたいですね。
ーー理想の状態まではまだまだなんですね
そうですね、まだまだです。でも最後までやり切ろうと思ってやっています。もともとは戦略を考えるような仕事は苦手でしたが、それでも自分に与えらえた役割だと考えて、必死にやってきました。
そのおかげで、いまは自分のスキルだと言えるようになりましたし、会社にとっても良い成果が徐々に出てきています。
これからもどんなことでも、どんな状況でもやり切ることで、関わる全ての人に幸せを提供できたらと思います。
ーー最後にどんな人と一緒に働きたいか教えてください
ユウマペイントの理念、考え方に共感してくれる人がいいですね。あとは会社や建築業界を改革したいという視座の高いリーダーシップのある人だと尚且ついいと思います。
私の父が建設業の仕事をしていたのですが、お金や仕事のことで両親がよく喧嘩をしていたんです。それを見て、子どもながらに「建設業はあんまりいい仕事ではない」と思っていました。そういうフラストレーションが昔からあったからこそ、いまは会社をもっと良くしたい、業界をもっと良くしたいという使命感が強くあります。
ですので、この業界に何かしらのフラストレーションを抱えていて、会社も、業界ももっと良くしたい、改革したいという思いのある人にぜひ来て欲しいです。もちろん未経験も大歓迎ですが!
きっとそういう人ならユウマペイントで働くのは楽しいはずです。