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みんなの「ちょっとしたことを、ちゃんと考える」を繋ぐリレー

毎月企画・制作・発行している月刊ZENIYA&LIFEには、錢屋本舗本館が発信している価値観を、スタッフそれぞれの言葉で発信するコラムがあります。
今回はその中から、2名のコラムをご紹介します。

#不完全を愛でる(企画部 合田)
 先日とあるギャラリーで一目惚れをして購入した、木工作家さんの12角盆。ふちが少し欠けていて、割れた部分はコの字型のくぎ(鎹)で止められています。もちろん欠けや割れのないお盆も一緒に並べられていたのですが、わたしにはどうもその一枚が、ある意味自然に見えて、魅力的に感じられたのです。
 帰宅後、作家さんの作風を調べてみたところ「以前は割れや節の部分はなるべく入らないように制作していたけれど、幅30cm以上の木材でそのような“欠点”の無い良材は本当に少なくなってきた。そういった部分も上手く取り入れていけたら材のロスも少なくなるし作風も広がるから、これからはどんどん活かしていきたい」とお話しされている投稿を発見。自然に見えた理由が腑に落ちました。
 “欠点”と見るか、“愛すべき点”と見るか。モノに限らず背景を考えたり、知ったりして、不完全を愛でる気持ちでいたいと思います。

#自分の頭で考える(カフェ 岩佐)
 ある日お客様から「ドーナツの流行は何?」と尋ねられました。当時メディアでも取り上げられ、街中でも新店ができ、行列を目にしていたことから、「生ドーナツじゃないでしょうか」とお答えしたところ「なぜ流行っているの?」と質問されたのです。
 私は答えに悩みました。自身はお菓子が好きで、TVや雑誌、SNSなどお菓子に関する情報はチェックをしていて、東京で流行ったものは次に流行ると当たり前のように考えていて、「なぜか」と考えていなかったのです。
 少し大袈裟かもしれませんが、これに少し怖さを憶えました。これだけ沢山の情報が溢れている世の中で、ただ自分に入ってくる情報だけを鵜吞みにしていれば、いつの間にか偏った考えや価値観を持ちかねないと感じたのです。
 数えきれない情報が簡単に手に入る世の中だからこそ、ひとつの情報に対し、自分の頭で考え、必要であれば他の情報とも比較してみることが大切だと改めて思いました。


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