株式会社アトモニ代表取締役の栗田です。
創業して数か月がたち、おかげさまで魅力的な採用パートナー、ライターやデザイナーの皆さんとご縁があり、ちょっとだけ会社らしくなってきたところです。まだまだやるべきことはたくさんありますが、これから更に社会に貢献できるように行動をしていきます!
今回、ご縁があったライターの木村さんにインタビューをしていただきました!これから応募を検討いただく皆さんに読んでいただけると嬉しいです。
第1回目は「栗田のこれまでのキャリアとアトモニの創業背景」にフォーカス。キャリアのターニングポイントやアトモニで実現したい未来についてお話ししています!
※このインタビューは2023年4月時点の情報です。
プロフィール
栗田 康二(くりた こうじ)
1988年1月9日生まれ。北海道教育大学在学時に経験したインターンシップを機に、キャリア・人材領域に興味を持つ。大学卒業後はスポーツジムに就職するも、わずか5か月で退職。株式会社クイックに第二新卒として入社をし、人材業界でのキャリアをスタートさせる。2016年に入社した株式会社ビズリーチにて、ダイレクトリクルーティングやカスタマーサクセスを経験。その後、2018年11月に瀬戸内エリアでホテル運営をする株式会社サン・クレアに入社。採用だけではなく労務など人事全般を担当、またホテル現場業務を経験した。2023年1月「企業様の人事課題を解決すること」を目的に株式会社アトモニを創業。
「ダメ学生」だった私が、人材領域に興味を持つまで
短期インターンシップで目の当たりにした自分の視野の狭さ
——広島生まれ、愛媛育ちの栗田さんは、北海道の大学に進学したんですよね。どんな学生だったか教えてください!
大学1.2年の頃は、絵に描いたようなダメ学生でした。優先順位は学びよりも遊び。勉強もそこそこに、飲みに行ったり、バイトしたり、部活をしたりして過ごしていました。今思うと恥ずかしいのですが、大きな目的もなく、ただ単位を取るために大学に行っていましたね。
しかし、大学2年の終わりにふと「これから就活も始まるし、このままじゃいけない」と思ったんです。そこで、大学3年の夏休みに初めてインターンシップを経験しました。滋賀県の琵琶湖で、小学生を対象にしたキャンプ運営のサポートを5週間経験しました。私は教育学部のスポーツ専攻で、普段から子どもと関わる機会が多かったので、普段とは違う環境でも挑戦したいと思い参加を決めました。
——初めてのインターンシップでどんな変化がありましたか?
5週間のインターンシップで、「なんとなく大学生活を過ごしてきたこと」や「これまで勉強不足だったこと」が恥ずかしいくらい浮き彫りになりました。複数の大学から約20人の大学生が参加していたのですが、彼らは皆「何を勉強して将来どうなりたいのか」「今ある悩みを解決するために自分にできることは何か」をしっかり考えていたんです。
多様な人の価値観や生き方に触れるなかで、キャリアデザインについて興味を持ち、もっと勉強したいと思うようになりました。しかし、そこで引っかかったのは「北海道に戻ったら、多様な生き方や価値観に触れられる環境はあるだろうか」ということ。そこで、北海道教育大学に籍を置きながら、関東をベースに複数の大学でも学ぶことを決めました。
北海道を飛び出し、合計9大学の授業を聴講した経験
——かなりアクティブですね!複数の大学で学ぶことは、当時かなり珍しかったのではないでしょうか?
そうですね。北海道教育大学のゼミの先生も驚いていました。電話やメールで直接大学にアポをとっていたのですが、当時このように動く学生はかなり少なかったようです。興味を持っていただけた9つの大学にご縁があり、2~3日ずつ授業を聴講しました。
ありがたいことに就職課の先生に私の活動を注目していただき、大学4年の夏には1.2年生向けにキャリアデザインの授業を担当したんです。
——大学1.2年の栗田さんからは想像もつかない変化で、私も驚いています。ちなみにどんな授業をしたのか教えてください。
テーマは「大学生活の過ごし方から考えるキャリアデザイン」です。
私自身の経験を元にお話しました。大学1.2年のときは特に学びたいことがなくなんとなく過ごしていたことや、大学3年のときに「このままじゃいけない」とインターンシップに参加して視野が広がったこと、複数の大学で授業を受けてきたことなどです。そういった原体験を踏まえ、自分からアクションを起こすことで生きる世界が広がることもあると伝えました。
「知っていて選択肢しない」ことと「知らなくて選択できない」ことは大きく違います。これから就活をむかえ自分らしい生き方を決断するにあたり、以前の私のようなもったいない時間を過ごす人を少しでも減らしたい、多様な選択肢から生き方を選択していける人を増やしたいという思いでお話しました。
キャリア選択の指標は「ワクワクするかどうか」
キャリアの転機となったサン・クレアでの経験
——大学時代に「キャリアデザイン」に興味をもった栗田さんは、人材業界でご自身のキャリアをスタートさせることを決断しましたよね。キャリアの転機となったエピソードはありますか?
いくつかありますが、前職のサン・クレアでの経験はターニングポイントのひとつです。これまでは人材支援企業で採用に関連することのみに注力してきましたが、サン・クレアでは給与計算や労務など人事全般に関する業務やカフェやフロントの現場業務も経験をしました。
企業規模が小さいほど、人材採用ができなければ事業が前に進まない瞬間があります。サン・クレアのようなホテル業界は特にそうです。バックオフィス業務や現場業務の経験をしたことで、利益率や必要な売上、部屋の稼働率など、これまで机上で考えていた部分にリアリティを持つことができました。人事としての視点がひとつ上がったと思います。
——サン・クレア様に在籍した期間でホテル数が2棟から7棟に拡大したと伺っております。栗田さんにとってもサン・クレアにとっても良い選択だったという印象を受けましたが、キャリア選択で大切にしている指標はありますか?
「自分がおもしろいと思うかどうか」ですね。やらない後悔よりやった後悔というモットーがあるので、「おもしろそう、やってみたい!」と思ったらすぐ動くタイプなんですよ。そうして自分がエネルギーを向けたら、必然と多様な経験ができると思っています。
ちなみに私のなかで「おもしろい=成功イメージが持てないかどうか」です。あくまで私の価値観ですが、「この課題はこうすれば解決する」「このプロジェクトここで苦戦して、ここで達成するな」と見えてくるとつまらない。「どうなるかわからないけど挑戦したい」と情熱を注げることがあるだけで、幸せなんじゃないかと思いますね。
ビジネスの要である「人」に対するリスペクトは欠かせない
——一貫して人材業界でのキャリアを築いてきた栗田さんが、働くうえで大切にしている価値観を教えてください。
・相手をリスペクトすること
・プロとして応えること
の2つです。
人材業界に限らず、ビジネスの要は「人」だと思っています。私の経験上、相手の意見に耳を傾けなかったり、自分の価値観を押し付けてしまったりすると、組織としてもうまくいきません。何より自分や相手の可能性を狭めることにつながります。
もちろんこの姿勢は相手が誰であっても変わりません。自分よりキャリアを積んできた方でも、インターン生であっても同じです。フラットな目線でコミュニケーションをとりながら、同じゴールを目指して一緒に仕事をしていきたいです。
——「人」に重きを置いていることは、栗田さんのコミュニケーションからもよく伺えます。「プロとして応えること」についてはどうですか?
これは自戒を込めて言っている部分もあるのですが。プロとしてお客様からお金をいただいている以上、こちらもその期待に100%で応えます。パッションや人への感謝はもちろんですが、アウトプットのクオリティも妥協したくない。成果や売上に関してもシビアでいたいですね。
だからこそお客様と逃げずにコミュニケーションとって、期待以上のパフォーマンスで応える努力をしています。今後アトモニの仲間になる人にも、求めたいことのひとつです。
人材領域でのキャリアを積み重ね、辿り着いた“ある義憤”
きっかけは「自社商材しか提案できないこと」への葛藤
——人材業界で「会社に所属する側」としてキャリアを積んできた栗田さんですが、アトモニ創業のきっかけはなんだったのでしょうか?
前提として、今ある求人媒体や採用プラットフォームは非常に使いやすく、素晴らしい人材採用システムだと感じています。そして「会社に所属する」ことが悪いということではなく、所属するからこそ経験できることがたくさんあります。一方で企業の人事採用課題が複雑化しているなかで、人材企業に勤めるセールスの立場からすると当然のことですが「自社商材をまずご提案することへの葛藤」があるはず。少なからず、私にはそういった葛藤を抱えることがありました。
そこで、フラットな立場で企業に寄り添い、解決策をフルオーダーで提案する人がいても良いのではないかと思い、アトモニを創業をしました。仮に私が提案をした商材を企業が導入をしたとしても、その商材を販売している人材企業からマージンをいただくことはありません。だからこそ、それぞれの企業にとって最適の解決策を考え、共に行動できると思っています。
——エージェント、コンサルタント、企業人事などさまざまな立場で経験を積んできたからこそのお考えですね。
同じような思いを持ちながら人材業界でキャリアを積んでいる人って多いと思うんです。
地方企業様の多くは、やはり採用活動にお悩みを抱えている印象があります。アトモニのご支援によって、少しでもその解決の一助になればと思っていますし、おこがましいですが、人事や経営者の皆さんに、採用を含む人事業務に「自分ごと姿勢」を持つ重要性をお伝えできればとも思っています。
アトモニで持続可能な人事活動の支援をしたい
——栗田さんのその想いはアトモニの社名にも由来しているとか?
はい。採用した“あとも”考えながら、アドバイスだけではなく“ともに”手を動かす存在でありたくて、「アトモニ」にしました。
「欲しい人材を採用できた!はい、終わり!」で終わらせたくなかった。何より人を大切にしたい私は、もっと長期的な目線で企業と向き合いたかったんです。
——とても素敵な由来ですよね!最後に、アトモニとして実現したい未来はありますか?
これまでさまざまな企業を見てきて思うのは、首都圏と地方ではまだまだ「人事採用活動におけるリテラシー格差」があるということ。たったそれだけのことでそれだけ欲しい人材が採用できなくなる可能性があるのは、非常にもったいないです。
アトモニとしてできることは、今ある「人事採用活動におけるリテラシー格差」を埋めること。それによって活性化する企業が増えたら、これ以上のことはありません。持続可能な人事活動の支援をしたい、ただそれだけを思っています。