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こんにちは。フリーランスを中心としたメンバー組成を行い、さまざまな新規事業開発の支援を行っている株式会社Lboseの小谷草志(こたに・そうし)です。
これまでフリーランス全般を対象にさまざまな角度で調査を実施してきました。今回は、フリーランスの中でもエンジニアに対象を絞り、働き方の実態について深掘りしました。
フルリモートを実践しているフリーランスエンジニアは4割に留まる
今回の調査で最も興味深いトピックだと感じたのは、フリーランスエンジニアの働く場所についてです。
4割(40.0%)がフルリモート勤務している一方で、実に6割(60.0%)が定期的にクライアントのオフィスに出社しているという実態が明らかになりました。
確かに保守などの特定の業務においては出社も必要と考えられますが、一般的にフルリモートが実施しやすい職種でもあるエンジニア職において、この結果は意外でした。
一般的なイメージと異なるフリーランスエンジニアの働き方
他にも、フリーランスエンジニアに対する一般的なイメージと異なる実態が分かりました。
例えば、フリーランスだからといって多数の企業の仕事を請け負っているのではなく、1社の業務に絞っている人が3割以上(36.0%)いるということも明らかになりました。
さまざまな案件を掛け持ちしているというフリーランスのイメージとは裏腹に、腰を据えて1社の専属エンジニアとして従事している人も一定数いるようです。
1日の平均勤務時間については、「8時間以下」がなんと全体の7割以上を占め(70.50%)、それを超えて働いている人は3割未満(29.50%)でした。
エンジニア職といえば激務、長時間労働といったイメージもつきものでしたが、今や一括りにそうとは言えないようです。
フリーランスエンジニアの使用言語と個人開発意欲
もっと詳しく分析をしていくと、他にも発見がありました。
一つ目は使用言語について。WEBアプリの作成において、昨今はHTMLやCSS、JavaScript(ReactやVueなどのFW)を利用することがメジャーです。
そのような中で、Windowsアプリの開発時にスタンダードであるVisual Basic(25.50%)が4位にランクインしており、行政関係からの依頼が一定の数を占めているのではないかと想像できます。つまりフリーランスエンジニアの業務分野が、WEB系と業務システム系の2タイプに分かれていることが示唆できます。
また、エンジニア個人のアプリ•サービス開発についても調査しました。
昨今、エンジニアの個人開発が増えている印象を持つ方は多いかもしれません。しかし、調査の結果では、開発意向の高い人(経験者含む)が2割未満(16.25%)に留まり、少数派だと分かりました。ポジティブにとらえると、個人でのサービス開発経験は対外的な実績にもなり得るといえます。
「今後も継続したい」前向きなスタンスでフリーランスを実践しているエンジニアが多数派
回答者の内訳としては、専業フリーランスが7割以上(73.5%)とかなり多く、さらにフリーランス歴は10年以上の人が最多の35.0%以上を占めていました。さらに今後のフリーランス継続意向は6割以上(64.25%)という回答を得ました。
これらの結果からはフリーランスエンジニアとして長期のキャリアを築いてきた人、そして今後も築いていきたい人が多いことが見て取れます。フリーランスとしての働き方をポジティブに捉え、「現在の働き方が「自分にマッチしている」と感じている人が多いとも言えそうです。
こうした現状に加え、時代の流れも相まって、今後もフリーランスとして働くエンジニアはますます増えてくるのではないでしょうか。
なお、調査対象者の年商はちょうど半数(50.0%)が500万円台以下、もう半数が500万円台を超えていました。まさに二極化の傾向が伺えますが、フリーランス白書(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア•フリーランス協会「フリーランス白書2022」)でも同様の傾向が示されており、本調査も実態を浮き彫りにしていると感じました。
フリーランスエンジニアの働き方と採用
今回はフリーランスエンジニアの働き方について調査をしました。調査結果のなかでも、特に勤務場所に関してはイメージとのギャップが大きかったのではないでしょうか。エンジニアの志向性も多様化が進んでおり、さまざまな働き方が広がっているとも言えます。
フリーランスの中でもエンジニアは他職種と比較して専門性も高い職種なので、引き続きエンジニアに絞っての実態調査を継続していきたいと思います。