この記事は「SWITCH Vol.41-No.4」に掲載された記事を許諾を受けて転載しています。
PHOTOGRAPHY: GOTO TAKEHIRO
TEXT: KAWAKAMI HISAKO
FILE.09
森井美穂
アバターデザイナー
大学で情報工学を学び、Webマーケティングの会社でWebデザイナーとして活動後、出向先の企業でアバターデザイナーを経験。2017年にココネに入社し、現在は『ポケコロツイン』アイテム企画チームのリーダーを務めている
ふたりのアバターがいることで生まれる自由な関係性を楽しむ
――『ポケコロ』ではひとりのアバター(コロニアン)に自己投影して楽しむ方も多いと思いますが、『ポケコロツイン』にはふたりのアバター(ココロン)がいるのが特徴的ですね。ふたりいることで遊び方の変化はありますか?
「自己投影される方ももちろんいらっしゃいますが、ココロンふたりを一組のセットとして捉えて客観視した遊び方をしているお客様が多い印象です」
――お客様同士でコミュニケーションを図る場合も、一対一の関係ではなく、グループでの交流になりますよね。
「そうですね。フレンドのココリウム(ココロンが住む空間)に遊びにいくと、相手のココロンと自分が連れてきたココロンの計四人が画面に映り込みます。その組み合わせによって想起される物語が変わるのも『ポケコロツイン』の魅力の一つですね」
――着せ替えのアイテムを作る上で『ポケコロツイン』だからこそ気にかけている部分はありますか?
「アイテムにカラーバリエーションを持たせるなど、男女どちらのココロンでも着用できるアイテムを数多く用意しています。『ポケコロ』の場合はご利用いただいているお客様に女性が多く、必然的に女性物のアイテムをメインに据えていますが、『ポケコロツイン』ではココロンを男女や男の子ふたりの組み合わせにしている方も一般的なので、男性物のアイテムの需要も非常に高いです」
――求められるアイテムの傾向も変わってくるんですね。定期的に発売されるガチャのテーマも、ココロン同士の関係性にフォーカスして作られているのでしょうか?
「ココロンふたりの関係性をどのように捉えるかはお客様によって千差万別です。着せ替えのガチャを考える際は敢えてテーマ内容を固定しすぎず、いくつかの要素の設定だけにとどめ、あとはお客様の想像にお任せします。そのようにして生まれた物語の“余白”を大切にすることで、お客様の想像する世界が豊かになればいいなと思っています」
SWITCH Vol.41-No.4, スイッチ・パブリッシング