最近良く、「◯◯な世界線」なんて言葉を耳に(目に)します。
アニメでよくある異世界転生だったり、ドラえもんで言うところの「もしもボックス」的な発想だと思っています。シンプルに言えばある条件が今のままではなく、こうだったら、と言う世界はどうなっていただろう?と言うお話ですね。
・自分が女だったら?男だったら?
・今の知識のまま生まれ変わったら?
・ペットがもし喋れたら?
・自分が人間じゃなくて他の動物に生まれ変わるとしたら?
・怪我をしなくてプロサッカー選手になれていたとしたら?
・身長が190cmあったら?150cmだったら?
想像するだけでたくさん出てきます。
「今が一番幸せ!」という考えはとっても好きです。大事です。
今回は仕事の中での話。
この条件がもしこうだった場合は?と言う想像力が必要だと思っています。私達のようなシステムを作る人間にとって、条件分岐は無数に存在します。
その中で、この条件は考慮する必要がないのか、この条件は何%くらい該当するのか、などの議論や定義が最初に行われていきます。
いわゆる要件定義です。その後の設計や開発時にも新しい条件分岐が発生するケースはあるのですが、基本的に網羅的で穴のない要件定義ができていれば、次のフェーズではほとんど発生しないと考えています。
「要件について詰めきれていない」などと言ったりします。
詰めきるためには、様々な条件分岐を想定しなければなりません。実現したいシステムとしての条件分岐も正しく見る必要があります。
お客様がお話になる言葉の中から、実は奥深くに存在するパターンを掘り起こす必要もあります。 システムで実現する場合に〜と言う視点も必要です。コストと効果の関係も考慮が必要になります。 多くの機能を持ったり、汎用性を持たせたいシステムを作ろうとすると本当に様々な想定が必要になってしまいます。しかも、その想定を広げすぎてしまうと、設定項目だらけで、使いにくいものをうんでしまうこともあります。
お客様との会話のお話はこちらでも!
本質を見極める
私は特に前職時代にパッケージベンダーをやっていました。
意識していたのは、ある会社の要望が本当に必要なのか、他の案では大体は聞かないのか、1つの機能で複数の会社が満足するものが作れないのか?などでした。私はお客様と話す立場にいたので、やりたいことを聞き、どのようにシステムを使うか、という相談に乗ったり、不足している機能について開発側に持ちかけるような仕事をしていました。
お客様との会話の中で常に意識を向けていたのは、「本当に現状のままできないと誰が(何が)困るのか?」でした。その中でこのような条件分岐があるが、全てを満たしていなければいけないのか?この条件を外すことはできないのか?などと考え、何度も何度も質問をして、本質を探ることを意識していました。
例えば、アウトプットを提出する先の仕様が決まっているので、このようにしなければいけない時や
別のシステムとの連携があるので変更できない、などはよくありました。
仕方ないのでそのまま作ることもあれば、その仕様があまりにもひどかったので、提出する先や連携先にお客様と提案に行ったこともありました。
良くないシステムに新しいシステムを合わせるのは無駄だと思っていたので、汎用性のあるものに変えてもらうように交渉しました。
実際に1年後には変更してもらうことにも成功しました。信頼関係を作るための努力はとてもありましたが…本質を見極めることで動くことができたと思いますし、提案を受け入れていただけたのだと思います。
「このフォーマットじゃないと受け付けられない」
から
もしも「こちらの出したフォーマットで受け取ってもらえるとしたら?」を考えた感じですね。
好きな言葉に「ブレイクスルー」と言う表現がありました。まさに上記はその内容かと思います。
人生は日々選択の連続だと思います。
分かれ道がたくさんあります。今日、仕事や学校に行かない、と言う選択肢もあると思います。
でも、今日仕事に行って、これとあれとあれをやって〇〇さんと会話して〜っていうのも選択の一つです。
仕事に行かないという選択肢を捨てています。
そのように様々な分かれ道がある中で、無視して良いもの、検討すべきものが目の前には広がっています。
選択の度に人は労力を使っているそうです。私も毎日同じ服を着る理由の一つがそれです。
無視して良いもの、検討すべきものを判断するのも労力がいりますが、その判断が正しいとより良い人生が送れるのかな、と思っています。
自分が今まで選んできた道はぜひ肯定しましょう。
最高の道です。これからも最高の道を選んでいきましょう!
ではまた。
2023.6.2 堀内文雄(梅雨の時期の紫陽花が好き)