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立ち上げから15年、CINRAは生まれ変わります。

こんにちは、CINRAの杉浦です。

CINRAは、2003年に私が大学在学中に仲間たちと立ち上げ、その後2006年に株式会社に法人化、現在14期目を迎える、約70名のチームです。

事業は、メディア事業、ブランディングやマーケティングなどのクリエイティブソリューション事業、求人や人材紹介などのHR事業、フェスやライブなどのイベント事業、台湾やシンガポールなどでのインバウンド事業など、なかなか多岐にわたっています。

そんな弊社ですが、新たに生まれ変わるべく、最近様々な改編をしました。いえ、過去形でなく、今まさに只中にありまして、今回はそのことについて書きたいと思います。

社内ごとが多くを占めるので、関係ない方もいらっしゃるかもしれません。ですが、これからCINRAにジョインしてくれる方々のことを想像しながら、自社紹介の意味もこめて書いてみます。

まず、これから何について書いていくのかですが、概ね以下のような目次になります。

0.なぜ変えたか?

1.ミッションのアップデート

2.バリューのリニューアル

3.組織変更

4.そのほかの新設制度

0.なぜ変えたか?

まずどうしてこのタイミングでいろんなことを変えたのか。それは、会社の方向性を大きく変えたり、事業を統廃合したかったからではありません。

これまでのCINRAの15年を、これからの15年もう一度繰り返せるとは思っていませんし、それを繰り返したいとも思っていませんでした。大きな方向性は保ちながらも、世界により大きなインパクトを生むために、どう変わっていくべきかをここ数年、ずっと考えていました。

そこで手にした方法が、「ミッションドリブンカンパニーになる」ということでした。

CINRA最初のオフィス(渋谷区幡ヶ谷の今はなきボロアパートの屋上)

たとえばGoogleは、(こういう時に海外ばかりが引用されるのはやっぱり悔しいですが、)世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることがミッション。Facebookは(最近少し変わりましたが)、世界のつながりをより密にする、ということがミッションです。随分シンプルにまとめちゃっていますが、ともかくミッションが、すべての行動原理や行動指針になっています。そのため、CEOがいきなり発電所をつくるとか、衛星を飛ばすとか言い出しても、「たしかにミッションに従うなら、それもアリだな」となります。

そんなミッションドリブンカンパニーは、まとめると、こんな会社のことを言うのだと思います。

・そのミッションに何らかの形で共感する人たちが集まっている

・そのミッションに関係のないことは、一切やる必要がない

・すべての意思決定は、属人的な判断ではなく、そのミッションに従って行われている

・CEOは、そのミッションの一番の奴隷である

・そのミッションが達成されたら、チームは解散する

活動開始から15年ほど経った今、ギアチェンジをして、CINRAもそんなチームでありたい。

そう思って、今回の改編が始まりました。

1.ミッションのアップデート

では、ミッションドリブンカンパニーとして、肝心のミッションをどうするか。

まずはそのアップデートからでした。

これまでのCINRAのミッションは、「幸せのきっかけを多くの人に届ける」でした。

それが、こうなりました。

ずいぶん長くなりました。

根底の思想はこれまでのミッションである「幸せのきっかけを多くの人に届ける」から変わりませんが、それをより明確に定義し、意思決定の指標になるレベルまで解像度を上げたいと思い、こうしました。

ゆえに、長いです。

さらに、もう少し説明をさせていただきます。

CINRAはどういう世界を作りたいか?

そもそも、「今、世界は、人類は、かなりしんどいところに立っている」という前提からスタートしています。

何がしんどいかと言えば、不寛容の蔓延による分断です。

最近の象徴的な出来事で言えば、やはり、米国のトランプ大統領就任や、英国の欧州離脱です。この2つの出来事自体が問題だと思っているわけではなく、トランプ支持と不支持、BREXIT支持と不支持で、世界が真っ二つに分断されてしまったこと、それぞれの違いを理解しようとする想像の余地が皆無であるこの状況に、とても危機感を感じています。

そういった世界的に大きな事象だけでなく、SNS上で毎日のように起きている炎上や断罪、ヘイトも、やはり不寛容の蔓延と想像力の欠如が生む、人と人との分断です。

こういった分断が進むと、異質なものへの好奇心や思いやりは失われ、代わりに無関心や排斥が生まれます。無関心や排斥は、よりよくしようとする進化を止め、たくさんの中傷と争いを生みます。

個人レベルで言えば、毎日楽しく過ごしているのですが、これまでの人類の歴史まで遡りマクロな視点に立てば、やはりかなりしんどいところまで来ていると、受け止めているのです。

「それをお前たちがどうにかできるのかよ、CINRAはアベンジャーズかよ」という真っ当なご指摘もあるかと思います。当然、私たちだけでどうにかなるなんてまったく思っていません。

ですが、私たちもその流れに抗う一員でありたいと、本気で思っていますし、そのために存在したいと思っています。ということで、ミッションの後半はこうなっています。

"あらゆる世界の分断をつなぎ合わせ、進化をやめない世界をつくり、人類の営みを継続させる。”

ちなみに、社名の「CINRA(シンラ)」の由来でもある「森羅万象」という言葉は、「この世界のあらゆる事象、存在」ということを意味します。日本の古い言葉です。

これを社名につけたのは、「世界のあらゆる事象や存在はつながっている。それを可視化する作業をしていきたい」という意図からでした。

学生時代(法人化前)のCINRAの活動

さて、随分深い森に足を踏み入れてしまった感がありますが、もうしばしお付き合いいただけたらうれしいです。

どうしたらその分断をつなぎ、進化を生み出せるのか。

CINRAなりに考えるその答えが、ミッションの前半になります。

"想像力と知性の獲得を手助けする。"

想像力と知性が、異質なものへの理解や寛容を生み、新たに進化を生む創造力を生むであろうと思っています。

この説明は、私ではなく、ビートルズのポール・マッカートニーさんに代打をお願いしたいと思います。先日弊社のメディア「CINRA.NET」に掲載された、彼への日本独占インタビューからの引用です。

"The Beatlesのいい点ってたくさんあるんだけど、中でも「想像力」と「知性」は他のグループよりも、少しだけ秀でていたと思う。学校の成績もよかったし、音楽一筋って感じではなかったからこそ、僕らはどんどん進化することができたんだ。"

ポール・マッカートニーが日本で語る、感受性豊かな若い人たちへ -CINRA.NET

金言だらけのインタビューでしたが、この一節に私はシビれました。

では、そのポール大先生のおっしゃる「想像力と知性」は、どのようにして養われるのか。これはとても難しいのですが、CINRAの答えとしては、「変化」がそれを可能にすると思っています。

新たな情報、作品、思想との出会いによる変化。

それと出会う前と後とでは、まったく世界が違って見える出来事。

それが、人に想像力や知性をもたらすのだと、思っています。

CINRAが音楽やアートや旅をテーマにしたメディアを運営しているのは、特にその変化を引き起こすのに有効な手段が、芸術文化や異文化交流だと考えているからです。

メディアだけでなく、HR事業でつなぐ新たな仕事との出会いも、デザインやプログラムや編集の力で生み出す新たな価値(会社やサービスなど)との出会いも、それまでは分断されていた何かをつなぎ、「人に変化を届ける」ことができるから、事業として行なっています。

というわけで、再掲します。

これからCINRAは、ミッションドリブンカンパニーになります。そのため、今後のCINRAの仕事の評価軸は「人に変化を提供できているか」ということになり、その変化のインパクトの質と量、そして持続可能性が事業の意思決定の判断軸となります。

日常的な話で言えば、「変化」「分断」「つなぐ」というワードがいつも社内で飛び交っているような環境をつくりたいと思っています。

当然、そんな壮大なミッションを掲げるなら、その変化の届け先を国内だけにとどめるわけにはいかず、さらに世界に広がっていくことがミッション的に正しいので、そうした事業展開を計画しています。

2.バリューのリニューアル

「ようやく2つめかよ!」 というのは書いている私ですら思うので、お読みいただいている方はその10倍ほどかもしれませんが、ここからはもっとスムーズなはずです。

ミッションに伴い、バリューもリニューアルしました。

企業における「バリュー」とは、その組織の行動価値基準です。

つまり、「掲げたミッションを達成するために、こんな人であろうね」というものです。

CINRAの新たなバリューは、全部で5つあります。

Why, Why, Why.
問いをやめない。

It Starts with You.
すべては、あなたからはじまる。

Quality, but also Impact.
質だけでなく、インパクトにこだわる。

Be open to be a Futurist.
心は、いつも開けておく。

The World is Connected.
世界は、つながっている。

それぞれどういうことか。以下の通りです。

こういうものはえてして、「掲げっぱなし」で終わってしまいがちです。

そのため、制度や行事に組み込んで、できるだけ社内でのコミュニケーションの軸にこのバリューが浸透するよう、人事が考え、実践してくれています。

その詳細は、またどこかで発信させていただきたいと思います。

3.組織変更

ミッションやバリューを新たにして、ミッションドリブンカンパニーになっただけでは当然何も始まりません。実際に、どのようにしてそのミッションを達成する事業展開をしていくかが重要です。

そのため、ミッションに沿ってより大きなインパクトを世界に生み出せるよう、組織構造も変更しました。

これまでのCINRAは、メディアなどの自社サービスはサービスごとに事業部があり、受託事業を行うクリエイティブ事業は、職域ごとに分かれたチームでした。

少々複雑なのですが、こんな具合です。

この体制を一新し、3つのカンパニーをつくり、その中に、これまで分かれていた自社サービスとクリエイティブ事業部をくっつける形になりました。

こんな具合です。

各カンパニーの中に、プロデューサーやデザイナーもいれば、自社サービスも紐づく形になっています。3つのカンパニーの分け方は、以下の通りです。

International Company

国境を超えた異文化交流により、人に新たな変化をもたらします。

世界中のクリエイターネットワークを活かし、カルチャーシティガイド『HereNow』の運営や、シティブランディング、インバウンド&アウトバウンドなどの観光プロモーションなど、異文化交流促進を軸に事業展開しています。

Arts&Culture Company

芸術文化の力で、人に新たな変化を提供します。

カルチャーメディア『CINRA.NET』や、女性のためのコミュニティ『She is』の運営を軸に、音楽やアートなどのカルチャーの力を駆使したプロモーションやイベント企画運営など、行政や企業のマーケティング課題を解決しています。

Ownership Company

人に人生のオーナーシップ(当事者意識)を提供します。

クリエイティブ業界に特化した求人サービス『CINRA.JOB』の運営や、サービスのブランディングや組織のインナーブランディングを実施。地方自治体の移住促進や企業誘致なども行い、「はたらく」をよりポジティブにするためのクリエイティブソリューションを提供しています。

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これまで長らく同じ体制をとってきたことで蓄積できた資産は大きかったのですが、カンパニー制への改編の狙いは以下のようなものです。

・ソリューションと自社サービスの価値向上

これまで、受託を行うクリエイティブ事業部とメディアの各事業部が完全に分かれていたため、そのシナジーを生むことが難しい状況でした。カンパニー制になると、クリエイティブスキルとメディアのネットワークやアセットを組み合わせやすくなるため、新たなソリューションの開発やメディアの大規模なグロースが可能な状態になります。

・ノウハウ共有による属人的な体制の打破

どうしても属人的になりがちなノウハウやスキルが多いのがクリエイティブな仕事です。カンパニーにして分野をしぼることで、特定の分野に絞ることができる分、体系化やシェアを促すことができ、チームでの付加価値向上につながると考えています。

・職域の壁を越えたチームビルディング

お恥ずかしい話ですが、長年職域ごとに組織を作ってきたため、職域ごとの利害が異なる事象が時に起こっていました。わかりやすく言えば、営業にとっては売上が正義、制作スタッフにとっては品質が正義、などです。お互いの利害をぶつけ合うことで理想のクリエイティブが生まれることもあるのですが、今はできるだけメンバー同士の利害を共有化して突破すべきフェーズだと判断しました。

・マネジメント効率向上

これまで人数の割に事業部が多すぎたため、マネジメントコストが大きすぎました。今回の改編により、組織構造がシンプルになるため、これまでマネジメントにかけていたリソースを、より高次の仕事をするための時間に集中することができるようになります。

4.そのほかの新設制度

そのほか、今回のミッションアップデートや組織改編とセットで、いくつか新たな制度を設けたので、それについてもかんたんに触れます。

メンター制度

異なるカンパニーに所属する先輩(つまり、社内のななめ上の人)がメンターになり、相談をする仕組みです。同カンパニーの当事者どうしでないからこそ相談できることもあるし、ちょっと息詰まってしまった時にふと第三者的な意見を提示してくれる存在がいたらいいな、という要望が社内からあって始まりました。毎月ランチに行ったりします。半年ごとにメンターは入れ替わります。

部活制度

カンパニーが分かれることで横断的なコミュニケーションが希薄になるため、部活制度をはじめました。個別に申請して、部員を集めていくつか発足しています。たとえば、デアゴスティーニ部、アウトドア部、落語部、銭湯部、韓国カルチャー部などが発足しています。会社から一定の金銭的サポートを受けて活動しています。

フリー出社制度

これは2017年から実施している制度ですが、あるレベルを越えたメンバーは出社しなくてよい、という制度です。家やカフェで仕事をしてもいいし、そもそも時間も自由で、平日に映画や買い物に行ってもよい、という制度になっています。わかってはいたものの、一度始めたらもう戻れない制度ですね。この制度の導入と同時に、評価制度もすべて一新しました。

副業解禁

これも以前からですし、もうあまり目新しいものでもないですが、申請制で副業を可としています。副業制度導入にあたって考えたことはコチラをご覧ください。

副業は会社(本業)にいい影響を与えるか -Wantedly

Stay connected!

もう会社から自宅に着いちゃったよ、という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。

長文、駄文へのお付き合い、ありがとうございました。

現オフィス(東京都・渋谷区)のエントランス

世の中から見れば小さなことかもしれませんが、私たちにとってこの改編は、これまでにない大きな変化です。当然、組織の変化ですから簡単なことばかりではありませんが、人に変化を届けると言うからには、まずは自分たちが身をもってそれを経験している最中です。

同時に、創業の頃以上に今、未来にワクワクしています。

これまでの15年で培ってきた多くの資産が、CINRAにはあります。
例えば、

・官公庁、地方自治体、民間企業などのパートナーネットワーク

・CINRA.NETなど自社メディアで培われた国内外のアーティストとのネットワーク

・CINRA.JOBと関係する700社以上のクリエイティブ企業ネットワーク

・メディア運営ノウハウ

・デジタルマーケティングやデジタルクリエイションスキル

・マーケットやライブなど、カルチャーイベントの企画実施

・クリエイターとのオリジナル商品開発

などなど、きりがありません。

次の15年は、これらの資産をフル活用していきます。既存事業の強化はもちろん、様々な事業展開を計画しています。より大きなインパクトを世界に生み出し、ミッションを達成していく15年です。

この次の15年を、共につくってくれるメンバーを募集しています。

ご興味お持ちいただけたら、Wantedlyからご連絡ください。

もちろん、「CINRAと仕事したい!」と思ってくださったクライアントさんやパートナーの方々も、お気軽にご連絡いただけたらうれしいです。

手前味噌どころではない投稿となりましたが、今後ともCINRAをよろしくお願いいたします。

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