【M&A(グループジョイン)対談③】"人・顧客・プロダクト"を守り切ると決めたートストア グループジョインの舞台裏 |株式会社カンリー 公式note
株式会社カンリーは、大きな転換期を迎えました。 店舗支援領域における3つの事業のM&A(グループジョイン)。そして、世界170カ国以上で利用される情報管理プラットフォーム「Uberall」との国内独占契約の締結。 ...
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※このストーリーは、noteで発信した記事を転載しています。
株式会社カンリーは、大きな転換期を迎えました。
店舗支援領域における3つの事業のM&A(グループジョイン)。そして、世界170カ国以上で利用される情報管理プラットフォーム「Uberall」との国内独占契約の締結。
これらは単なる規模の拡大を目指した「事業買収」ではありません。私たちが掲げる「店舗経営を支える、世界的なインフラを創る」というミッションを完遂するために欠かせない、必然的な「共創」の形です。
「昨日までのライバルが、今日から仲間になる」
その時、現場のメンバーは何を思い、どのような葛藤を乗り越えて、いま同じ船に乗っているのか。
対談第三弾は、この“グループジョインの真ん中”にいたトストアのメンバーと、カンリーのPMI事業責任者の、飾らないリアルな声をお届けします。
左から:水村さん、下口さん、大場さん、矢澤さん
水村さん(以下、水村)
大手スーパーマーケット、およびWeb制作・マーケティング支援企業を経て、2018年から株式会社コネクトム(現オプト)に参画。店舗の現場を知る強みを活かし、カスタマーサクセス(以下、CS)として数多くの店舗事業者のDX支援に従事。統合後も現場の最前線で顧客と向き合う。
下口さん(以下、下口)
株式会社オプトに新卒入社後、店舗支援領域の黎明期から一貫してCSとしてキャリアを積み、数多くの店舗事業者の支援に従事。統合後もカスタマーサクセスとして顧客に伴走している。
大場さん(以下、大場)
大手SIerや国内大手のデータ分析企業を経て、株式会社オプトへ入社。エンジニアの中心メンバーとして、「トストア」のプロダクト運用・保守に長年従事する。現在はプロダクト運用・保守を担いながら、統合に伴う運用体制の最適化に対応している。
矢澤さん(以下、矢澤)
株式会社ぐるなび、LINEヤフー株式会社出身。Yahoo!プレイスの立ち上げやサービス責任者などを経て、2024年にカンリーへ入社。PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)部の立ち上げや、M&Aを推進。2025年9月よりリカバリーに出向。PMIの推進や事業成長を牽引する。
飲食業や小売業、各種サービス業を中心とする有店舗事業者様向けのGoogle ビジネスプロフィールやその他デジタルメディア上で公開されている店舗情報を一元管理できるサービス。
ーー 率直に、グループジョインを聞いた時、どう思いましたか?
下口
カンリーのことは以前から知っていて、競合という認識もありましたが、私自身は実はそこまでネガティブな感情ではなかったです。
大場
そうですね。私は(オプトの前身の)コネクトム時代から含めて7年以上トストアというプロダクトに関わってきました。カンリーへのジョインを聞いた時は「サービスが急に閉じられることにならなくて良かった!ユーザーの皆さんが、引き続きツールを使い続けられる」という安堵が一番にありました。
水村
正直に言っていいですか。私はお二人と対照的に「悔しい、嫌だな、この野郎!」という感情が爆発していました(笑)。
ーー 「この野郎!」ですか。そこまで強く思われた背景は何だったのでしょうか。
水村
トストアというプロダクトに対して、強い思い入れも愛情もありました。
また、CSとして現場でお客さまと向き合い、機能を磨き、改善を繰り返してきました。機能面でも、ツールとしての使い勝手でも、決してカンリーに負けていないという自負があったんです。
だからこそ、 ”一番意識していた競合にジョインする” という事実は、プライドがどうしてもすぐには納得させてくれませんでした。非常に複雑で、苦い心境でした。
ーー 当時、競合として見ていた「カンリー」は、皆さんにとってどのような存在でしたか?
水村
コンペになれば、毎回のように名前が挙がる会社でした。カンリーは真っ当に勝負してきて、真っ当に強い。ある種、「一番めんどくさい」存在でした。(笑)手強い、認めざるを得ないライバルでしたね。
下口
このサービスの市場でいえば、「カンリーか、他社か、それとも我々か」という三つ巴のような感覚でした。業界におけるカンリーの存在感は無視できない相手でした。だからこそ、この話を聞いた時は、悔しさよりも「あそこが相手なら、そうなるよな」という納得感もあったのが正直なところです。
ーー 矢澤さんはカンリーに入社してわずか1ヶ月で、PMI責任者に自ら手を挙げられたそうですね。その背景には、どのような思いがあったのでしょうか。
矢澤
このプロジェクトに不思議な「縁」を感じていました。
私は前職のLINEヤフー時代、Yahoo!プレイスの立ち上げと責任者を務めていました。当時は各社の経営層に「Yahoo!プレイスを販売してください」とお願いする立場で、カンリーとも、トストアとも、何年も前から対話を重ねていました。
あれから6年。まさか自分がカンリーに参画し、かつてのライバルだったトストアを迎え入れる側に立っているなんて、当時は想像もしていませんでした。
ーー まさに業界の変遷を見続けてきたわけですね。
矢澤
そうです。だからこそ、カンリーに入って1ヶ月でこのM&Aの話を聞いたとき、直感的に「この統合の責任を持つのは、私なのではないか」という想いが湧いてきたんです。
もともと私がカンリーに来た理由は、ベンダーが入り乱れるこの業界を正しい形で平定していくことで、店舗産業を次のステージへアップデートしていきたいと考えたからです。
だから、迷わず「PMIは私がやります」と言いました。
入社時期なんて関係ない、これは私のキャリアを懸けた「使命」だと思ったんです。
ーー その強い使命感を持って臨んだPMIにおいて、何を最も大切にされていましたか?
矢澤
絶対に揺るがさないと決めていた軸が3つあります。
「従業員」「顧客」そして「プロダクト」への責任です。
経営上の合理性だけで言えば、統合後に「カンリー」と「トストア」を永続的に並走させ続けるのは不健全な状態です。いつかは統合し、一方を止めなければならない。しかし、そこにはトストアを信頼して使い続けてくださっているお客様がいて、何年も愛情を込めてそのツールを磨き上げてきた従業員の皆さんがいます。
だからこそ、ある日突然パチッとスイッチを切るように「今日からカンリー一本にするので、あとはよろしく」といった乱暴な進め方は、絶対にやりたくなかった。
どうすれば皆さんが心から納得して、前を向いて「統合して良かった」と思えるのか。
そのロードマップを精緻に描き、一人ひとりに本気で向き合い、丁寧に説明を尽くすこと。そこには、何よりも心血を注ぎました。
ーー 他社への転職という選択もあったはずです。その中で、最終的にカンリーへの参画を決めた理由を教えてください。
下口
私の場合、何人もの方と面談を重ねさせていただく中で、最終的には「ここで挑戦することが、自分自身の市場価値を一番高めてくれるはずだ」という確信が持てたことが大きかったです。
会社が別の組織へと統合される「PMI」という激変期を当事者として経験できるチャンスは、そう滅多にありません。それに加え、IPOを目指して加速度的に成長していくフェーズにも深く関与できる。その中に身を置き、積極的に関わっていける環境は、私にとって何よりも魅力的に映りました。
矢澤
統合の準備期間中、下口くんとは一度じっくり1対1で話しました。あの時私が伝えたのは、「今のカンリーは組織が爆発的に拡大しているから、キャリアパスを自分自身でいくらでも描ける」ということでした。
縦にも横にも、あるいは斜めにも自分の領域を広げていける。多岐にわたる選択肢が今のカンリーにはあるから、「絶対に来た方がいい」と背中を押した記憶があります。
大場
私は、これまでかなり長い期間同じ環境でプロダクトに向き合ってきたこともあり、そろそろ自分自身を新しい場所へ置いてみたい、というタイミングでもありました。
その中でカンリーのビジョンを伺い、AIという最先端の領域を事業の中核に据えて本気で推進していく姿勢を知りました。「その挑戦的な環境に飛び込んでみるのは、エンジニアとしての自分にとって価値があるはずだ。」そう思ったのが、最終的な決め手になりました。
水村
私はキャリアを考える上で、昔から一貫して「インターネットをもっと良くすることに関わりたい」という強い思いがあるんです。
その軸で考えたとき、カンリーには専門性を磨ける環境があった。私にとっては非常に大きな意味がありました。「これまで培ってきたトストアでの知見を活かし、更に領域を切り拓いていくことができる。だから、ここに来た。」という感覚ですね。
ーー 実際にグループジョインしてからの日々を振り返って、印象に残っていることはありますか?
水村
生活環境の変化でいうと、今まではリモート勤務だったので、カンリーの出社ベースの働き方は、正直少し負担でした。でも、実際に顔を合わせてみるとカンリーのメンバーは本当に人柄の良い人ばかりで、対人関係のストレスはなかったですね。
ただ、仕組みの面ではスタートアップ特有の「とっ散らかっている感じ」に直面しました(笑)。エスカレーションの経路や判断を仰ぐべき担当者など、最初は「どこに何を頼めばいいんだ?」というカオスの中にいる感覚はありました。
大場
エンジニアサイドも最初は少し大変でしたね。もともとカンリーの追加開発が進んでいる中に、トストアの運用保守が加わったわけですから、現場の負荷は大きかったと思います。いまだに課題はありますが、自分たちの手で整えていくんだ、という覚悟で向き合っています。
矢澤
受け入れ側を統括していた立場としては、「ここまで大変だとは思っていなかった」と思ったメンバーも少なくなかったです。というのも、今回のグループジョインは極秘プロジェクトとして進めていたため、社内のほとんどのメンバーにとっては寝耳に水だったんです。
公開された後に、各部署を回って経緯や今後の進め方を説明して回るのは、想像以上にパワーが必要でした。
もしあの時に戻れるなら、もう少し早く情報をオープンにして、より多くの仲間を巻き込みながら準備を進めるべきだった。それが私の最大の反省点です。
ーー 今のお話だけを聞くと相当ハードな環境に思えますが、一方でジョインして良かったと感じる瞬間はありますか?
大場
エンジニアとして最も嬉しいのは、最新のAI技術を遠慮なく活用できる環境に身を置けていることです。カンリーはAI実装に対して非常に積極的なので、日々の業務がそのまま自分の技術的スキルの向上に直結している実感があります。これは、開発者としては大きいポイントですね。
下口
私は「出社ベースの働き方」がプラスに働きました。以前の環境では、正直どこか仕事に対して冷めていたというか、ネガティブに捉えていた時期があったんです。でも、今の環境で仲間と顔を合わせて熱量に触れるうちに、仕事に対して驚くほどポジティブに向き合えるようになりました。これには本当に感謝しています。
それに、圧倒的な行動力を持つリーダーが忙しい中でも自分の声に耳を傾けてくれる。その環境に影響されて、自分自身の意識もぐっと引き上げられました。
PMIの経験ができたことや、CSとしての担当案件の増加、スキルアップ研修への参加など、成長する機会が多いです。
水村
AIを駆使する機会が格段に増え、仕事の質も量も、良い意味でこれまでの限界を超えています(笑)。ビジネスマンとしての強度は確実に上がっていると思います。
また、Google の最新セッションに参加できたり、業界のエキスパートと直接議論できたりと、専門性を極めていくための土壌がここにはあります。深い専門知識を吸収できている今の環境は、とても良いですね。
ーー これからのお話を聞かせてください。カンリーという新たな舞台で、皆さんは何を成し遂げたいですか?
水村
私は、シンプルに「前人未到の領域を切り拓いていきたい」と思っています。特に、店舗経営におけるAIの活用は、まだ誰も正解を持っていない分野です。
「AI時代の店舗集客はどうあるべきか」という問いに対して、誰が答えを出すのか。それは他でもない、現場を知り、Google のプラットフォームを熟知している我々でありたい。その最前線に立ち続けるスペシャリストでありたいと思っています。
下口
まずはこの拡大していく組織の中でリーダー・マネージャーとしての経験を積み、マネジメント力を磨いていきたいです。
その上で将来的には、現場の声を戦略に落とし込むPMMやPdM的な立ち位置から、事業全体の舵取りに関わっていける存在を目指したいです。
大場
エンジニアとしての私の使命は、プロダクトの「真の融合」だと思っています。トストアとカンリー、それぞれのプロダクトが一つになれば、蓄積されるデータも飛躍的に増えます。
その膨大なアセットを基盤にして、AIを高度に融合させた「今までにない新しい製品」を世に送り出したいと思っています。
ーー 最後に、今回のグループジョインを一言でまとめるならどのような言葉になりますか?
水村
正直に言うなら、「M&Aは大変だ」ってことは伝えたいです。(笑)でも、その大変さを分かち合える仲間と出会えたことが、一番の収穫かもしれません。
矢澤
本当にその通りですね。私も身をもって体感しました。でも、この大変さを乗り越えない限り、「非連続な成長」は成し得ないとも思っています。
「導入店舗が一気に数万単位で増える」という地殻変動を起こせるのは、グループジョインという決断をしたからこそ。初めての挑戦で、カオスな局面も多々ありましたが、新しい歴史の1ページを創れたことは、私にとって何物にも代えがたい経験になりました。
グループジョインという道を選択することは、決して簡単なことではありません。 そこには、数字や契約書だけでは推し量れない、一人ひとりの人生や想いがかかっているからです。
「最初は、受け入れられなかった」
「正直に言えば、悔しくて仕方がなかった」
そんなマイナスの感情から始まったとしても、私たちはそれを否定しません。
誇りも、戸惑いも、割り切れない想いも。そのリアルな感情を全てひっくるめて、今こうして一つのチームとして手を取り合っている。
「この選択をして、本当に良かった」
ジョインしたメンバー全員がそう胸を張って言える状態を創ること。それこそが、私たちの果たすべき責任であり、グループジョインの真の成功だと思っています。
カンリーが持つ強みにトストアが長年培ってきた深い知見と専門性を重ね合わせて、店舗経営を支えるより強固なインフラを創り上げるために
私たちは、ここからもう一段、大きな歩みを前に進めていきます。
Uberallの活用・パートナーシップ
https://uberall.recovery-run.jp/lp/alliance-partner/
M&A(グループジョイン)・アライアンス
https://biz.can-ly.com/m-and-a