※このストーリーは、noteで発信した記事を転載しています。
カンリーは、シリーズCラウンドの1stクローズを完了し、第2創業期を迎えました。 キーワードは「AI時代の店舗マーケティングプラットフォーム」。 AIを経営の中核に据え、「ヒトとAIの力で、店舗の集客力を上げる」—— 私たちは、そんな新しい未来に向けた変革を進めています。 このnoteシリーズでは、AIが私たちの仕事にもたらす変革を通じて、顧客への提供価値がどのように高まっていくのか。 “第2創業期のいま” のカンリーを、現場で挑むメンバーのリアルな言葉でお伝えしていきます。 3回目は、SMB(Small and Medium Buinessの略で「中小企業」を意味する。弊社では1〜9店舗を運営する店舗事業者を意味する。)のお客様を担当するグロースマーケットユニット(以下、グロースマーケ)を率いる 杉原さんと石井さん に、チーム立ち上げの背景、組織変革の裏側、そしてこれからの挑戦について伺いました。
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目次 プロフィール 杉原さん:グロースマーケットユニット ユニット長 石井さん:グロースマーケットユニット 営業統括部 部長 「個店SMBを抜きにインフラは語れない」──立ち上げの背景 「丸ごと任せられる」存在へ──SMB領域ならではの課題に挑む 組織変革──「顧客接点最適化」という共通言語をつくる 「役割を決めない」信頼関係が、チームを動かす 「掲げたビジョンを、嘘なく実現する」──お客様とともに、未来の "店舗の当たり前 " をつくる 「組織で勝つ」第二創業期へ 他メンバーのnoteはこちらからご覧いただけます⇩ プロフィール
左:杉原さん / 右:石井さん
杉原さん:グロースマーケットユニット ユニット長 株式会社保険見直し本舗にて取締役副社長を歴任。 営業本部長として事業拡大に貢献後、店舗運営を起点とする顧客接点を強化し集客拡大を牽引。 2025年1月よりカンリーに参画し、マーケティング事業開発部 部長として新規事業開発やアライアンスを推進。その後、グロースマーケットユニットのユニット長に就任し、組織拡大と事業成長の中核を担う。
石井さん:グロースマーケットユニット 営業統括部 部長 大学在学中にタイのスタートアップでのインターンシップを経験。帰国後は採用支援・営業代行事業を立ち上げ、学生起業家として活動。その後、創業期の株式会社カンリーに参画し、インターンを経て2020年に新卒入社。SaaS事業におけるカスタマーサクセス組織の立ち上げや新規事業の企画・推進に携わり、組織の成長を牽引してきた。2025年8月より、グロースマーケットユニット 営業統括部 部長に就任。
「個店SMBを抜きにインフラは語れない」──立ち上げの背景 ―― まず、グロースマーケが発足された背景を教えてください。 石井さん(以下、石井) 私は創業期からカンリーに参画していますが、もともとカンリーは、エンタープライズ(カンリーでは10店舗以上を対象)のお客様を中心に事業を展開していました。 しかし、国内の店舗数の内訳を調べると約520万店舗のうち、エンタープライズ企業は約170万店舗、SMB企業は370万店舗もあります。(※) 弊社のミッション「店舗経営を支える、世界的なインフラを創る」を本気で実現するには、全国にある370万の店舗を抜きに語ることはできない——その議論は、ずっと経営会議でも上がっていたんです。 ただ当時は、人も仕組みも整っておらず、簡単には踏み出せなかった。 転機になったのは6期後半です。経験豊富なメンバーが次々とジョインし、「この体制ならいける」という手応えが生まれ、そこからSMB領域への挑戦が始まりました。
(※) *1:GMOインターネットグループ「エキテン」の掲載店舗数より引用 *2:Baseconnect株式会社「MUSUBU」のデータよりカンリーにて算出 *3:Smallの店舗数に対して弊社SMB顧客の平均店舗数を除して推計
「丸ごと任せられる」存在へ──SMB領域ならではの課題に挑む ―― 現在はどんなサービスを提供しているのでしょうか。 石井 「カンリー丸投げ集客」というサービスを提供しています。店舗のMEO運用やSNS運用など、集客活動をまるごと支援するBPaaSサービス(Business Process as a Serviceの略で、クラウド上で業務プロセス全体を外部に委託するサービスのこと)です。 エンタープライズのお客様は、社内にマーケティング部門や制作体制が整っていることが多く、私たちのツールを "使いこなす" 前提で導入いただきます。 一方、グロースマーケのお客様は、店長さんやオーナー自身が接客から販促、採用まで全部を担っているケースが多いんです。 「SNSはやりたいけど、時間がない」「Google マップ™︎を更新したいけど、やり方がわからない」 そんな声を、本当にたくさん聞いてきました。 だから僕らは、 "ツールを渡す" のではなく、 "成果ごと引き受ける" という発想に切り替えました。 「カンリーに任せておけば大丈夫」と思ってもらえる存在でありたい。それが、SMB事業の出発点です。
―― 同じ「店舗支援」でも、エンタープライズとは違うアプローチが求められるのですね。 石井 そうですね。エンタープライズ企業ではデータを活かした戦略的な運用支援が強みになりますが、SMBはもっと "人" の領域。 目の前の店舗が、今日どう動くか、どう売上をつくるか。 そこに寄り添えるかどうかがすべてです。「外の知恵を頼ることで、自分の店に集中できる」、そんな体験を増やしていきたいと思っています。 また、店舗が抱える課題は集客にとどまりません。採用やDX推進など、多岐にわたるテーマで支援が必要です。 だからこそ、僕らが "外部のマーケ担当" のような立場で寄り添いながら、少しずつ "カンリーに丸投げ" いただける領域を広げていきたいです。
組織変革──「顧客接点最適化」という共通言語をつくる ―― 組織としても大きな変化があったと伺いました。具体的に、どのような取り組みから着手されましたか? 杉原さん(以下、杉原) 僕がグロースマーケに加わったのは今年の2月です。 当時は、 "強い個 " の集まりという印象でした。一人ひとりはすごく頑張っているけれど、チームとして全員が強い気持ちで同じ方向を見ることはできていなかった。 そこに当時のビジョン「店舗の顧客接点を最適化する」を元に、「顧客接点最適化」という共通言語を設置しました。 お客様との最初の接点から、どんな体験を届けられているか——その一つひとつをチーム全体で見直そう、と。 チームにとって何がベストなのか。試行錯誤しながら地道に進めて行きました。 最初は業界ごとの課題を深掘りしていく目的でチームを分けたのですが、実際には「お客様がどのルートから相談をいただくか(パートナー経由/コールセンター経由など)」によって期待値や理解度が全く違うことに気づきました。 そこで、思い切って チャネル別のチーム構成 に変えました。これが大きな転機になりましたね。
石井 以前は多岐にわたる課題に対応する必要があり、インプットも膨大な量になっていました。しかし、チャネル別に組織を変えたことで課題がシンプルになり、チームメンバーのお客様との対話の質が向上したのを実感しています。 例えば、以前は「サービス紹介」の時間が長かったのですが、今は「お客様の課題を解決するために何が必要なのか」、「集客力を伸ばすための現状分析」などに比重が大きく変わってきている。 現場のメンバーも今まで以上にお客様の課題を深く理解でき、「自分たちは何のためにこの仕事をしているのか」を言語化できるようになってきました。 まだまだ改善点はありますが、チームとしての一体感も強化されてきていると日々感じています。
「役割を決めない」信頼関係が、チームを動かす ―― お二人が背中を預けあって進められている印象です。最初の印象を覚えていますか? 石井 驚かれるかもしれませんが、実は杉原さんは、ご入社前はカンリーのお客様でした。僕は、その企業を担当していたのですが、オーラがすごくて。素直に「すごい人が出てきたな」と思いました(笑)。 今では、同じ方向を見て走る仲間になり、現場を知っている人だからこそのスピード感や判断力に本当に助けられています。 杉原 僕は社内で一番の石井さんファンなんです(笑)。 石井さんが輝けば、チームも輝くと思っています。役割分担もあえて決めすぎず、その時々で最適な方が前に立つ。僕が営業チームのロープレをしたり、石井さんがアライアンスの会議に出たり。 「どちらが主役か」ではなく、「どうしたらチームが動きやすいか」で考える関係ですね。 何よりいちばん変わったのは、石井さん自身だと思います。トップが変わると、組織は自然に変わると思っていて。その変化を見たマネージャー層が動き、現場のメンバーが続いていく——今のグロースマーケはまさにそんな良い循環が生まれています。 石井 ありがとうございます。 本当に、ものの見方が一変しました。今は「いかに組織としてレバレッジを効かせ、価値を生み出すか」に焦点を当てています。 全員が知恵を出し合い、機動力をもって動く。まさにその土台ができあがったという手応えを感じています。
「掲げたビジョンを、嘘なく実現する」──お客様とともに、未来の "店舗の当たり前 " をつくる ―― これからのグロースマーケの挑戦が楽しみです。最後に、これからお客様にどんな価値を届けていきたいか、改めて聞かせてください。
石井 僕らが掲げている「店舗経営を支える、世界的なインフラを創る」というミッションを、ちゃんと "現実" にしたいと思っています。 ミッションやビジョンを語ることは簡単ですが、僕らが本当にやるべきは、「お客様が変化を実感できる状態」をつくること。 「問い合わせが増えた」「来店が増えた」「スタッフが前向きになった」—— そうした "変化の瞬間 " を積み重ねていくことこそが、僕らの役割です。 「ツールを導入した」ではなく、「お店がうまく回るようになった」と言ってもらえるか。そこをお客様と一緒に目指していきたいです。 課題をただ聞くだけでなく、一緒に現場を見て、一緒に解決する。 "顧客接点最適化 " を、日常の中で感じてもらえるようにしていきたいですね。 課題のヒアリングに終始せず、現場を共に見つめ、共に解決へと歩を進める。そうすることで、 "顧客接点最適化" の価値を日々の中で感じ取っていただけるように努めていきたいですね。
杉原 グロースマーケのお客様の多くは、日常業務の遂行だけでも手一杯なのが実情です。だからこそ、私たちが「課題を整理し、最適な選択肢を提示できる存在」になれれば、それだけでも大きな価値があると確信しています。 「こうすればもっと良くなる」「このやり方なら負担が減る」、 そうやって一緒に解を見つける関係性を増やしたい。 AIやテクノロジーの力を活かしながらも、最後は "人の想い" で届けることを大事にしたいです。 店舗の努力をデータで見える化し、正しく評価される社会をつくる。 その延長線上に、 "店舗経営を支える、世界的なインフラ " があると思っています。
石井 僕らは、お客様に「カンリーに任せてよかった」と思ってもらえる瞬間を、これからもっと増やしていきたい。 そのために、チームも進化させながら、ひとつひとつの店舗の成長を本気で支えていきます。 掲げたビジョンを、嘘なく、ちゃんと形にしていく——その決意を胸に、これからも走り続けます。
「組織で勝つ」第二創業期へ "個の力" ではなく、 "組織で勝つ" 。 グロースマーケの挑戦は、第2創業期のカンリーを象徴するカルチャーそのものです。 一人ひとりが自分の強みを持ちながら、互いを信頼し、同じ方向へ進む。 その歩みが、カンリーの未来を形づくっています。
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