※このストーリーは、noteで発信した記事を転載しています。
カンリーは、シリーズCラウンドの1stクローズを完了し、第2創業期を迎えました。
キーワードは「AI時代の店舗マーケティングプラットフォーム」。
AIを経営の中核に据え、 「ヒトとAIの力で、店舗の集客力を上げる」ビジョン達成の変革を進めています。
このnoteを皮切りに、AI推進室やPdM、CSなど、各組織で挑戦を続けるメンバーが登場します。
AIが私たちの仕事をどう変え、どのようにお客様への価値提供を進化させていくのか。 “第2創業期のいま” のカンリーを、現場のリアルな言葉でお伝えしていきます。
まずは、その思想を体現するChief AI Officer(CAIO)・萩野貴拓の言葉からお届けします。
目次
- AIはコスト削減の道具でなく、人が“現場に向き合う”ための強力なツール
- 世界はすでに、AI中心の経営へと移行している
- “AI前提の世界” にカンリーを進化させるために
- CAIOの三つのミッション
- ―業務・事業・新規事業のすべてを変革する
- フェーズ1:業務改革 ― AIが人を “現場に戻す”
- フェーズ2:事業改革 ― 提供価値の最大化・提供方法の変革・提供先を拡張する
- フェーズ3:未来創造 ― AIで“白地”を切り拓く
- AI経営は、効率化ではなく“再創造”である
- カンリーらしいAIとは何か
- ―「人間味のあるAIカンパニー」を創る
- 世界で最も現場に強いAIカンパニーへ
- 結びに──CAIOとしての誓い
AIはコスト削減の道具でなく、人が“現場に向き合う”ための強力なツール
私はこれまで、10代の頃に開発したソフトウェアをきっかけに起業し、大学在学中からエンジニアとしてキャリアを歩んできました。
その後、HRテック領域でAI実装や研究開発を推進し、「技術で人の可能性を広げる」ことをテーマに、事業づくりと組織変革の両面に携わってきました。
そして2024年、CIO(Chief Incubation Officer)としてカンリーに参画してから、新規事業の立ち上げやAIの事業実装を進めてきました。
そして今、AIが産業の形そのものを変えていく時代に、カンリーを “AIネイティブな組織” へ進化させるため、CAIOとしての挑戦を始めます。
参考:CIO就任時のnote
世界はすでに、AI中心の経営へと移行している
S&P500のデータを見ても、AIを経営に取り込んでいる企業とそうでない企業では、売上も利益も、成長率も数倍の差がついています。
AIを中心に据えた企業だけが、次の時代のリーダーになっていくと私は考えています。
これは一過性のブームではなく、産業構造そのものが書き換わる歴史的転換点です。
この転換期に、カンリーは第2創業期を迎えました。AIを経営の中核に据え、「ヒトとAIの力で、店舗の集客力を上げる」にビジョンを刷新しました。
その挑戦の先頭に立つことが、私に与えられた新しい使命です。
“AI前提の世界” にカンリーを進化させるために
CIOとして新しい事業を創出してきた中で感じたのは、もはやAIは「新しい事業を生む手段」ではなく、企業の存在基盤そのものを変える前提になっているということです。
SaaSモデルも世界的に転換点を迎えています。個別最適なツールの集合体では、もはや顧客価値を提供しきれない。AIエージェントが複数のソフトウェアを横断し、全体最適化を行う世界が目前に迫っています。
このままでは、ソフトウェア産業そのものがAIに置き換わる。私たちはその危機を、次の成長のチャンスに変えるために動き出しました。
だからこそ、私はChief Incubation Officer(CIO)から、Chief AI Officer(CAIO)へと役割を変えました。
AIを「プロジェクト」ではなく、「経営構造」として根づかせるために。
CAIOの三つのミッション
―業務・事業・新規事業のすべてを変革する
CAIOとしての私の役割は、AIを単なる“活用”に留めず、経営の中核として定着させることです。
そのために、三つのフェーズで段階的に進めています。
目的は明確です。 “業務を変える” だけでなく、 “事業を変え” 、そして “未来をつくる” ため。
フェーズ1:業務改革 ― AIが人を “現場に戻す”
AIを導入する目的は、生産性を上げるだけではなく、我々が本来向き合うべき「お客様」に時間を戻すことです。
営業・カスタマーサクセス・開発・広報など、各部門の業務にAIを組み込み、 「入力」「確認」「判断」といった繰り返し業務をAIが支援する体制を整えています。
この変革を通じて生まれるのは、 “お客様と向き合う時間” です。
AIによって人の仕事が減るのではなく、AIによって人がより創造的な仕事に集中できるようになる。
それがフェーズ1の本質です。
すでに新設したAI推進室のメンバーを中心に、このフェーズ1の取り組みは進行中です。
後日、具体的に動いている内容をメンバーの三井・村口から改めてお伝えできればと思っています。
フェーズ2:事業改革 ― 提供価値の最大化・提供方法の変革・提供先を拡張する
AI時代において、 “何を売るか” “どう売るか” “誰に届けるか” を変えなければ、企業は進化できません。
カンリーの主力サービス「カンリー店舗集客」は、MEO(Google マップ最適化)支援から始まりました。
しかし、AIがユーザーの検索行動を変え、購買導線がチャットやエージェントなどのAI経由に移りつつある今、私たちは店舗の情報発信から在庫管理・口コミ分析・マーケティング支援まで、 「集客と運営の両輪を支えるプラットフォーム」へと事業構造を進化させていきます。
「カンリーに相談すれば、店舗経営の課題は解決できる」
その状態をAIによって実現する。これがフェーズ2、“事業改革”のゴールです。
フェーズ3:未来創造 ― AIで“白地”を切り拓く
AIによって業務と事業が効率化されると、人には“新しい時間”が生まれます。
その時間を、私たちは未来をつくるために使います。
フェーズ3では、業務・事業で蓄積したデータと知見をもとに、AIが導く新しい事業を創出します。
たとえば、店舗データを活用した地域経済の可視化、経営判断を支援するサービスの開発など、 “店舗産業そのものをアップデートする挑戦” を進めていきます。
AIは人を減らすためではなく、新しい価値を生み出す人を増やすためにある。
この考えを軸に、私たちは「AI×店舗経営」の新しい地平を切り拓いていきます。
AI経営は、効率化ではなく“再創造”である
この三つを推し進めることで、私たちは「AIを使う会社」ではなく、AIによって変わり続ける会社へと進化していきます。
それが、私がCAIOとして果たすべき責任であり、第2創業期におけるカンリーの “本気の変革” です。
カンリーらしいAIとは何か
―「人間味のあるAIカンパニー」を創る
AIカンパニーという言葉が溢れる中で、私たちは机上の理論に留まらない、現場主義のAIを目指します。
AIを使って業務を削減するのではなく、AIによって顧客と向き合うための時間と価値を増やす。
カンリーは創業以来、一貫して現場に足を運び、顧客と共に考え、一歩ずつ課題を解決してきました。その文化をAI時代にも受け継ぎ、「現場の知恵とAIの力で、経営を支える」ことを徹底します。
AIは冷たいツールではなく、現場の人間力を高めるための技術。
この思想こそ、カンリーが創る「現場と共に進化するAI企業の新しいかたち」です。
世界で最も現場に強いAIカンパニーへ
私たちが目指すのは、店舗マーケティング領域でアジアNo.1、そして世界No.1になること。
そのために、私はCAIOとして、AIネイティブな組織づくりに全力を注ぎます。
世界一を目指すと言うと、派手に聞こえるかもしれません。
でも私たちのやり方は地味で、地道です。
一つずつ業務を変え、現場を変え、顧客体験を変える。その積み重ねこそが、世界一への道だと考えています。
AI革命の時代に、私たちは “モニターに向かう時間” を減らし、 “お客様と向き合う時間” を増やす。
AIを駆使しながら、誰よりも人間的に、誰よりも現場に強い会社をつくる。それが、カンリーが世界をリードする理由になります。
結びに──CAIOとしての誓い
AIはコスト削減の道具でなく、人が “現場に向き合う” ための強力なツールです。
「お客様の理想から入れ」
このバリューを胸に、私は、世界で最も愛されるAIカンパニーを皆さんと共に創り上げていきます。
AI革命の時代に、世界一の景色を一緒に見ましょう。
※本記事は、シリーズC1stクローズ資金調達および新ビジョン発表に伴う「第2創業期」プレスリリースの一環として、同日公開されたものです。
プレスリリースはこちら:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000441.000037205.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000442.000037205.html