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【役員インタビュー】なぜ今、アフィリエイトなのか?売上300億に向けたクライアントファーストの戦略

バレットグループ株式会社が、2013年の創業以来手掛けてきた事業の一つが、デジタルマーケティングです。その中でもアフィリエイトサービス「SLVRbullet(シルバーバレット)」は10年以上の稼働実績があることに加え、これまでにはなかったビジネスモデルの実現で堅調な成長を遂げています。

シルバーバレットは将来的に売上300億円規模、業界ナンバーワンを目指して、今また新たな展開を見せようとしています。バレットグループが考える、これからの成長ポイントはどこにあるのでしょうか。バレットグループ取締役COO兼デジタルマーケティングカンパニーのカンパニープレジデントである、大崎亮さんにお話を伺いました。

広告営業のキャリアを経てバレットグループを創業

―最初に、大崎さんについてキャリアも含めた自己紹介をお願いします。

大崎:キャリアとしては2007年にUSENに新卒入社し、2年半ほど営業を経験。その後、従業員10名ほどの広告代理店に転職し、インターネット広告に携わっていました。そこでもやはり営業を得意領域として、数字作りをメインでこなしていましたね。

その後、私を含めた4名の創業者とともにバレットグループを設立。私は創業時から変わらず、インターネット広告事業を担当しています。2018年からは、2017年にインターネット広告事業を分社化させたBGテクノロジー株式会社の代表取締役に就任しました。組織は現在正社員が80名弱ほどで、東京・仙台・新潟・福岡に拠点を持っています。BGテクノロジー自体は、2023年1月にバレットグループに統合し、デジタルマーケティングカンパニーとして引き続き事業を展開しています。

―大崎さんがメインで手掛けている事業内容についても教えてください。

大崎:成果報酬型プラットフォーム「SLVRbullet(シルバーバレット)」の運用がメインです。シルバーバレットはいわゆるアフィリエイトサービスで、広告掲載によってお客様の商品が一つ販売されるごとに、報酬をいただいています。

また、無数のアフィリエイターが当社プラットフォームに登録しておりますので、仲介手数料をいただきながら、商品と彼らをつなぐ架け橋のような役割も担っています。

自らリスクを負って作り上げた、広告運用まで請け負うアフィリエイト

―そのほかのアフィリエイトサービスと比較して、シルバーバレットにはどんな違いや強みがあるのでしょうか?

大崎:最も大きな違いは、自分たちが広告代理店のように広告運用を行っている点です。例えばクライアント企業の化粧品が1個売れるごとに1万円の成功報酬をいただく契約をしたら、私たちは8000円かけてクリエイティブも含めて広告を制作し、出稿します。実際に1個販売できたら、2000円の利益です。もちろん、広告に1万5000円をかけて1個販売できたら、5000円の赤字です。

このように、シルバーバレットのビジネスモデルは自分たちにとってはハイリスクハイリターン、顧客にとっては、広告代理店に予算を付けて広告運用をする場合に比べて、ノーリスクです。我々は、「広告代理店に1億円の予算を預けて広告を打っても、成功するかどうかわからなかった市場」を積極的に取りに行き、大きな成長を遂げたのです。

―運用型広告の世界には強力な企業も多い中、後発で参入するのは難易度が高かったのではないでしょうか?

大崎:広告運用未経験のチームをゼロから組成したので、確かに大変でした。メンバーが日夜、泥臭いPDCAを回し続けてくれましたが、利益が出るまでには半年ほどかかっています。

ただし、そこからは早かったですね。蓄積したノウハウを組織に落とし込み、なおかつアフィリエイターの方々にもアウトプットしていきました。ここで先行者利益が得られたのも、シルバーバレットの強みの一つになっています。自分たちの広告運用ノウハウを無料で提供する代わりに、アフィリエイターの方々にシルバーバレットだけを使ってもらうような独占契約をしてもらったんです。登録アフィリエイターの数は、現在5600社にのぼります。


「人の力」と「広告運用能力」が急成長の鍵となった

―新しいビジネスモデルがあったとはいえ、アフィリエイト広告の大きなトレンドは、数年前に終息しているイメージもあります。「ここから伸びる」という確信があったのでしょうか?

大崎:バレットグループ創業時にどんなサービスを手掛けるか創業者たちと議論したところ、真っ先に「アフィリエイトにしよう」という意見が出ました。

というのも、1990年頃にアフィリエイトが日本市場に登場して以来、市場はずっと120%の成長率で伸びていたからです。しかも、ASP事業を手掛ける企業はその数に反して、各サービスの優位性を出しづらい側面がありました。だとしたら、「人の力」で勝てるはずだと見込んで、参入に踏み切りました。

実際に、私も含め創業者たちは広告業界の経験が長かったため、アフィリエイトを取り扱う企業にもアプローチがしやすかったです。最初に「人の力」を信じたのは、やはり間違いではなかったと感じました。

―一般的に考えると、運用型広告のほうが与えられた予算の中で活動できるメリットがあると思います。なぜ、アフィリエイトにこだわったのでしょうか?

大崎:確かに、運用型広告に寄せる選択肢はあったと思いますし、実際に検討したこともあります。運用予算をいただく形の案件も、ゼロではありません。

ただ、運用型広告の利益率は15~20%程度です。それよりも、アフィリエイトでリスクを取ったほうが、利益率が良い。手前味噌ではありますが、今の当社には広告運用能力があるからこそ、高い利益率を維持できているのだと思います。

売上300億円、業界1位を目指すために描く将来像

―変化の激しい広告業界で、今後も独自のポジショニングで戦うためにどんな将来像を描いていますか?

大崎:確かに、10年前から現在までの間に、アフィリエイト業界も大きく変わってきた印象を受けています。実際、当社のビジネスモデルは当初、広告業界で受け入れられ難い存在でしたが、今は一定の評価をいただけるようになりました。

広告主のリテラシーが高まり、今後はインハウス化が緩やかに加速していく流れも感じています。大手通信キャリアが広告代理店もASP事業者も取り扱わず、独自のアフィリエイトシステムを構築している例もありますね。

―バレットグループは、従来のASP事業者にはなかった動きを見せているのですね。

大崎:そうですね。商習慣や市場が大きく変わる中で、当社としては「広告主とアフィリエイターの中間にいる企業」ではなく、企業が独自でアフィリエイトシステムを構築し、アフィリエイターとやり取りをするような提案をどんどんしていきたいです。客先に当社の社員が常駐して、アフィリエイターと企業をつなぐようなサービスも徐々に推進しています。そこで儲けるというよりは、クライアントの懐に深く入り込んで、広告への還元やユーザーの質の担保を行う方向で戦略を進めていくつもりです。クライアントファースト、エンドユーザーファーストで、本質的なご提案をしていきたいですね。そういう意味では、「アフィリエイト」という名前自体、将来的には変えてしまうかもしれません。

―売上は300億円、業界1位の存在を目指すとも伺いました。

大崎:現在、業界のトップボリュームが300億円ですから、いずれは到達したいと考えています。当社は未上場企業ですが、業界ナンバーワンの権威付けができれば、客層なども含めて再び大きな変化が生まれるでしょう。

市場規模を考えると、今後4年で200億円規模までは到達できる試算なので、残りの100億をどうするかが課題です。

やはり軸となるのは、先ほど述べたようなインハウス化と、運用型広告のマーケットの垂直的な獲得ですね。

素直さの中にも、トップを獲りに行くバイタリティと野心が必要

―最後に、バレットグループにマッチする人材について教えてください。

大崎:部署によって求める人材の細かい要件は異なるのですが、バレットグループ全体で共通しているのは、「素直で明るく、自分の主張をロジック立ててきちんと話せること」でしょうか。

その上で今は、バイタリティや野心も持ち合わせている方だとうれしいですね。なおかつ、コミュニケーションをウェットに取れれば尚良しです。なかなか難しいことは承知していますが、当社事業で業界ナンバーワンを獲りに行くべく、一緒に頑張っていただける方を歓迎します。

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