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「優秀」な人の共通点 Arentの組織の話

ひとつの案件がきっかけで2社が合併し設立されたArent

京都大学を卒業後、ふたつの事業会社を経て、2015年にアストロテックにジョインしました。事業内容は、コンサルティングとシステム開発。おもに、ゲームやVR/ARなどの案件を手がけていました。そんななか、千代田化工建設様から「プラント設計の自動化」というまったく毛色が異なる依頼がきたんです。

依頼を受けた瞬間、「これは、CFlatの仕事だな」と思いました。CFlatは、大学の同級生だった佐海(※現Arent代表取締役)が立ち上げたシステム開発会社。CADに強いメンバーが揃っており、佐海自身も自動車の非接触検査システムを開発するなど、多くの実績を持っていました。佐海とはそのころ連絡をよく取り合っていたのもあり、即決でプロジェクトチームを組成できたんです。

いよいよ案件がスタートし、CFlatのメンバーとともに千代田化工建設様とディスカッションを重ねました。徐々にビジョンが明確になり、良い流れで案件の規模が大きくなって。このときの意思決定のスピード感に手ごたえを感じ、当時私が代表を務めていたアストロテックと佐海のCFlatを合併することにしました。それが、Arentのはじまりです。

Arent立ち上げ時のメンバーは、CADに加え数学に関して高い知識を持っているCFlatのメンバーがほとんどでした。そこから、メンバーの前職の同僚などに声をかけ、リファーラル採用を進めていったんです。

採用手法を変えることで気づいた大切なこと



リファーラル採用は非常に順調で、あっという間に20名ほどの会社になりました。ところが、リファーラル採用がひと段落すると、思うようにメンバーを集められなくなったんです。優秀なメンバーばかりが揃っていたので、同じレベルの人を探すとなると一苦労。人材紹介やSNSで採用活動をしていたんですが、なかなかマッチする人と巡り合えない。加えて、Arentのビジネスモデルの分かりづらさから魅力をうまく伝えきれず苦労しました。

一方で、かえって採用において私たちが大切にしたいことが浮き彫りになったんです。それが、「アウトプット」でした。Arentでいうアウトプットとは、売り上げや目標の達成率などの最終成果に限った言葉ではありません。たとえば、プロセスの報告やマイルストーンなど、自分の業務やビジネス、事業そのものを前に進めるための大小さまざまな成果を指します。

一緒に働くメンバーには、当然のようにアウトプットの質・スピードを求めていましたが、求職者に対しても重視すべきだと気付いたんです。採用活動のピントが合ったことで、少しずつ信頼できるメンバーが増えました。元平をはじめ、人事に強いメンバーにもジョインしてもらえ、そこから一気にアクセルを踏んで今日に至っています。いまでは40名ほどの組織になりました。直近では、IT業界を代表する企業からオファーを受けるほど優秀な人もジョインしています。これからの課題は、Arent独自のビジネスをどう求職者に面白いと感じてもらうかですね。

アウトプットにこだわる姿勢と深い業界知識が武器になる



Arentでは異なる強みを持ったさまざまなメンバーが活躍していますが、やはり共通点があります。それは、「アウトプット」を主眼に置いていること。そして、「インプット」に貪欲であることです。

Arentのメンバーは、細かい指示がなくともどんなアウトプットを出すべきか考えて自走できます。だからこそ、年齢も入社年次も関係なく、お互いに仕事を任せられる組織になっていると感じます。たとえば、ジョイントベンチャーVestOneの社長に就いたのは29歳の山崎でした。VestOneは金融系の事業を展開していますが、山崎は金融業界の知識はほぼゼロ。また、PMとして入社して数カ月しか経っていませんでした。しかし、ミッションに向けてフレキシブルに動ける人材だったので適任だと感じ抜擢しました。

もうひとつの共通点として挙げたインプットは、業界に特化した深い知識を一人ひとりが身につけていることに繋がっています。特に、顧客と新規事業を立ち上げることを軸としたArentのビジネスにおいては、インプットの質とスピード、量が求められます。じつは、入社時に顧客の業界知識を豊富に持っているメンバーはほとんどいません。システム開発だけでなく、顧客とのやりとりにおいてもアジャイルで段階的にビジネスを進めるので、順を追って業界知識を深めていけるんです。書籍・セミナーにくわえ、クライアントから得た情報を体系化する文化も根付いており、ニッチな知識もどんどん取り入れられます。結果、Arentでは、コンサルやPMなどの企画フェーズを手がける人だけではなく、SEやプログラマなど実装フェーズのみを担う人までもが深い業界知識を身につけています。

アウトプットとインプットを両立できる優秀なメンバーが集ったArentだからこそ、業界的にも珍しいビジネスモデルが成立しているんだと感じています。今後は上場を視野に入れており、組織規模はさらに拡大する予定です。新しいことにチャレンジしたいという方には、きっと良い刺激を受けられる場所だと思いますよ。

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