今回は、研究開発部リサーチャー。
新卒入社の吉田さんにお話を伺って来ました!
アラヤ以前の経歴を簡単に教えてください。
大学時代は、京都大学理学部で物理を専攻していました。学部2年くらいの頃、大学の図書館で読んだ本がきっかけで知能に興味を持ち、大学院は人間の知能の発達について研究している東京大学の研究室へ進学しました。
修士論文では、大脳皮質のスパイキングニューロンモデルを使って、「赤ちゃんの発達に伴い脳のシワが増えるにつれて、脳波がどのように変わっていくか」ということを研究しました。
学部とは分野も大学も違う研究室に進んだのもあり、意気揚々と研究をはじめたのですが、やりたいことと自分ができることのギャップが大きく、研究テーマ決めにとても苦しみました。初めは博士進学も考えていたのですが、今の自分には博士は難しそうだと思い、就職を決めました。
アラヤに入社した理由は?
博士には進学しなかったものの、知能に対する興味は引き続き強かったので、そのあたりに関わり続けられる仕事を探していました。
アラヤのことは、社長の金井さんが意識の研究者ということで興味と近く、学部生の頃から知っていました。面白そうな会社だなあと思っていたのですが、同時に、レベルが高そう、英語が喋れないとダメなんじゃないか、という気持ちもあり、結局インターンなどには行けずにいました。
ところが、幸運にも研究室の教授が金井さんと知り合いだったというご縁があり、面談させていただき、無事入社することができました。
入ってみると、イメージしていたような敷居の高さはなく、もっと気軽にインターンしてみればよかったと思います。例えば、何か分からないことがあっても社内Slackのヘルプチャンネルで聞けば誰かしら教えてくれますし、英語がうまく喋れなくても日本語だけで問題なくやっていけます(もちろん喋れたほうがいろいろと便利なのですが)。
ちなみに面談では、以前から趣味で公開していた自分の勉強メモを見せたところ、すでに知って頂いていてそれがとてもウケたみたいです。自発的に学ぶ「内発的動機づけ」があるところを評価してもらえたのかなと思ってます。
現在の仕事内容を簡単に教えてください。
金井さんがPMを務めている国の研究事業「ムーンショット型研究開発事業」のリサーチャーとして研究開発をしています。
「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会」を作ることを目標としていて、我々のグループでは特に、脳波を使って身体や知覚の能力を拡張することを目指しています。
その中で自分は、機械学習によって脳波から意図を読み取る技術開発に関わっています。例えば、マーモセットという小型のサルで、脳波から次の行動や鳴き声を予測するという研究をしています。
また人間においても、脳波を使って、AIと協力して複数のアバターを同時に動かすシステムを開発しています。今はその前段階として、複数のゲームをAIと協力して同時プレイするシステムを作っています。将来的には、複数のAIアバターが自分の分身として働いてくれる世界を作るのが目標です。
最近では、自分と近いポジションのリサーチャーの採用にも関わっていて、自分よりも”デキる"方々の面接を担当させていただいています(笑)
現在の仕事のやりがいや魅力は?
プロジェクトメンバーの同僚たちとワイワイ言いながら研究できるのが楽しいなと思います。大学の研究では1人1テーマだったので、どうしても若干の孤独感を感じていたのですが、今は複数人で協力して開発していけるので楽しいです。
自分はコミュニケーションが得意なタイプではないのですが、オフィスはアットホームな雰囲気で(でもブラック企業じゃないですよ!)過ごしやすいです。
入社する前は、研究をしているとはいえ企業だからビジネスに繋がることしかできないのかなと思っていたのですが、ムーンショット型研究開発事業をはじめとした研究予算を受けて研究しているので、大学と同じようにアカデミックな研究ができていて、そこは魅力だなと思います。論文投稿や情報発信も積極的に勧められていますし、研究テーマも自分からやりたいことを提案すれば積極的に後押ししてくれる空気があります。
研究設備にも予算をかけられる環境で、個人的には大変つよつよなGPUサーバーを使って思う存分機械学習ができるのが嬉しいです。高価なサーバーですが、管理を任せていただいていて、やりがいを感じます。
その他、フルフレックスタイム制 & フルリモートOKで、書籍購入補助もあり、リサーチャーやエンジニアのことを第一に考えてくれている会社だなと思います。
今後アラヤで挑戦してみたいことは?
自分のやりたいことについてまだ悩んでいる段階ではあるのですが、当初から興味を持っていた人間らしい知能の発達や意識について、仕事として研究していけたらいいなと思っています。
また、せっかく社内にいろんな分野の専門家がいるので、リモートワークの人も含め、部署を超えて社内での議論をもっと促進する仕組みを作れたら面白そうだなと思います。
座右の銘は?
座右の銘という感じではないですが、『数学ガール』シリーズを書かれている結城浩さんの「自分の理解の最前線」という考え方が好きです。知らないことに対して知ったかぶりをせず、自分の理解している所としていない所の境界をみつけ、一歩ずつ理解を広げていくという姿勢を大事にしています。そして、自分の勉強メモにページを追加してはニマニマしています(笑)
お仕事からは離れますが、趣味を教えてください
将棋や麻雀が好きです。最近はVTuberにもハマっていて、睡眠時間を削られています(笑)
一緒に働きたいと思う人はどんな人ですか?
研究やエンジニアリングが好きな人と働きたいです。好きであれば、自然とレベルアップしていけて、面白い仕事ができると思います。自信はなくても、研究やエンジニアリングが好きという方は、ぜひ気軽にカジュアル面談にお越しください!