BASE POINT
BASE POINT 新宿のシェアオフィス 西新宿にあるシェアオフィスのリノベーション。南に高層ビル群、北に大久保エリアを擁し、街のスケールのコントラストが激しく、行き交う人々も多種多様なエリアに立地している。S造・地上3階建て・延べ床面積150m2の建物をところどころ改修し、エリア内に点在するいくつかのシェア施設のハブとして、また今後のエリア展開の起点となる施設としての新装開店を行った。もともと有していたカフェの機能を排し、西新宿エリアのダイバーシティに反応した、様々なシェア形態を持つワークスペースの見本帳のような施設となった。 3階は45mm角の柱で櫓を組み、個人やユニットワーカーのための半個室のデスクブースを設計した。間仕切壁として使用した有孔フレキシブルボードは、各自で棚やフックによるカスタマイズが行えるほか、吸音の面でも有利にはたらいている。各ブースの入口には縦糸と横糸の色が異なるメッシュカーテンを採用し、視点の移動や風による動きに呼応して表情を変えるデザインとした。布製品に一般的についている品質表示タグを転用し、ブースのサインとした。 2階は改修前も稼働率の高かった貸会議室機能を引継ぎ、LGS柱にホワイトボードによる間仕切を設け半解放の会議ブースを増設した。 1階は通りに面した外壁に開口を追加し、街から直接アクセスできるフリーアドレスのワークスペースを計画した。カフェで使われていた既存のキッチンを、ワークスペースへ開放することでユーザーが利用できるシェアキッチンとした。受付カウンターからキッチンカウンター、壁沿いに配置されたベンチまでを連続する木下地と合板による同一の意匠で造作した。材料を一般流通の規格材・真物寸法とすることでDIYが得意な施主による今後の改修をサポートするデザインとなっている。