Tatae Kitani
二枚貝類の着底・変態におけるモノアミン神経とGnRH神経の分化と機能
二枚貝類の人工採苗において、その生産効率を左右する重要なポイントは「着底率(プランクトン生活をおくる幼生が採苗器に付着する)」です。マガキではカテコールアミンによる着底や変態の誘発が報告されていますが、他の二枚貝類には適用できず、他の因子も関わっていることが予測されます。一方二枚貝類の生殖にはカテコールアミン以外のモノアミンであるインドールアミンの関与が認められていますが、発生への関与は不明です。また生殖に関与するホルモンGnRHは特に無脊椎動物で様々な機能が報告されており、カタユウレイボヤでは変態への関与が示唆されました。そこで二枚貝類の着底と変態のメカニズムを探るため、初期発生におけるモノアミンとGnRHの分化と機能について、定性的・定量的な分析を行っています。