三菱電機株式会社鎌倉製作所 / MD製造部
生産方式改善による所長表彰受賞
3度も納期遅延していた宇宙量産機種を、生産方式を改善により、遅延なく工事完遂させ、受賞することができました。 【課題】 約90名が関わる主力量産工事において、3度にも渡り納期遅延が発生しており、工程の安定化が部内の最重要課題となっていました。また現場の悩みとして、後工程にいくほど日毎の生産量がばらつき、人のやりくりに苦慮していました。 【要因】 現場ヒアリングと工場内データ分析により以下のように要因を抽出しました。 ①前工程でも遅れが発生し、必要部品が到着していない ②直行率が低いボトルネック工程があり、次工程への供給量が日毎に変動する。 ③各職場が生産実績を紙で管理しているため、職場間で生産情報を共有できていない ④生産方法の考え方をトップダウンで周知するも、担当者まで行き渡っていない 【要因への対策】 以下の対策を立案・実行しました。ルールの制定に関して各職場の課長から理解を得るのに難航しましたが、施策の実行なしでは同じことの繰り返しであると、データを元に熱く訴えかけ、承認を頂きました。 ①前工程の日々の仕事量が均一となるよう製造スケジュールを見直す ②ストック(意図仕掛かり)をボトルネック工程後に設けて、供給量不足時にあてがい、次工程への供給責任をはたす ③工事進捗を自動で見える化するツールをVBAで作成し、各職場の大型モニタに表示する。 ④日毎の生産量を守る目的、ストック運用方法を記した生産ルールを制定し、文章化する 【効果】 本工事で初めて納期順守を達成することができ、所長表彰を頂いた他、次の効果を得ることができました。 ・作業工数が削減され、製造コスト改善 ・人の稼働率が20ポイント向上 ・総合リードタイムを12%短縮 【学んだ点】 ・全体を俯瞰することで真に必要となる課題・対策を抽出することができること。 ・目的・根拠・情熱をもって行動することで、多くの人を巻き込み成果を上げることができること。