醍醐スタジオ
学科の特徴である「地域に実際にお邪魔して学ぶ」スタジオ活動の授業において、 私は山形県最上郡金山町の中田地域にお邪魔させて頂いていました。 中田地域は金山町の中でも高齢化率が33.2パーセントと高く、地域のほとんどが60歳以上の高齢者です。また、地域内には大きなスーパーや病院はなく、あるのはおばあさんが営む小さな商店と簡易郵便局くらいです。 私たち醍醐スタジオは、そんな高齢化がどんどん進む中田地域で 「高齢者が自身の特技や好きなことを地域で生かして、活き活きと生活できる」 をゴールに設定し1年半活動してきました。 地域住民へのヒアリングから始まり、住民参加型のイベントの企画開催。住民の「やってみたい!」のサポートをコミュニティデザインの力で実行してきました。 その中でも特に、やりがいを感じたのが「紙芝居」プロジェクトです。 住民の方の「中田の昔話を地域に残したい」という声をきっかけに、地域の方々と一緒に1から紙芝居を作成しました。 プロジェクトの内容としては、 ①まず昔話を聞かせてもらい ②それを学生でセリフにし ③セリフを元に、地域の絵が上手な高齢者に紙芝居の絵を描いてもらう。 ④そして最後に、作成した高齢者が学生で一緒になって、中田住民の皆さんで発表する という流れです。 結果として、 一緒に活動してくださった高齢者は「やってみたい」を形にできたことで、自分たちの活動に自信を持ちこれまで以上に生き生きとして下さいました。 また、発表を聞きにきた住民の方々も紙芝居を楽しみながら、「自分にもなにかできるかもしれない」と感じて自分への可能性を感じて下さったようです。 このような活動1年半行ってきて、大学の中だけでは得られない人との出会いやリアルな学びを得ることができました。 また、地域の方々からも「あんたのこと、勝手に孫みたいに思っているからいつでも遊びに来なさい。」と言っていただき、私にとって中田地域はもうひとつの故郷になっています。