Innovation & Communication / 代表
ソーシャルコマースからROIを作り出す #1
Written by 吉村慎之助 イントロダクション ソーシャルメディアは友人と繋がる場所として影響力を強めてきました。それは、ブランドにとって大きな売上のチャンスとして、2021年には360億ドルと予測されていたほどです。 ソーシャルメディアはユーザーにとって「発見」する場となっています。 新しい商品、サービス、ブランドについて知ることができ、他の人から体験談を直接聞くことができます。また、レビューを読んだり残したりすることができます。多くのソーシャルメディアはプラットフォーム内でそのまま商品を購入できるようにしています。 購入から決済までがスムーズに行われれば、ソーシャルコマースのトレンドに乗る顧客が増えるのは当然のことです。クリック数が少なければ、カスタマージャーニーにおける離脱ポイントも少なくなり、カートを放棄する理由も少なくなり、購入完了の機会も多くなります。 このコラムでは、プラットフォームならではの機能を、D2C/P2C/Eコマース/OMOコマースブランドが利用してソーシャルメディアから直接ROIを生み出す方法と、ソーシャルコマースのベストプラクティス(最も効率の良い方法や活動)についてお話します。 *ROI:「Return On Investment」 ROIの計算式は「利益金額÷投資金額×100(%)」 「利益金額」は売上-売上原価-投資額、つまり粗利(売上総利益)のこと ソーシャルコマースってなに? ソーシャルコマースの定義 ソーシャルコマースとは、ソーシャルメディア上で商品やサービスを意図的に販売する行為と定義されています。 発見からその商品を調べて、購入するまで、すべてのショッピング体験は、自社のウェブサイトではなく、ソーシャルメディア上で行われます。 *日本では決済が完了しないので厳密にはこのプラットフォームは存在しない状況です。 ソーシャルコマースの仕組み ソーシャルメディア・プラットフォームは、目的に応じた機能や特徴により、ソーシャル・コマースを実現します。 例えば、Instagramをスクロールしていて、夏にぴったりのビーチサンダルを見つけたら、Shop Nowボタンを押して、その場で購入することができます。その後、いつものように閲覧を再開することができます。 *Instagram ショッピング機能(Shop Now) なぜソーシャルコマースはブランドにとって重要なのでしょうか? ブランドは顧客の気になっているものに注目していて、顧客はソーシャルメディア経由で商品を購入することが多くなっています。調査によると、2021年には消費者の36%が少なくとも1回はソーシャルコマースでの購買を行ったとされています。この数字は、特にソーシャルメディアプラットフォームが、ブランドがソーシャルを介して商品を販売する方法をより多く導入するにつれて、上昇すると予想されます。 それから さらに、10社に8社の企業が、今後3年以内にソーシャルメディア上での販売を検討しているとの調査結果もあります。 これは典型的なFOMO(Fear of Missing Out)シナリオで、競合がやっていることをやらないことで、競合がすべての利益を手に入れ、自分たちは見ているだけになってしまうというものです。 *FOMOーthe Fear Of Missing Out 「FOMO」とは取り残される不安・恐怖のこと 加えて、ソーシャルコマースは、数字の面でも理にかなっています。 マーケターとして私たちは、KPIや指標を追いかけ、自分たちがどのように動いているのかを示すことに力を入れています。ソーシャルコマースが加わることで、