株式会社オリィ研究所 / 分身ロボットカフェ プロジェクトマネジャー
「第24回文化庁メディア芸術祭」エンタテイメント部門 ソーシャルインパクト賞受賞
2019年度の開催についての受賞です。 贈賞理由 私は最近「技術の発展の方向性」というものに興味がある。その方向性は、誰が開発するか、誰に力を与えるか、それらによってその後の私たちの生活が大幅に変わる。SFを読めば遠隔操作の肉体で活動するというコンセプトは少なくとも70年代にはすでに描かれているものの、ロボットが大量生産され社会に浸透しはじめてから、思うように動けなかったり外に出られない人たちが社会で自立していくという目的のために実際にロボットをつくったり応用した人はどれだけいただろうか。「いつか自分も動けなくなるかもしれない、怖い」。このプロジェクトはそんな恐怖にひとつの光明を射したといえるし、自分が社会的弱者になることを微塵も考えたことのない人も含めたさらに多くの人々にとっても、例えば将来、一層ひどいパンデミックなどが起きたときも、必要な技術になりうるだろう。今後とも研究ならびに社会実装を頑張って欲しい。(長谷川 愛)