滋賀県立大学 / 人間文化学部 国際コミュニケーション学科
交換留学への道2 リベンジ~リプレイ
悪夢のような発表をうけ私は決断を迫られた。滋賀県立大学では1年弱の留学をしたうえで4年卒業できるというアドバンテージがあり、私はそこに惹かれて入学した。この長所は2回生の夏過ぎから留学に行くという前提のものであり、私に残された選択は3回生の夏過ぎから留学を始め5年卒業をするというものだった。しかし、決断を下すのに時間はかからなかった。私はたとえ卒業が遅れたとしても、今しか叶えられない夢を全力で取り組むことにした。それは同級生の多くにも同じことが言えた。それからの私の行動は早かった。2月にあるであろう試験に向け、猛勉強した。「今度こそは首席で通る」、図らずも前回の敗北が勉強の原動力となった。そして来たる2月、再び試験を受けた私はこの1年のおかげでドイツ語能力がいかに伸びたかを知ることとなった。語彙も文法も増えた私にとって1年前の私はもはや競争相手ではなかった。そしてついに、私は交換留学試験を1位で通過した。この1年は大学受験を控えた年よりも長く苦しく思えたが、その分達成感も喜びもひとしおであった。この人生最大の喜びは3か月後、人生最大の絶望へと反転することとなる。そう、2度目の交換留学全面停止である。