Psychic VR Lab / Media Artist/Creative Director/Visual Design
Islands
G/P gallery Shinonomeでは、ファッションブランドNORIKONAKAZATOのデザイナー・中里周子(1988年生まれ)と写真家・小林健太(1992年生まれ)による二人展「ISLAND IS ISLANDS」を開催いたします。 中里は、若干26歳で、欧州最大のファッションコンテスト「ITS(インターナショナル・タレント・サポート)」で、日本人初となるジュエリー部門グランプリ「スワロフスキーアワード」を受賞、またアートワーク部門ではファイナリストに選出されるなど、海外での評価を早くから高めてきたファッションデザイナーです。自身のブランド「NORIKONAKAZATO」を立ち上げ、コレクションを発表するほか、イベントやアイドルグループのアートディレクションを手がけるなど、他のアーティスト、クリエーターらと組んで、ファッションデザインという概念を多方面に拡張させています。 小林は、同世代のアーティストやクリエーターらとシェアハウス、渋家(シブハウス)で生活を送りながら、自身のコミュニティの様子を撮影し、Photoshop で加工を施した写真作品を発表してきました。2015年には「TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD」でグランプリに輝くほか、オランダのインディペンデント・キュレーターヘスター、ケイズル(Hester Keijser)が主宰したグループ展「The Devil May Care」に参加するなど、国内外で注目をあびている若手写真家です。今月開催されたTOKYO FOCUSでは、写真と音(Sound and Vision)の実験的なライブパフォーマンスを発表し、大きな話題を呼びました。 本展では、それぞれのコミュニティを軸にしながら多様なコラボレーションを手がけてきた中里と小林が描く「ISLAND」が重要なモチーフとなっています。それは、東京という都市を漂いながら、そこにたどり着いた漂流物が刺激となって何か新たな変化を起こしていく運動体のようなものなのかもしれません。中里と小林はこのモチーフをもとに、それぞれの想像力を協働させるための装置を作り上げました。そしてそこでは小林が出会った、東京を拠点に実験的なVRコンテンツの開発を行う Psychic VR Lab と呼ばれる第三のコミュニティの介入も試みられています。 スパイク・ジョーンズ監督の映画「マルコヴィッチの穴」に登場する、ある俳優の頭の中に繋がる不思議な穴に着想を得てデザインされた、迷路のような狭い通路をくぐり抜けると、VR(Virtual Reality)システムで構築された「ISLANDS」への案内がはじまります。これからの東京をリードしていく中里、小林による実験的な意欲作を、ぜひご高欄ください。