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【プロジェクトストーリー】「ちょっと新しいメンマ」に込められたメッセージ、その価値を最大化し伝えるためのブランディングとは

こんにちは、クオーターバックの山下です。今回は、弊社で実際に取り組んだプロジェクトをご紹介しながら、メンバーが具体的にどのような業務を行っているか、そして提供している価値は何なのかについお伝えしたいと思います。第一弾は、ラーメンに乗っている、あの「メンマ」に関するプロジェクトです。

「放置竹林をなんとかするために、メンマをつくることにしました」。

コロナ禍に突入して間もない2020年4月、弊社代表・山田のもとに、Hinelの山中さんから問い合わせがありました。それは「最近になって地元の愛媛県西条市に戻ったが、幼いころに遊んだ里山の風景が壊れていってしまっている。その一因となっている放置竹林を資源と捉え直して、メンマにして食べてしまおうと思うので、ネーミングとパッケージデザインを手伝ってくれないか」というもの。

この「放置竹林」、日本各地で問題になっている自然課題だということをご存知の方もいるかもしれません。生命力の強い竹が管理されないまま放っておかれることで、里山の生態系を破壊したり、土砂・土壌の崩壊を引き起こしたりしてしまうそう。

その放置された竹をメンマにして食べる発想は一見大胆に思えますが、山中さんの中には、「単なる問題解決でなく、誰もが関わりやすいプロジェクトにしたい」という思いがありました。こうして、製品開発と並行しながらのネーミング・パッケージデザイン開発が始まりました。


対話を重ねながら、課題の核心に近づく。

まず着手したのは、商品のネーミング。山中さんの暮らす愛媛と東京の間で、月に3度ぐらいのペースでオンラインミーティングを重ねます。当初、さまざまな方向性を考えながらアイデアを広げていく段階では、こんな案が出ていました。

●アマリモン

持て余している竹を使っているから「アマリモン」。味付けに瀬戸内レモンを使うことが決まっていたため、「レモン」との語呂合わせも意識していたのだと思います。

●メ

メンマの頭一文字だけを取って、「メ」。まさに、メからうろこの新発想。インパクトは抜群です。

●破竹の潤い

竹でできているメンマなので、「破竹の勢い」にかけてのネーミング。これは、さまざまな既存のメンマを試食して、水分の多いものが美味しいという印象からの案でした。

振り返ってみると最終的に採用された案は、初回提案時には出ていなかった模様です。

こちらからの提案に対して、山中さんからもたくさんの反応をいただきます。

「メンマの新しい可能性を感じるネーミングとしたい」

「放置竹林の問題は、要素として含めたい」

「でも深刻な感じにはせずに、チャーミングさを出したい」

「西条という地域には限定しない」

対話を重ねていく中で、山中さんと弊社メンバーの頭の中にあった考えを、段々と具体化していくことができました。表面的にはネーミングを考えるという作業ですが、実際に行っていたことは、対話型のコンセプト開発と言えるでしょう。


放置竹林問題を解決するヒーロー「メンマチョ」の誕生。

検討を重ねていた中で、弊社の山田から生まれたアイデアに、メンバーの目が止まりました。

「メンマとマッチョで、『メンマチョ』というのはどうだろう。イメージは覆面レスラー!」

最初は「???」だった他メンバー一同。しかし、レスラーの力強いイメージは、放置竹林の問題から力強く自然を守るキャラクターとしてぴったり。何を大切にネーミングを決めるべきか。プロジェクトに参加する全員が一生懸命考えた末に、この自然課題をシリアス過ぎずキャッチーに、そしてパワフルに社会に伝えていくマッチョな覆面ヒーローとして、晴れて「メンマチョ」というネーミングが決定したのでした。

そこからは、キャラクターデザインとしてイラストレーターのまつむらあきひろさん、そして弊社デザイナーもチームに合流し、ビジュアル化の段階へ。デザイン当初のプロトタイプには、このようなものがありました。

メンマチョの顔をアップにレトロポップなスタイルでまとめたデザイン案。瓶側面のシールは、チャンピオンベルトをイメージして湾曲させています。ほかにも



よりプロレスのムードを意識して、強めのコピーを配置した案や、



覆面レスラーの本場(?)、メキシコの伝統的なタイル模様からヒントを得た柄のパターン案もありました。ネーミング同様、最初はさまざまな可能性を考え、アイデアを発散させて広げていきます。

そして検討を重ねた結果、メンマの製造過程や開発中に感じた思い、放置竹林に対するメッセージを、瓶の側面で表現することに。最終的には、このようなラベルデザインになりました。



形状違いのプレーン味も同時に開発が進んでおり、パウチに入ったパッケージはこのようなデザインに。




対話によって築いた「強い」コンセプトは、完成後もパワーを発揮


山中さんが実施したクラウドファンディングの公開に合わせ、ハガキDMやレシピブック、試食会のチラシやWebサイトなども、弊社で制作を担当させていただきました。

(参考)メンマチョ Webサイト

https://menmacho.jp/

リリース後、メンマチョは多くのメディアで取り上げられ、商品のメッセージもさまざまな場所で発信されています。私たちクオーターバックが当初いただいたご依頼は「ネーミング」と「パッケージデザイン」でした。しかしただ部分的な制作だけを行うのでなく、対話を通じて丁寧に共創することで「放置竹林を楽しく解決し、竹林と食卓をつなぐニューヒーロー」という、強いコンセプトを立ち上げることができました。

多くの人の目に触れ、そのコンセプトがブレなく伝わっていることを目の当たりにしている今、自分たちが提供する価値は、ただ言葉や見た目をつくるだけでなく、その先に生まれる大きな価値をつくることだと実感しています。

今後、徐々に取扱い店舗が増えていく予定のメンマチョ。どこかのお店で見かけたときは、ぜひお手にとってみてくださいね!

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