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僕が入社した理由を、人生の始発駅から辿ってみた。

初めまして。このたびvery50の仲間に加わることになりました片野健太です。2024年から業務委託として関わる中で、very50のビジョンやスタンスに共感し、正式に仲間入りさせていただきました。

参加した今「なぜ僕はvery50に強い共感を得たのか」を自分の人生の始発駅まで遡り、振り返りつつ、それを自己紹介と変えさせていただければと思います。

勉強でもスポーツでも勝てないなら

けんたは、「健太」という字を書きます。名前の由来に関して、父は「高倉健と菅原文太から取った」と言い張ってますが、6つ離れた兄が、幼少期から喘息に悩まされており「弟には健康でいてほしい」という想いから「健太」という名前になったという説もあり、僕は後者であって欲しいと切望してます。

ちなみに、僕が生まれた1994年に生まれた男の子につけられた名前の1位は「健太」だそうです。最も大衆的な名を受け取った僕ですが、自分の名前がつけられた背景はとてもユニークで、気に入っています。

僕は小さい頃のことはよく覚えていないので母に聞くと、どうやら幼少期から縛られる事を嫌う「自由を擬人化したような子供」だったと母は言います。自由を尊重し育ててくれた両親と、それを優しく見守ってくれた兄には感謝してます。

母から聞いた幼少期の僕の話の中でも「幼稚園に通い出して、三日経った頃に”幼稚園ってあと何回行けばいいの?”と、1週間も経たずに幼稚園に飽きてた」という話が1番好きです。今思えば大した縛りではないのではと思いますが、集団に群れずにどこかすかしたところは大人になった今にまで脈々と受け継がれているようです。

負けず嫌いを拗らせ、自らのレール上の戦い方を知る

入園三日で飽きてしまった僕も、無事小学校へ入学。当時「デブ」「出っ歯」「汗っかき」という3大イジメ要素を兼ね備えた僕は、それなりに嫌な経験もし、中学校では、サッカークラブに所属してましたが、持ち前の体格と運動神経だけでは太刀打ちできなくなってきた事や、全く興味を持てなかった勉強で、少しずつ挫折を味わいます。

その頃から、集合体の中で行われる、いわゆる「よ〜いドン」的な競争を嫌い、「自分でレールを引いて、先頭を走る」という路線へ歩み始めます。負けたくないから、誰もやってないことをやって勝った気になるという、ずるいヤツです。人と違ったことをすることでしか、自分自身を肯定できないような人だったんだと思います。

「今」をちゃんと生きる原体験

高校受験では、受験シーズンでもお尻に火がつかず、浮き足立っていたところに「不合格」の通知を受け、少しは焦りを感じましたが、今でも覚えているのは、それ以上に必死だった母の姿です。「1日15分勉強しないと塾に入れるよ」という母の脅しで、なんとか後期試験で神奈川県でも下から二番目の高校に入学しました。

自分より母が人生を真剣に考えていたことに反省した僕は、入学後、人生最大のビッグイベントである”球技大会”を行事化するために企画書を作成し、署名を集めたり、親友の提案で空手部を創設したりしました。毎朝7:30に登校しては部室で筋トレをし、誰もいない教室を掃除し、受けもしない漢検の勉強をするという生活を送っていました。英語のテストでアルファベットが出題されるようなユニークな高校でしたが、ノリで3年間オール5を取りました。

高校時代に「今をちゃんと生きた」経験は、僕の基盤を作る上で、とても重要だったと感じています。

非合理の先に見つけた道

高校2年生から進路を真剣に考え始めた僕は、あらゆる選択肢を「消去法」で探すことにしました。消防士になりたいと思い話を聞きに行くと、「毎日腕立てをする」と言われて諦め、理学療法士を目指そうとして物理の先生に教わるも、数分で理解を断念。そのようにして次々と候補を消していきました。

そんな中、「アスレティックトレーナー」という道を選んだのは、業界のトップトレーナーに「トレーナーにとって一番大切なのは何ですか?」と尋ねた際、「人間性」と答えられたことがきっかけです。この言葉に「自分でも1番になれるかもしれない」という期待が湧き、自分なりの未来が見えた気がしました。

学費の負担を軽くするため、33回も同じ専門学校のオープンキャンパスに通い、結果としてSS特待生を獲得。学費を半額に抑えることに成功します。

非合理に見える方法で選択肢を見つけ、目標を達成したこの経験は、遠回りの価値を教えてくれるものでした。専門学校入学後は、週6日現場に通い、毎日朝8時から夜遅くまで勉強漬けの日々。結果として、現役合格率7%とされるアスレティックトレーナーの筆記試験にも合格。ただ、19歳の時点で、将来トレーナーとして働く自分を想像できなくなっていました。

いわゆる「キャリア」変遷

卒業後は、実習先でもあった、当時日本一のアメフトチームでトレーナーとして仕事をし、専門学校で講師などをしたりなど、薄目で見たらなんだか良い感じに映っていたんでしょうが、まったくもって結果を出せない日々。日本一のチームという事もあり、自分の不甲斐なさを感じる日々に、いつしか次の日を迎えるのが怖くて眠れなくなってました。最後の日は、どうにもならずに、一方的に退職を申し出て、逃げるように業界を後にしました。

その後は就労移行支援という福祉サービスの業界や、IT、EC、クリエイティブディレクターなどの業界を渡り歩きながらキャリアを積み重ねて行きました。新たな業界に身を投じ続けてきたのは、凡人である自分を受け入れまいとする反発で、常に少し居心地が悪い場所を模索していたからだと思います。少しだけ味をしめては、新たな味を求め移り変わる。器用貧乏で、1カ所に腰を据えられない忍耐力のない人間という側面を自覚しつつも、移り変わる業界・業種の中でもくらいつき、プロフェッショナルに向き合おうとできるスタンスは、このようなキャリア変遷の中で培われたと思ってますし、新たな業界や業種への適応力・柔軟性もこのようなキャリア変遷の中で培われたのだと感じてます。

いわゆる「キャリア」の裏側

前述したいわゆるキャリアの裏側で、自分自身でREAR PROJECTというチームを組んで活動してました。

ことの発端は、まだ専門学生だった2013年12月31日大晦日。忙しく過ごしてた僕でしたが、「人から馬鹿だと思われたい」という不純な動機で「大晦日にリアカー引いて、ゴミ拾ってたら面白いんじゃ無いか」と思いつき、決行。

結果、リアカーはコストと安全性の問題で断念しましたが、ママチャリにゴミ袋をくくりつけて、地元相模原の街のゴミを拾い続けました。

始めは、楽しいんです。初めてのゴミ拾いなんで、なんか良い事してる感もありますし、おばあちゃんは褒めてくれるし。しかし、次第に大通りは綺麗なのに、脇道に入るとゴミが多い事への違和感に気づくようになりました。初めは小さな違和感でしたが、あらゆる隙間に隠されるように捨てられるゴミを見て、その現実に**「人間の弱さ」を見たように思いました**。僕が拾っていたゴミというのは、僕自身にもある、人間の弱い部分だったんだと気づいた時に「ポイ捨て問題を解決する事を僕の人生の命題にしよう」と当時の僕は決意しました。

自分自身はまだ未熟であったにも関わらず、一丁前にモラルを語りながら、レゲエやヒップホップのアーティストと協力し、渋谷区から後援をいただいて、渋谷区の管轄するパーテーション型の喫煙所に、アーティストの視点で捉えたポイ捨て問題に対する叫びをポスターにしたものを掲示したり、そのアーティストと協働で楽曲を制作したりなど、カルチャーが社会課題を変える未来に希望を見出そうとしてました。

そのタイミングで新たな家族を迎えることになったり、社会課題というものをモラルという側面だけでなく、より構造的な部分からも見直すべきかもしれないと、前述したキャリア変遷を歩みながら、週末に仲間と集まっては、解決策を議論し、思案する日々を今でも過ごしています。

僕がvery50の仲間入りを決めた理由

僕の人生の始発点から、可能な限り赤裸々に振り返りながら、この記事の終着駅である「なぜ僕はvery50に強い共感を得たのか」について明確になったような気がします。

very50の掲げる「自立した優しい挑戦者」とは、必ずしも社会・世界を大きく変える、一握りのヒーローのような存在だけではなく、自らの歩む道の中で、自分の信念を曲げずに生きていける人も該当するのではないかと解釈してます。そういう意味ではこの「自立した優しい挑戦者」という言葉は、僕の始発点から引かれたレールの、最も終着駅に近いところにある存在なのだと思い、強くシンパシーを感じたのだと思います。

あとは、素敵な学歴や経歴は一切持たず、人間としても弱く、多くの人に育てられ、支えられてきた僕の人生を「面白い」と肯定してくれる多くの仲間がいたことも、仲間入りを決意したことを後押ししました。

very50に仲間入りし、僕の人生のレールはまた新たな方向に伸び始めたように感じています。これまでの遠回りや寄り道も、すべてこの場所にたどり着くための準備だったのだと思うと、少しだけ自分の人生が愛おしく思えます。

まだまだ未熟な僕ですが、仲間たちとともに、この旅路を面白く、そして価値あるものにしていけるよう、一歩ずつ誠実に進んでいきます。これからよろしくお願いします!

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