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【社員紹介】「音響工学」と「Salesforce」が強み、「なんでも屋」のライフワークとライスワーク

私のライフワークとライスワーク


2020年1月入社の原(よ)です。簡単に自己紹介をすると、私は音響工学の研究者、教育者であり、Salesforceに強みを持ったコーポレートエンジニアでもあります。研究活動は、自分の好きなことを追い求める活動(=ライフワーク)であり、Salesforceを強みとした仕事はご飯を食べるための活動(=ライスワーク)です。それぞれやりがいを感じながら両立できているのはとてもありがたいことですね。

現在、UGの業務と並行して高等専門学校で音響工学の講師を務めています。(UGは原則副業を禁止していますが、コーポレートITとは全く違う分野であれば許可する場合があります。)20代の学生数名に対して、音響工学に関する基礎から応用までを教えています。音響の研究は、もともと自分自身の音楽活動の追求から始まり、博士課程まで取り組んできました。今は教育する立場になったことで、若い世代の学生の考えから刺激をもらっています。正直なところ、非常勤講師の仕事は副業として収入面でプラスになる仕事ではありません。資料を作ったり生徒の提出物をチェックしたり、時間が必要で苦労もあります。ですが、私のやりたいこと・興味があることについて勉強になりますし、未来を担う人材を育てるという点で社会貢献もできているので、やりがいを感じています。

一方、UGではシェアード社員として現在4社のお客様をご支援しています。Salesforceを活用した業務アプリケーション開発者という前職までの経験を活かし、UGのお客様でもその強みを発揮しています。IT統制や社内規程の整備などコーポレートIT全般に関わるご支援をしているところもあれば、Salesforceの運用や改修、開発ベンダーとの橋渡しなど、業務アプリケーションに特化したご支援をしているところもあります。あるお客様では、ご支援当初はPマークの取得や資産管理の効率化といった業務をしていましたが、私のことを知っていただくにつれて、「Salesforceに詳しいのなら、ぜひ業務アプリケーションも見てください」とご依頼いただいたことがありました。業務範囲を限定せずにお客様のさまざまなIT課題に関わることができていると実感しています。

また、業務アプリケーションの設計に携わることは、UGグループのミッションである「人と組織を強くする」に深いつながりを感じます。会社の中にどんな部門があって、みなさんがどういう働き方をしているか、事業部の人はどのようなサービスを扱っているのか、理解できていないと設計ができません。ワークフローを設計するにしても、組織図を見てその構造を理解している必要があります。「組織を知ろう、より良くしよう」という意識で取り組めていることにやりがいを感じますね。

最近はこの強みを活かして、UG社内でSalesforce勉強会の講師を務めています。もともと自主開催でスタートしたのですが、多くの方に受講してもらい好評だったことから、今年度からUGアカデミーの公式講座になりました。Salesforceは画面設計が優れており、これまでのプログラミングを主とした業務アプリケーション開発に比べると非常にわかりやすく開発スピードが速いのですが、一方でお客様や他のUG社員からは、「詳細まで理解しにくい」「作り込まれたものを変更するのは難しい」などの声を聞くこともありました。私が実際にご支援することを続けつつ、他のUGメンバーの知見を増やしていくことで、より多くのお客様のお役に立てるのではないかと思っています。

あえて茨の道を選んだライフワーク


ライフワークである音響の研究は、博士課程まで研究し、現在は講師を務めるようになりました。

もともと音響の研究に興味をもったのは音楽活動からでした。高校生のころからバンド活動や楽曲制作に取り組んでいて、いつしか「音の研究がしたい」と思うようになりました。ライブで騒ぎ、盛り上げるのも好きですが、研究をじっくりするのもいいなと思ったんです。

音に関する研究をされている先生の中に「この方から学びたい」と思った先生がおり、大学に入学しました。音に関する切り口は音響、音声、音楽などさまざまあり、いずれ何かの分野に携わる仕事をしたいと思っていましたね。学部では情報工学を専攻し、C言語などのプログラミングや数学、物理などを学んでいたのですが、最後の年に音響工学の研究に専念し始めました。情報系の勉強をしていたこともあり、IT系企業への就職なども考えましたが、研究生活をしたいと思い大学院に進学したんです。

しかし、そのころには目当ての先生が他の大学に移籍してしまっており、私の大学院時代は研究室にほとんど顔を出さずにその先生に弟子入りするような形で、先生のいる大学と私の大学院を移動しながら研究生活を送っていました。当時2007年、いろいろな場所で働いたり学んだりする人はまだ少なかったように思います。ノートパソコンを持ってカフェで作業する、「自分の生活スタイル、イケてるな」と思っていました(笑)テレワークが当たり前になった今と近い働き方でしたね。

大学院の先輩は博士課程に進む方が多かったですし、先生の勧めもあり、私も博士課程に進むという「茨の道」を選択しました。博士課程というのは、論文を発表して、社会的に先進性のある研究であると学会で受け入れられなければいけないんですよね。海外で発表したり、レビューしていただいたり、というのを何本か繰り返した後、博士論文に取り組むことになるので、とても大変でした。博士号取得まで苦労はしていましたが充実感もあり、気づくと既に30歳を超えていました。
当時は「小さな室内での音の特性と、そのなかでのコミュニケーションについて」をテーマに研究していました。Web会議などの音声品質を向上させる技術にも繋がるので、今のテレワーク環境を支える技術にもつながっていると思うとおもしろいですね。また、個人情報を扱う事業会社が「お店や会議室で声が周りに聞こえないようにするにはどうしたらよいか」といった音のセキュリティを保つ研究を、楽器メーカーの受託研究として取り組んだこともありました。

ふりかえると、現在の生活のさまざまものにつながっている技術の研究をしていたので、もう少し続けていればよかったな、と思うこともありますね。

困っているお客様に感謝されることにやりがいを感じる、「なんでも屋」のライスワーク


私のライスワークは大学院時代のアルバイトに遡ります。
大学院生活を続けるためにお金を稼がなくてはいけなかったので、夫婦経営のスマホの修理屋にアルバイトで勤め始めました。経営者のご夫婦も私も、「なんでもやってしまおう」という考えだったので、スマホ以外にも、音響機器、ゲーム製品やワープロの修理や、ハードディスクのデータ復旧やフロッピーディスクのデータ変換サービスなど、さまざまなことをやっていました。お客様の悩みは多種多様で、「こういうお困りごとがあるのだな」と発見したものを事業化していきましたね。とても困っている状態のお客様に1対1で対応するので、プレッシャーはありますが、うまくいったときには非常に感謝され、やりがいを感じました。
また、こういった事業を個人経営で取り組みたい方向けのセミナーを行い、フランチャイズ展開もしていました。もう「なんでも屋」ですね(笑)これがとてもおもしろいと感じました。

「自分で起業するのもよいかな」と思いましたが、まだ社会に出ていないので、まずは会社に就職してみようと思い、博士課程修了後、IT企業に就職することを目指しました。アルバイト時代にスプレッドシートで顧客管理を行っており、これをシステムで効率化することに興味を持ちました。また当時、オンプレミスからクラウドへというIT業界の潮流もあり、クラウド製品を扱うかつ興味を持った分野の仕事にしようと考えていました。

当時は2015年、コーポレートITの分野でもクラウド製品はすでに盛り上がりを見せていましたが、私の就職は大変でしたね。30歳を過ぎてゼロスタート、しかも「クラウドを仕事にしたい」というこだわりあり。キャリア支援サービスに相談しましたが、就職活動は難航しました。ところが、たまたまとある人材派遣会社で、「研修あり、それをもとに案件紹介あり」という企画を見つけ登録することにしました。その研修で出会ったのが今の私の強み、Salesforceです。

基本的にプログラミングは不要、わかりやすいリッチな画面設計のもと、直感的な操作で業務システム開発ができる。いろいろな用途に使えて、開発スピードも速い。実はプログラミングが苦手だったこともあり、「これだったら仕事にできるな」と思いました。

その後2ヶ月間の研修期間で資格をとり、帳票系パッケージベンダーにアサインされました。この最初の1年はきつかったですね。30歳を超えているので、周りの方は「これくらいは知っているだろう」というものを実は知らないことがあるんです。販売管理のパッケージ開発を担当したのですが、Salesforceを知っていても、受注や発注など商取引を行ううえでの基礎知識がなかったので、これらのビジネス知識を並行して勉強しました。

その後も金融や製造業の開発系プロジェクトに入り、そこでもSalesforceを使用した業務システム開発を続けてきました。でも、Salesforceだけでずっとやっていくのはおもしろくない、あらためて「なんでも屋」になりたいなと思ったんです。

UGでは、Salesforce以外のITにもさまざま関われていますし、Salesforceに関しても開発関連の実務から教育といった幅広い仕事に関われています。また、音の研究というライフワークも続けられているので、「なんでも屋」に近づいています。

ライスワークというと、一歩引いている、割り切っているような印象もあるかもしれませんが、ライスワークにもライフワークにもやりがいはあります。

ライスワークは結果的にお客様の満足が大切です。自分の「やりたい」ではなく、相手の「やりたい」に寄り添うことで仕事の成果がでて、やりがいが生まれます。私は自分の「やりたい」はライフワークのほうで出来ています。自分の「やりたい」が社会貢献につながると、これはこれで別のやりがいを感じます。

どちらのやりがいも大切にしながら、今後も活動していきたいと思います!

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