普段何気なく見ているテレビCM。その中でもついつい見入ってしまうものってありますよね。
実は、そういった視聴者の注視を集めやすいCMには法則があったのです!
今回、REVISIOでは独自のデータ分析手法を用いることで、なぜか注目を集めるCMに隠された法則を明らかにしました。
分析を担当したのは東京大学で計量経済学を研究しているインターン生のメイさん。現在はアメリカに留学中です。
同じくREVISIOでインターンをしている松橋佳乃がこの記事を担当しました。
〈分析の手法〉
2018年6月から1年間、プライム帯と呼ばれる19時から深夜2時にかけて放送された約200本の女性向けスキンケア製品のCMを対象とします。*スキンケア製品の定義はエム・データ社のカテゴリ分類に準拠
対象CMのクリエイティブ要素とAI値との相関関係を分析することで法則が明らかになりました。
クリエイティブ要素とは ”タレントが出演してるか” や ”鏡が出てくるか” といったCMを構成する要素のこと。なかには ”タレントの腕が映っているかどうか” というユニークなものも。
AI値とは、視聴者がテレビの画面を見ているかどうか(注視度)を数値化して表すREVISIO独自の指標です。
1.0が基準値なので、グラフの数値を見る際に参考にしてください。
分析から導き出された法則
データ分析の結果、高い注視度を獲得している女性向けスキンケア製品のCMには特定の法則があることが明らかになりました。今回はその中でも顕著だった3つの法則を紹介します。
~タレントパワー~
高い注視度につながる最大の要素として、タレントの存在が挙げられます。
以下のグラフを見ても明らかなように、タレントが登場する/しないスキンケア製品のCMにおけるAI値には10%以上の差があります。
よってタレント起用はCMの注視度を高めるのに効果的であることがわかります。
~商品種類とタレントとの関係~
“単独商品/セット商品を使用する効果は、タレントがいる/いないで異なる” という興味深い法則も明らかになりました。
タレントがいる場合、いない場合と比較して注視度は高くなります。(1)
視聴者はタレントがスキンケア製品をセットで宣伝している場合、無意識にそのタレントが普段実際に一連の商品を使用していると信じ込んでしまう可能性が考えられます。
反対に、タレントが単独商品を宣伝しているCMの注視度は低くなる傾向にあります。(2)
タレントが1つしか商品を手にしていないため、視聴者はそのタレントが実際に商品を使用しているイメージがわかないのではないでしょうか。
~モノクロ背景~
モノクロの背景である場合、高い注視度を得られることも明らかになりました。
これは、背景と商品との明確なコントラストにより、商品そのものが引き立つ効果があるためだと考えられます。
また、この分析結果はタレントの有無に関わらず当てはまることが以下のグラフより明らかになりました。
このように、REVISIOでは独自の手法を用いてデータを分析し、日々新しくてユニークなものを生み出しています。
興味を持った方は、是非オフィスに遊びに来てくださいね!