世界的なトレンドとしてオルタナティブ投資への注目が集まっています。
今回は、オルタナティブ投資のひとつである収集品投資について概要をまとめました。
オルタナティブ資産への注目が増加
近年、株式や債券といった伝統的な金融資産ではない資産を運用するオルタナティブ資産が注目されています。オルタナティブ資産と一口にいってもヘッジファンド、未公開株ファンドなど多岐にわたります。
以下のグラフは富裕層の資産割合の変化を表しています。Capgeminiが行った調査によると、2018年から2019年にかけて不動産や債権、株式、現金といった金融資産の割合が低下する一方、オルタナティブ資産9.40%から13.00%に上昇しています。
オルタナティブ資産の割合の増加の背景には、これまで不動産や債権、株式といった伝統的な金融資産が中心でしたが、少しでも高い利回りを求めてオルタナティブ資産の割合を増やしている動きがあります。
図:富裕層の資産割合の変化
成長著しい収集品投資
オルタナティブ資産の中で特に高い成長率から注目を浴びている分野があります。代表的なものとしてはスニーカーやトレーディングカード、ウィスキーといった収集品です。
弊社がまとめた商材利回りの比較によると、レアウィスキーやワインといった収集品の利回りは株や債権といった金融商品に比べ、遜色がなくなっています。
図:商材利回りの比較
高い利回りを支えるリセール市場の拡大
高い利回りが実現できている理由としてリセール市場の拡大が挙げられます。世界的なトレンドとしてビンテージ商品の人気や環境への配慮などから中古品を買う文化が根付き、収集品の取引が拡大しています。人気が集中するスニーカーや時計などは1年足らずで何倍も値上がりすることがあります。
Piper Sandlerの調査によるとスニーカーのリセールマーケットは2019年の40億ドルから100億ドルに成長すると予測しています。またebayの調査によるとトレーディングカードの取引が前年比42%増加したと報告されています。このようにスニーカーやトレーディングカードは特に高い成長率を記録しています。
価格上昇率が高い商品とは?
スニーカーのリセール価格の上昇率は顕著で、高級ブランドよりも高い数値を記録しています。
スニーカーの中でも特に上昇率が高かった商品をいくつかご紹介します。
まずはなんと言ってもNIKE AIR JORDAN 1です。スニーカーブームの元祖とも言えるスニーカーで今なお人気が高く高額で取引されています。リセール価格は1,869%上昇しています。
次に紹介するのはYeezy Boostです。ラッパーのカニエ・ウエストとアディダスがコラボレーションをして作られたスニーカーです。リセール価格は589%上昇しています。
最後に紹介するのはOff-Whiteです。若くして亡くなったデザイナーのヴァージル・アブローとナイキがコラボレーションをして作られたスニーカーです。リセール価格は397%上昇しています。
価格の上昇率が高いスニーカー3選
スニーカーの収集は、我々の生活の中で最も身近な文化の一つです。
日本ではその昔にエアマックス95を履いた人を襲撃する「エアマックス狩り」が社会問題になり、現在では転売ヤーによるスニーカーの独占やbotを使ったオンラインでの不正行為、精巧な偽物の流通などにより、一般人がレアなスニーカーを手にい入れることが困難になっています。
近年では、履けないスニーカーも収集品としての価値を高めています。
例えば、ナイキ(NIKE)がNFTスタジオRTFKTを通して初となるメタバースで着用できるバーチャルスニーカー「RTFKT x ナイキ ダンク ジェネシス クリプトキックス(Rtfkt x Nike Dunk Genesis CryptoKicks)」を発売し2500万ドル(約31億円)以上の取引高を記録。さらにデジタルファッションレーベル1Blockより、一点物のコレクタブルバーチャルスニーカー(NFT) 「AIR SMOKE 1™」を出品し、販売開始わずか9分で約140万円(5ETH)の値を付けて即時完売するなど、スニーカーが “ファッションやコレクションを楽しむもの” から “投資商品” としての対象になりつつあるのかもしれません。
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