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不安で立ち止まるのではなく、勢いよく時計が回りだしたときに置いていかれないよう今を大切にしよう!リーマンショックで無職になりトーコン入社1カ月目に震災を経験した男の回想録

こんにちは、トーコン ホールディングス前原です。・・・先日アップした「予測不可能なVUCA時代だけど、変化を乗り越えるヒントは過去にもある。「あの日あなたはどうしていたシリーズ」をはじめます。」という記事・・・あの直後、小池都知事が緊急の記者会見を開き「いまの状況を感染爆発の重大局面ととらえこの認識を共有したい」とのことで、一気に関東での緊張感が高まりました。


トーコンでもこれを受けて翌日朝には、堀川より、これまで以上に在宅勤務・時差出勤・オンライン商談の強化が伝えられ、また緊急時の連絡などの通達がなされました。また同時に、むしろこの状況を「事業・働き方の大転換」の機会にしよう!とポジティブな発信も。この局面をどう受け止めるか?1つ会社がより良くなるきっかけにしていかなければ!と背筋が伸びますね。

さて、前回宣言した通り、これから数回にわたって「あの日あなたはどうしていたシリーズ」を始めたいと思います。リーマンショックや震災など危機的状況においてどんなことを思い、そして乗り越えてきたかを、色々な立場の人にインタビューをしてまいります。

第一回は、トーコン ヒューマンリソースで進行リーダーのIさん。心優しい、真面目でいつも丁寧な頼れるお兄さんです。リーマンショックから震災の記憶、Iさんがトーコンへ転職したきっかけや、その仕事観やポリシーなどと共に伺いました。

I 今日はよろしくお願いします。しかし、思い出してもあのときはみんなすごい状態でしたね。

前原 Iさんがトーコンに転職してきたのは、リーマンショックの後ですよね。もともと別の求人広告の代理店で、今と同じく「進行職」で働いていたと聞いたような気がするんですが・・・

※進行職=世の中に信頼に応えられる求人情報を提供するため、求人情報の質の向上を図るよう様々な掲載基準・ルールが設けられています。これらに基づき求人広告をチェックする役目が「進行職」です。

I そうです。リーマンショックで、その会社の内勤職がかなりリストラされたんです。

前原 この前Twitterである方が人材系大手上場数社の2009年度の決算資料をUPしていて、痺れましたよ、前年比▲56%とか。大手も中小も関係なく厳しい時代でしたね。まぁ人材業界だけではなく、全産業がそうでしたよね。そう考えると、トーコンが残ってることはすごいことだなと改めて思います。

※参考 有効求人倍率と完全失業率の推移

I しばらく無職が続き、家族もいたので本当に辛かったですね。ただ、そんなときにトーコンが進行職を募集しているということを、リクルートの方や他の代理店の制作の方などが繋いでくださって・・・私に声をかけてもらったんです。なので自ら選んだのではなく、むしろ選んでいただいたんですよ。本当にあの時の皆さんには感謝しています。

前原 すごい話ですね。知り合いが縁を繋ぐって・・・

I ええ。この経験は自分の中でも大きいですね。結局の所、積み上げてきた人材業界の品質管理というスキル・経験を評価していただいているのだから、与えられたこの仕事を一所懸命やるしかないと思いました。1年間の無職生活があったので、働ける喜びで一杯でしたし、またこういった無職者を減らすために人材業界で自分の力をフル活用しようと。これは今でも心に決めていることです。

前原 ・・・そして、その後、東日本大震災ですね。

I トーコンに入社して1ヶ月でした。社員の名前と顔が一致し始めたころでした。求人媒体の締め切り真っ只中(金曜日の14:00過ぎ)でしたので、大きな揺れに身の危険は感じていましたが、それ以上に入稿を完了させなければ!という思いでした。「停電になったら困りますよねー」とか言ってましたが、そのときはまさか東北でそんな事になっているとは考えもしませんでした。

東北の原稿がすべてリクルート側でキャンセルされ(マッチング画面からどんどん東北の数字が消えていった)、家に帰るのに4時間歩き、翌日に予定されていた全社研修はなくなり、いろんな異常を感じていましたが、なにしろ入社1ヶ月ですから・・・ただ混乱していましたね。

東北の被害は大変なものでしたが・・・変な話「これからだ」という感覚が湧いてきました。4月くらいから東北版の無料掲載キャンペーンが一定期間あり、平綴じできないくらいの厚みになったこともあって「人の需要はものすごくある!」と立て直しの勢いと強さを、日に日に強く感じていました。

前原 聞いているだけで、臨場感に震えますね。

I 個人的な話なんですが、実は奥さんの実家が仙台なんです。奥さんのお母さんが、本当は震災の後に仙台から東京に戻ってくる予定だったのに「なんとなく」震災前日に東京に戻ってくることにして、震災の被災直撃を逃れたんです。さらに震災当日、お義母さんと奥さんとまだ小さかった娘の3人でイオンにいたそうです。イオンも相当揺れたり水漏れなども発生していたようですがなんとか脱出、車で東京のお義母さんの家にみんなで避難することができた。震災の瞬間、親・子・孫3人で一緒にいられたことも幸いでしたし、私もお義母さんの家に避難できたので本来6時間くらいかかる帰宅時間が4時間で済んだ。良いことが重なり、大変な状態の中でもだいぶ救われました。

前原 そんな不思議な偶然が重なったんですね。

I 幸運、奇跡ってあるな、「生かされてるな」と感じました。今ここでこうしていられることは幸運、奇跡の積み重ね。周りのあらゆるものに感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思っています。

前原 普段のIさんの穏やかさや、温かい人柄の背景が見えた気がします。いま、色々な人がコロナショックに不安を抱えていると思います。何かメッセージはありますか。

I そうですね・・・波はもちろんありますが、企業が人を採用するということは無くならないということを冷静にとらえるべきだと思います。「感染拡大が治まれば」一気に景気は戻る確信がある、そんなに不安にならなくて良いと思っています。リーマン当時、原稿の本数はもっと激減していましたよ。いま、警戒は必要ですが心配しすぎる必要は無い。今はとにかく耐えよう。耐え抜けたら世界中が一気に動き始める、ものすごい跳ね返しが有るはずです。そのための準備をしておくことが何より重要だと思いますね。今時間があるのなら、勢いよく時計が回りだしたときに置いていかれないようにしておくべきです。

前原 在宅勤務とかオンライン化とかにストレスを感じている人も世の中多いですが、不満を言っていても何も生まれない。そこから次に向けてどうするか?不満をヒントに、その次の時代のために何を準備するか?この視点ですね。ありがとうございました!!

さて、「あの日あなたはどうしていたシリーズ」第一弾、いかがでしょうか?予測不可能なVUCAの時代、もちろん未来のことは誰にもわからない、未来は過去の延長線上でないことは百も承知です。ただ、予測できるという自信や傲慢さを捨てることと、過去を無視することは違うと思います。

人材業界はこの数年で大きく拡大し、多くの企業やプロダクツがあぶくのように誕生してきたなぁと思います。かつての危機を知らない人もいるはず。変化を乗り越えるヒントは過去にもありますよ!
・・・ということで、少しの間、「あの日あなたはどうしていたシリーズ」を続けます。次回もご期待ください!

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