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「ソーシャルメディアならトライバル」と大手企業から指名で問い合わせがくる理由

皆さんこんにちは、外部ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。

トライバルメディアハウスの強みや特徴を第三者の立場から発掘しお届けする連載第2弾! 今回はトライバルがどんなお客様にどういったサービスを提供しているのか、事業内容とその変遷を深掘りします。

就職・転職先としてトライバルに興味をもっている皆さんはもちろんのこと、いまはまだ転職を検討していないけれどトライバルのことが少し気になる……という方も、ぜひご覧ください!

“企業とエンドユーザーの新しい関係を構築する”

まこりーぬ:池田さん、本日もよろしくお願いいたします! さっそくですが、まずはトライバルの現在の事業内容を教えてください。

池田:我々はソーシャルメディア時代のマーケティング会社として「ソリューション事業」と「プロダクト事業」の2つを展開しています。売上構成比はソリューション事業が8割、プロダクト事業が2割です。

2007年の創業時から続けている「ソリューション事業」では、マーケティング戦略の立案からキャンペーン企画、SNSアカウント運用まで、お客様のマーケティング活動をトータルで支援しています。1年間で約180社・約1,200のプロジェクトを回す、トライバルの主力事業です。

もう一つの「プロダクト事業」では、ソリューション事業を通じて得たノウハウをもとに自社でプロダクト開発をおこなっています。現在はおもにソーシャルリスニングツール「ブームリサーチ」、SNS運用ツール「エンゲージマネージャー」、社内情報共有ツール「welog」 の3つを提供しています。

※提供プロダクトは、公開当時のもの

まこりーぬ:メインであるソリューション事業において、トライバルがお客様に提供している価値を一言で表すとしたらいったいなんでしょうか?

池田:企業とエンドユーザーの新しい関係構築、だと考えます。いままではテレビやラジオ、新聞、雑誌に広告を出稿していれば企業が伝えたい情報が十分伝わっていたわけですが、多くの人がそれらを見なくなった現在、情報を発信する場所も伝え方も変えなければいけません。

前回の取材でもお伝えしたとおり、トライバルはソーシャルメディア時代のマーケティングに15年間時間を費やし、どうしたら情報が伝わるのかを真摯に考え抜いてきました。そのノウハウをもとに、企業とエンドユーザーのちょうどいい距離感や、ちょうどいいコミュニケーション頻度を提案しています。

まこりーぬ:新しい関係構築、ですか……! より具体的なイメージを湧かせるために、いくつか代表事例をご紹介いただけないでしょうか。

池田:まこりーぬさんにも馴染みがありそうなものでいくと、たとえば「ポッキー&プリッツの日」のプロモーションは10年前からお手伝いしています。著名なタレントを起用してテレビCMをドバっと出稿する従来のやり方ではなく、ユーザーが思わず参加したくなる・SNSに投稿したくなるようなキャンペーンを企画し実行しています。ユーザーが楽しんでくれるほどバズが広がり、みんながポッキー&プリッツを思い出すことで、コンビニや大学生協で商品が売れていくわけです。

TikTok「#ポッキー何本分体操」キャンペーン|実績紹介|株式会社トライバルメディアハウス
TikTok「#ポッキー何本分体操」キャンペーンの詳細です。
https://www.tribalmedia.co.jp/works/12566


また、アクションカメラ「GoPro」の日本国内におけるソーシャルメディアマーケティングも支援しました。 GoProが好きで好きでたまらないコアファンを「GoPro family」に任命し、撮影した映像・写真をInstagramにどんどん投稿してもらったんです。フォロワーがたくさんいるインスタグラマーに依頼してリーチを伸ばすのではなく、熱狂的なファンとの関係性を築きながらリーチを広げることに成功した、理想的な事例です。この取り組みを通じて、Instagramのフォロワーが約1,000人から10万人に伸びたファンの方もいらっしゃったと聞きました。

ソーシャルメディアマーケティング支援・熱狂ブランドマーケティング支援|実績紹介|株式会社トライバルメディアハウス
多機能カメラ「GoPro」の日本での認知向上・ファン獲得・ブランディングを目的としたソーシャルメディアマーケティングを、一気通貫でご支援しています。 ソーシャルメディア戦略策定 日本国内での認知向上・ファン獲得・ブランディングをミッションとした、戦略策定および年間施策のプランニングを実施。GoPro, Inc ...
https://www.tribalmedia.co.jp/works/10492


まこりーぬ:ファンも楽しいし、企業も売上が伸びて嬉しい、なんともハッピーな事例ですね! 従来のマス広告に頼らない、ソーシャルメディア時代のマーケティングを体現していることがよくわかりました。

※その他の事例一覧はこちらから

書籍に講演、ウェビナーにnote……圧倒的な情報発信量


まこりーぬ:トライバルのお客様のほとんどは大手BtoC企業ですよね。どういうルートで案件を獲得しているのでしょうか?

池田:創業してまもなく知名度がなかった頃は、僕の知り合いが勤める広告代理店との共同提案ばかりでした。しかし現在は代理店をはさむことなく、直接「トライバルに相談したい」と指名でお問い合わせをいただくケースがほとんどです。

まこりーぬ:大手企業から直接指名でお問い合わせをもらうなんて難易度が高いことだと感じますが、その秘訣はいったいなんでしょうか……⁉

池田:一つは、昔から取り組んでいる書籍の出版や講演を通じて「ソーシャルメディアマーケティングといえばトライバルが老舗で詳しい」と認知してくださっている方がかなりの数いらっしゃることですね。とくに宣伝会議主催の有料セミナーは参加者の大半が大手企業の宣伝広報・マーケティング担当者様なので、ターゲットにしっかりリーチできているのではないかと感じます。

もう一つは、ここ数年力を入れているコンテンツマーケティングも成果が出ていること。年間でnoteを44本公開、事業主限定の自社開催ウェビナーを33回開催しており(2020年度実績)、ハウスリスト内のターゲット企業には常にこれらのコンテンツを届けてナーチャリングしています。いざニーズが生まれたときに「トライバルへ相談しよう」という流れを作ることができていると思いますね。

まこりーぬ:なるほど。書籍や宣伝会議の有料セミナー含め、あらゆるチャネルで長年情報発信し続けて信頼を積み重ねていらっしゃるからこそお問い合わせがくるのですね。競合他社がどんなに頑張っても追い越せないものだと感じました(涙)。

事業の変遷はソーシャルメディアの歴史とともに

まこりーぬ:創業時に「ソーシャルメディアマーケティング支援」を事業として選んだのはどうしてですか?

池田:2000年前後、「こうすれば商品サービスが売れる」というマーケティングの方法論はすでにある程度確立していました。しかし2005年頃にSNSやブログが台頭し、誰もが情報の発信者となる新しい時代、いわゆるWeb2.0がやってきたんです。従来のマーケティングの在り方にヒビが入り、そこにくさびを打ち込んで水をかけたらバキッと割れて、消費者の購買プロセスが根本から覆る……そんな気配がしたんですよ。すごくおもしろみを感じましたし、少し大袈裟に言うと、ここに人生を賭けてみたいと思いました。そこでソーシャルメディアマーケティングを専業とするトライバルを作りました。

まこりーぬ:新たな時代の到来にワクワクしている当時の池田さんの姿が目に浮かびます! 創業時から現在にかけて、「ソーシャルメディアマーケティング支援」の中身はどのように変わっていきましたか?

池田:2007年の創業時は、当時全世界で流行っていた動画やキャンペーンサイトを起点としたバイラルプロモーションを支援していました。ギリギリを攻めたインパクトのあるコンテンツを作り、ブロガーにシェアしてもらってバズを起こしていく施策ですね。

続く2009年にはSNS公式アカウントブームが起こり、企業の広報部門からご相談をいただくようになりました。それまでトライバルの売上は100%プロモーション予算だったのですが、この頃から広報予算の比率がグッと高まりましたね。炎上防止のリスクコンサルといった案件もあり、ソリューションが一気に多様化しました。

ソーシャルメディアが一般化した2015年には、先ほどの「GoPro」のようなファンマーケティング支援もおこなうようになりました。SNSの弱点は、10年来のファンから懸賞アカウントまでさまざまなフォロワーが混ざっているところに、全員が見える形でしかコンテンツを投稿できないことです。そのため熱狂的なファンとは違う場所でコミュニケーションをとり、彼ら彼女らが商品サービスの推奨者となって新規顧客を連れてきてくれるようなループを回しましょう、といった提案が増えましたね。

まこりーぬ:トライバルの事業変遷とは、まさにソーシャルメディアの歴史そのものですね……!

自発的に生まれる研究チームでさらに専門性を磨く


まこりーぬ:ソリューション事業において、トライバルならではの特徴はいったいなんでしょうか?

池田:Z世代マーケティングに特化した「Spark!」、SDGsマーケティングに特化した「Good Tide」、ソーシャル上の文化を研究する「ソーシャル文化研究所」など社内に研究チームが複数存在し、通常業務と並行しながら事例を分析したり、ノウハウを社内外に発信したりしています。

マーケティングのプロとしてお客様を手ほどきする立場にいる以上、お客様が半年後や1年後にぶつかりそうなテーマは先んじて研究と実践を繰り返し、いざお客様が課題に直面したときにしっかりとご支援できるよう心がけています。

まこりーぬ:すばらしい取り組みではないですか……!

池田:ブランドマーケティングとエンターテインメントマーケティングのプロフェッショナルで構成された「Modern Age/モダンエイジ」というマーケティングレーベル(部署)もあるんですが、これだけは兼任ではなく専任の事業部として動いています。大の音楽好きである高野修平というスタッフが「ソーシャルメディアの力で音楽業界を応援したい!」と7年前に立ち上げた部署です。一度僕が事業化に反対したにもかかわらず、その1年後に「これだけ実績を作ったので今度こそ事業部にしたい」と食い下がってきまして。「好きにやってみなさい」と任せたところ順調に成長し、いまや20人規模の組織になっています。

ブランドマーケティングにエンタメを活用したマーケティング支援と、音楽・エンターテインメント業界におけるマーケティング支援の2軸で、新しいコンセプトを打ち出しながら展開しています。最近はトイズファクトリーさんと共同でコンテンツIPビジネス「INTRO」を開始しました。

【Modern Age/モダンエイジ 事例】

BEAUTY THE BIBLE | Modern Age/モダンエイジ
Presented By Tribal Media House, Inc. Amazon Prime Videoで配信された美容・コスメ × HOW TO × トーク 番組『BEAUTY THE BIBLE』のプロモーションを担当。番組の認知獲得と興味喚起を狙ったプロモーション動画のディレクションからSNS広告出稿まで一貫して実施。 クリエイティブは、Twitter・Instagram・YouTubeそれぞれのメディアの特性や番組のターゲット層に合わせ約12本の動画を制作。番組配信前~配信初期の広告出稿に
https://modernage.tribalmedia.co.jp/works/beauty-the-bible/
#がんばれ受験生/等身大アンバランス | Modern Age/モダンエイジ
感覚ピエロの完全書き下ろし楽曲「等身大アンバランス」をテーマソングに起用した立命館大学による受験生応援プロジェクト「#がんばれ受験生」を企画・制作プロデュース。 本プロジェクトでは、立命館大学出身の横山 ...
https://modernage.tribalmedia.co.jp/works/05-2/


まこりーぬ:めちゃめちゃおもしろそうな事業部ですね……! 高野さんを筆頭にイキイキと働く皆さんの様子が目に浮かんできます。

現場感と営業力を活かしたプロダクト事業

まこりーぬ:ソリューション事業の歴史や強みがよく理解できたところで、もう一つの「プロダクト事業」についてもお聞きします。こちらの事業に取り組んだ背景をぜひ教えていただけますか。

池田:創業時から、ソリューション事業はいつどれくらい相談がくるのか不確実なため経営計画が立てづらいという課題がありました。身のまわりには月額課金のプロダクトを提供することで安定的に収益を上げている会社がちらほらあり、経営者としてうらやましいなと感じていたんです。

そんなとき、ソーシャルリスニングツールを開発していたホットリンク社から「うちのツールをOEM提供するので販売代理店になりませんか?」と声をかけてもらったんですよ。当時トライバルはまだ創業3年目だったこともあり、まずは他社のプロダクトを販売してみることからスタートしました。後日談ですが、トライバルがこのツールをユーザーとしてどこよりも使い倒していたからこそ、ホットリンク社としても「ここなら売ってくれるだろう」という期待で声をかけてくれたそうです。

実際のところ、どのように活用すればソーシャルメディアの企画・分析に役立つのかを熟知していたので、見事に売れたんですよね。「じゃあ次は自社で開発してみよう」と作ったのが「エンゲージマネージャー」でした。

まこりーぬ:同業のホットリンクさんとはそんなご縁があったんですね。

池田:あとは、SNS公式アカウントブームが起きたこともプロダクト開発に踏み切る後押しとなりました。企業がSNSを活用するには調査や分析を進めづらい側面があったのですが、その不便さを解消するプロダクトが世の中に存在しなかったんです。自社の企画・分析ノウハウをプロダクトに落とし込み、比較的安い金額で使えるようにしたら多くの人に喜んでもらえるのではないか? かつ既存のお客様にそのまま提案できるので営業コストもおさえられるのではないか? など、さまざまな側面からチャンスだと感じましたね。

何度でも壁を乗り越え、何度でも再スタートする


まこりーぬ:エンジニア不在の企業が自社プロダクトを開発するなんてすさまじく大変だったのではないかと想像していますが、事業は順調に立ち上がりましたか……?

池田:それはもういろいろありましたよ。社内にエンジニアがいなかったので最初は数千万円かけてシステム開発を外注しました。無事リリースできたものの、機能改善を都度外注しているとほぼ利益が出ない。内製化するしかないね、とどうにかエンジニアを採用しましたが、外注したシステムをうまく引き継げず、結局同じシステムをフルスクラッチでもう1回作り直すことになりました。2015年にはエンジニア確保のためにベトナム・ハノイに開発拠点を作りましたが、税務や法務絡みで大変なことも多かったですね。ここまでくるのに膨大なコストがかかりましたが、なんとか現在はフル内製でプロダクトを開発・保守できる体制を構築できています。

まこりーぬ:ものすごく大変な壁を何度も乗り越えながら前進してきたんですね……!

池田:なかには上手くいかずクローズしたプロダクトもあります。やはりトライバルの主力であるソリューション事業と、ノウハウ面でも営業面でもビンビンにシナジーが効くようなプロダクトでなければダメだよね……ということで、まさにいまプロダクト企画の方向性を再整理している真っ最中です。いままで以上の成長を目指して、今後も注力していきます。

まこりーぬ:自社プロダクト開発に踏み込みたくても踏み込めていない企業が大多数のなか、たくさんのチャレンジをしていることがなによりすばらしいことだと思います!(涙)

今後の事業展開は……

まこりーぬ:最後に、これからどのように事業を展開していきたいですか?

池田:まずはなにより、ソーシャルメディア時代におけるマーケティングの在り方を世の中に示す会社になりたいですね。さらには「SNSやデジタルマーケティングの課題を解決するため」ではなく「ビジネス全体の課題を解決するため」に助っ人として呼ばれる会社になっていきたい。そのためにも、ソリューション事業は今後も安定的に伸ばし、プロダクト事業はより一層の成長を推進していきます。

また、マーケティングの力で世界を喜びで満たすような新規事業もどんどんやっていきたいと考えています。とくに興味があるのは日本の総幸福量を上げるための教育事業です。これだけ経済的に豊かなのに会社も仕事も嫌いでメンタルが病んでいく……なんてすさまじく不幸だと思っているんですよ。商売がおもしろくなるような、つまり広義の意味でマーケティングがおもしろくなるような教育の機会を子どもたちに提供していけたらいいな、なんて考えています。

まこりーぬ:既存事業は引き続き伸ばしながら、池田さんらしい新規事業も検討中なんですね。トライバルの未来がますます楽しみになりました。本日はありがとうございました!

まとめ

トライバルメディアハウスの事業とは

  • ソーシャルメディア時代のマーケティング会社としてソリューション事業とプロダクト事業を展開
  • 主力のソリューション事業では、多くの大手BtoC企業のマーケティング活動をトータルで支援
  • プロダクト事業では、ソリューション事業を通じて得たノウハウをもとに自社でプロダクトを開発
  • 書籍や講演など、絶えず情報発信を続けてきたことで直接指名のお問い合わせがくる
  • Z世代マーケティングやSDGsマーケティングなど、ホットなテーマに対してチームを発足し研究と実践を繰り返している
  • 今後ソリューション事業は安定的に伸ばし、プロダクト事業はより一層の成長を推進する

トライバルはソーシャルメディアの歴史とともにある老舗企業だからこその実績があり、さらにはノウハウを惜しみなく発信することで未来のお客様を引き寄せている。また、現状に甘んじることなくプロダクト開発にチャレンジすることで経営基盤の強化を目指している企業なのである! ……ということがわかりました。

この安定感と挑戦のバランス、とっても魅力的ではないでしょうか?

続いて、社風や仕事内容についてうかがっていく予定です。 どうぞお楽しみに!!!

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「トライバルはSNSマーケの会社じゃありません」......では、なんの会社? | 代表 池田にきく
みなさんこんにちは、外部ライターのまこりーぬ(@makosaito214 )です。私は普段マーケターとして働きながら、副業で取材ライティングをおこなっています。このたび、ありがたいことに 「第三者の立場から、トライバルの強みや特徴を発掘してくれませんか⁉」 ......とトライバルメディアハウス代表の池田紀行さん(@ikedanoriyuki ...
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