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Timers社員インタビュー、今回は就活全滅後にTimersへジョインしてから1年強、2018年4月からは大手広告代理店へ入社予定のプロダクトマネジャーインターンの登場です。就活失敗から今に至るまでを赤裸々に語ってくれています。
「成長できる場所」を探してwantedlyを見ている大学生の皆様、是非ご覧ください!
プロフィール
慶應義塾大学商学部5年
Timers inc. プロダクトマネジャーインターン。新規事業立ち上げ、既存事業内の企画開発、分析業務などを担当。2016年10月にTimersへ入社。2018年4月から大手広告代理店で勤務予定。
"社会人"への偏見とアーティスト信仰
-学生の頃は何をしていたんですか?
アーティストに憧れていました(笑)。
大学1年生の時からサークルで自主制作映画の監督として、「自分が面白い」と思った企画を考え、脚本を作り、ガチガチの撮影スケジュールに対応しながら最後は徹夜で友達と編集して映画を作る。作った後は満足感に浸って「あぁこうやって楽しい時間がずっと続けばいいのに」と思っている...。結構どこにでもいるタイプのサークル充実型大学生でしたね。
-絵に描いたような”よくいるタイプ”の学生ですね笑。
はい(笑)。
そんな典型的なタイプだったので、大学3年生になると皆と同じように”就活”を意識し始めました。ただ、意識し始めたものの、就活に向き合う中で「”社会人”はダサい」という思いがありました。
歯車の一部、ヨレヨレのスーツで上司のグチを言っている、お金のためだけに働く…自分の中の"社会人"のイメージ。とにかく、そういう存在にはなりたくなかったんです。就活に対して気が重い感じがずっとしていて。その根底にはこういった歪んだイメージがありました。
一方、社会人に比べて、アーティストはなんてカッコいいいんだろうかと思っていました。
映画監督が映画に込めた想い・信念を聞くと憧れの目で見ていましたし。
「社会人=ダサい、お金のために働く。」
「アーティスト=カッコイイ、信念のために働く。」
こんなイメージにずっと縛られていました。
テレビ局を全落ちして就活浪人に
-それで、就活の結果は..
全滅でした。
「映像の領域でご飯を食べる」というこだわりでテレビ局のみを受け、結果、全部落ちて。
「アーティスティックに生きる。でも、お金と地位が欲しい!」
当時は、この矛盾だらけの言葉が僕の本音だったと思います。なんのスキルも経験もないけど、自分は上手くいくし、認めてもらえると確信していました。ちゃんと自分や社会と向き合わずに就活をした典型的なダメ学生でした。
今考えると、自分が作っていた映画も、自分が就活の時に話すことも、すべての根本に「自分は何が好きか」「自分は何が言いたいか」だけがあったように思います。そして、就活失敗をきっかけにこの考え方に違和感を持つようになっていました。
秋元康さんの「企画脳」と出逢う
-就活失敗後はどうしていたんですか?
自分の視野の狭さを補う為、周りの友人が卒業旅行の計画を立てているのを横目に、「とにかく本を読もう」と持て余す時間で本を読み漁っていました。その時に秋元康さんの「企画脳」という本と出逢いました。本の中で秋元氏はプロデューサー論について語っています。
「アーティストは、レストランの料理人。とにかく自分が良いと信じる料理の美味しさ極める」
「プロデューサーは、レストランのオーナー。『レストランを開くと決めた場所の近くに高校があるならば、部活帰りの高校生をターゲットにしよう』『家族が住んでいる地域ならばファミリーで楽しめるをコンセプトの店にしよう』と思考をするのが、プロデューサーである」
この言葉と出逢い、失敗した就活の理由が分かりました。世の中に新しいことを企画する人は、「他者の視点」から企画を考えるのだと、その時になって明確に気づきました。
また、自分はアーティストではなく社会人の道を選ぶなら、プロデューサーという存在になっていくべきだとも思うようになりました。「他者の視点」から発想・企画ができるようになったら、僕は一生大好きなモノづくりに関われるかもしれないと。
僕は無性に他者の視点で企画を考える経験がしてみたくなりました。自分本位ではなく、他者の需要を充すことを目的とし、細かなフィードバックをもらいながら成長できる場所。
それが「インターン」という選択肢でした。
唯一「楽しいよ」と言われなかった面接
-数ある長期インターンの中でもなぜTimersに?
Timersだけ、他社と違い「楽しい」と一言も言われなかったんです。
普通だとちょっと引くかもしれませんが(笑)。
他のインターンの面接では、
「他の大学生のインターンの子もいて、一緒に仕事ができて楽しいよ」
「サークルやゼミではできない経験ができて、楽しいよ」
「社員との距離も近くて、楽しいよ」
という会社ばかりで。1度就活を経験していることもあり、運良く10社以上から長期インターンのお声がけもいただいたんですが、自分の中で「楽しい場所を探してるんだっけ」といった違和感もありました。
そんな中、Timersだけは
「成長してもらう前提だから、必ず壁にぶつかるけど大丈夫?」
「次の就活までに短期的にお金が欲しいなら、もっと割のいいバイトした方が良いよ」
「インターン同士で仲良くとかはないので。社員と一緒に働いて同じアウトプット出せるように成長してもらうから」
「きちんと成長する為にコミットするなら、うちのメンバーも1on1で丁寧にフィードバックして成長にコミットします」
といったことを言われて。正直「あれ、なんでこんなに怖いの…採用面接じゃないのこれ…」と思いました(笑)。
ただ、楽しい場所ではなく、とにかく成長できそうな場所をさがしていたので、ITの知識も何もなかったですが、とりあえずこの厳しそうな場所に飛び込んでみようと決意しました。
ユーザーの視点で物事を考える環境
-実際、入社してみてどうでしたか?
「自分の視点」でしか企画をしてこなかった僕にとって、Timersのインターンは刺激的でした。とにかく、厳しい、細かい、妥協しない。
例えば、ユーザーに配信するプッシュ通知の文言で
「締め切り間近!写真を投稿しよう✨」
これを配信しようと考えて、社員さんに見せたら、
「このコピーは、ユーザーさんにとってどういう課題を解決するの?それが解決されてユーザーさんは具体的にどういうアクションをとるの?」
といった反応が返ってきます。
え、厳しい…プッシュ1つでここまで言われるのか、と。とにかくフィードバックの質が高く、量も多くて、自分に見えていない視点から意見がどんどん飛んできます。
なんとなく、締切間近ってことを伝えたくて、
なんとなく、アクションを促したくて、
なんとなく、✨とかあれば元気そうだなって…。
そんな緩い感じの自分の思考はすぐ見破られます。
「なんとなく良いなぁ」とユーザーさん側が感じるのは良いことですが、サービスや体験を提供する側は「なんとなく」ではなく、ユーザーの立場、また目的ありきで思考・説明することが常に求められました。
実際、サービスの利用者が毎週オフィスに来社し、プロダクトマネジャーチーム中心にユーザーヒアリングが行われたり、月に何本も利用者に対して定量調査が実施されていたりする環境です。
「なんとなく自分がいいと思って」ではなく、「そこにユーザーの視点はあるか」「皆が納得・共感する理由がそこにあるか」という所をTimersで教え込まれました。
そのような環境なので、経営陣、マネージャー、社員、インターン、誰の視点・意見も同等に扱われます。すべての意思決定にロジックがなければいけないという会社の方針は厳しくもあり、刺激的でした。
自分が映画を作っていた時とは全然違うアプローチでしたが、そうやって考え抜いた自分のコピーや企画がユーザーの元に届く瞬間は、間違いなく”楽しい”瞬間でした。おそらく、他の企業の面接で「楽しいよ」と言ってもらえた楽しさとは、違う、モノや体験を作ることの楽しさでした。
信念やビジョンを持つ人がいる会社
-具体的に身についたことはどのようなものがありましたか?
具体的な能力の部分でも、SQLを用いた分析スキル、分析や調査、ヒアリングから仮説を考える能力、またそれを論理的に整理・説明する能力など、社内外との方々との打ち合わせなどを交えつつ、様々なスキルセットを身につけることもができました。
ITやアプリの業界知識がほとんどない状態で飛び込みましたが、フィードバックを真摯に受け止めて改善し続けること、また任されたことは失敗してでもやりきることで、できる業務の幅も広がっていきました。
-自分のキャリアの考え方に変化などはありましたか?
大きかったのは、最初にも少しお話しした「社会人=お金のために働く」という価値観が変わったことです。
Timersが提供しているFamm(ファム)というサービスに、利用者が自分の子供の写真で「カレンダー」を作成・購入できる機能があります。IoTの製品でもなく、デジタルな体験でもなく、紙でできたカレンダーなんです。これを購入いただいた方々にヒアリングなどをしていると、
「机に飾っていると夫との会話がいつもより生まれる」
「カレンダーを実家に送ることで、喜びの電話がかかってくる」
といった話を聞くことが少なくありません。
Fammのプロダクトビジョンは「世界中の家族の絆を深める」です。カレンダー機能で言えば、単にカレンダーを提供しているのではなく、そこで生まれるコミュニケーションや感動、絆が深まる機会を提供しているのです。
家族にとって絆の深まりを感じるために、どういう企画、仕組みが必要なのか。Timersの原点には、そういったビジョナリーな信念が根強くあるのだと感じる機会が何度もありました。
Timersは、株式会社なので、営利企業です。ただ、その根底には、会社のビジョンや、信念がしっかり根付いていました。成し遂げたいビジョンがあり、それに向かって突き進む。そんなアーティストと変わらない信念を持つ人が社会人の中にもたくさんいました。その気づきが自分にとって「働く」ということへの意識改革につながりました。
居心地の良い環境から飛び出してみてほしい
-春からは広告代理店で働くということですが
Timersで「会社や事業の根底には強い信念がある」という例を知ることができました。
インターンと並行しながら行った2回目の就活では、運良くIT会社や大手企業からからも内定をいただくことができまして、その中で、「会社や事業の裏にある作り手の想いをもっともっと知りたい、伝えたい」と思い、コミュニケーションを仕事にする業界を選びました。なので、春からは広告代理店で働いています。
Timersの創業者も同じ業界出身の方だったので、その影響も多分にあります。僕は、Timersのようなビジョナリーで、新しい世界観を本気で作り出そうとする人たちにもっと出会いながら、それをサポートができる仕事をしていきたいと思っています。1年前、なんとなくテレビ局だけを志望していた頃からは想像できない、大きな変化です。
-最後に、wantedlyを見ている学生に対して何か一言あれば
自分の身に起きたこの1年間の変化は、居心地の良いコミュニティを飛び出した結果だと思っています。
学生であれば、サークルやゼミ、バイトなど、居心地の良いコミュニティが1つ2つあると思います。
勿論、居心地の良い場所は必要だし、大事だと思います。
ただ、もし将来に対する不安を友達との飲み会で誤魔化しているなら、成し遂げたいことがあるのに自分にはできないと思い込んでいるのなら、敢えて”居心地がよくなさそうな環境”を選んでみてはと思います。
-ありがとうございました。
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