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日本では味わえないエキサイティングな挑戦が世界にはあった。失敗を乗り越えてでも戦い続ける執行役員のCore Valuesとは
こんにちは、テラドローン広報チームです。
テラドローンは2023年11月16日に新ミッション「Unlock ”X” Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」を発表いたしました。このミッションは社員が同じ方向を向く上で極めて重要な指針となります。私たちは、企業の目標と並行して、社員一人ひとりのミッションや価値観も大切にしています。今回の新企画「Core Values」では、社員のキャリアの成長と発展を中心に据え、それぞれのミッションや軸を深く掘り下げていきます。
テラドローン、新コーポレートミッション「Unlock “X” Dimensions」策定
突然ですが、皆さんは仕事や人生を通してどんな使命感や価値観を持っていますか?
私たちの考え方や行動は、過去の経験や育った環境に大きく影響されています。テラドローンでは、このような社員の個々のキャリアと経験を重視し、それを企業の成長にどう結びつけるかを考えています。
今回は、執行役員であり、子会社UniflyのCCOとしてベルギーに駐在する羽渕毅さんに伺いました。世界で常に戦い続けている羽渕さんですが、なぜここまで世界で挑み続けられるのか。それは、大学生活を送りながら抱いた焦燥感を取り払うべく飛び込んだある経験がその後のキャリアを決定づけます。「世界でグローバルな事業を作る」という大きな目標の実現に向けて挑み続ける羽渕さんの熱い思いをダイナミックなエピソードとともに紹介します。
羽渕さんの過去の記事は下記をご覧ください。
執行役員海外担当が語る資金調達の裏側①世界的大企業アラムコVCからの資金調達における葛藤と覚悟
執行役員海外担当が語る資金調達の裏側②世界的大企業アラムコVCからの資金調達のポイント解説
ーー羽渕さんにとって働く上での「軸」を教えてください。
「自分の成長」「世界で挑める環境」「勝つための場所」が実現できるかが大きく影響しています。テラドローンに入ったのも、この3つの条件が揃っていたからです。社長が自ら世界を飛び回ってリスクを取りながら投資を仕掛ける姿もそうですし、黎明期であるドローンが成長市場として見込めたこと、さらに自分自身が経営サイドに立って大きな判断を下したい思いも強くありました。
その思いを強くさせたのは、前職での経験が大きく影響しています。学生時代、リチウムイオン電池の分野で日本が先行していた時期で、通っていた大学の講義でも「関西経済復活のカギはリチウムイオン電池にある」と言われていました。そんなホットな領域に興味を持ち、当時リチウムイオン電池の領域で強かった大手電池メーカー入社しました。そこで、事業開発や海外での新規開拓を担当していましたが、韓国勢、中国製の勢いの凄さを実感させられます。当初は優位性があった日本のリチウムイオン電池もどんどんと押され、市場の競争環境はどんどん厳しくなっていきました。
その中で海外勢との競合が少ない通信分野向けのリチウムイオン電池を開拓する案を出し、5年間で約20億円を売り上げる実績を残しました。20代後半の時期でしたが、1プレーヤーでありながら社内で一定の評価を受けました。そこで、“アラブの春“が発生し、その影響でアラブ諸国の情勢および景気が悪化し、中東で拡大していた事業が頓挫することになりました。
社内で「海外事業はリスクが高い」との雰囲気が広がる一方、人生を賭けてこの会社にいつづけるか、何か違うアプローチをするかと考えるようになります。その時に重視したのが、「自分の成長」「世界で挑める環境」「勝つための場所」の観点です。結果的に新たなアプローチができる環境を求め、テラドローンに出会ったことが現在に結びついています。
ーーなぜそこまで世界で挑める環境を重視されていたのでしょうか?なにかきっかけがあったのでしょうか。
大学時代の経験が影響しています。入学からしばらくは夢中で打ち込めるものがなく、授業やサークルも退屈に感じていました。そうした状況を何とか変えたいとの思いで親に頭を下げて留学する機会を得たことが大きな転換点となりました。
現地で英語を学びながら過ごし、「世界はこんなに広いし、めちゃくちゃ面白い」と感じられた経験は稲妻が落ちたような感覚でした。その経験から「夢中になれるものがあるなら無理だと決めつけずにリスクを取って好きなことをやれば広がる」と考えるようになり、グローバルな舞台で夢中になれることをし続けたいと決意しました。
ーー留学の経験がその後の人生にどんな影響を与えましたか?
「夢中になれる人生」を意識するようになり、仕事の上では「グローバル×新市場(新規事業)」に価値観を置いてきました。それだったら夢中でワクワクできそうだし、前職もそうした部分から選んでいます。
テラドローンに転職してからは、さらに自分の価値観に合う人生となって「最高だな」と思っています。マレーシア、スロベニア、オランダなどさまざまな場所を渡り歩き、常に学び直しを繰り返している状況です。大企業や既存企業ではあり得ない動き方ですが、「勝つための場所」を選んだからこそ得られためちゃくちゃチャレンジングな環境です。
成功や失敗の繰り返しで当然苦しい時もありますが、スリリングな部分との振れ幅が大きいからこそエキサイティングな部分は何にも代えがたい魅力です。前職でも運に恵まれて実績を残し、楽しい部分もありました。ただ、自分が結果を出しても上層部の判断でストップされることもあり、時にもどかしさがあったのも事実です。
そうした環境に対し、テラドローンは失敗しても「挑戦の結果だ」とサポートがある点が大きいです。その分、「ここをちゃんとやりきって次のステップに行かないと」と自分を奮い立たせてやり切ることにこだわるようになりました。
ーーテラドローンに入社した当時、ミッションやバリューについてどんな印象を持っていましたか?
「Ownership & Grit(経営者意識とやり切る力)」は、かなり意識していたと思います。そう感じるのには、Terra Drone Indonesiaでのある経験が関わっています。
Terra Drone Indonesiaでは1年目に黒字化を達成し、売上規模も約2倍に成長させました。次の成長に向けて現地で新たな案件を探していた時、ドローンを活用して山火事の被害を抑えるプロジェクトの話が舞い込みました。現地のパートナーと組んで展開する取り組みでしたが、売上規模として一気に3倍まで広がる見込みがありました。
現地の担当大臣へのデモンストレーションで好感触を得たことで、パートナーとの契約交渉を進めていきます。ただ、こちら側がドローンを用意して実際にプロジェクトを進めていこうとする段階で相手側の支払いが遅れ、現場も全然動かない状況となっていきました。
結局、パートナー側の失注によってサービスとして何もスタートしないまま終わり、損失を出してしまいました。当時は精神的にしんどい状況でしたが、この時の経験を通じ、自分自身を奮い立たせてやり抜くことにこだわるようになったと思います。
ーー羽渕さんの経験からすると、精神的なタフさが問われた場面が他にもありそうですね。
Unifly(Terra Droneの海外子会社の1つ)でリストラを敢行しなければならなかった時もしんどい経験でした。経営サイドの立場としても当時は眠れない時期が続きました。
一方、会社やチームを育てることも両立させなければなりません。Uniflyがよりヘルシーな会社となり、長く生き残れる会社にしていきたいという思いでした。
テラドローンのグループ全体から見ても、Uniflyが持つUTM(運航管理システム)の技術が次の飛躍的な成長につながると考えていました。そうした思いからも「絶対にやりきらないといけない」と苦しみながらリストラを進めていきました。
一方でこの場面を乗り越えたらいずれ糧になるとモチベーションを焚きつけました。新領域で結果を出して自分の中でもう1段上のステージに上るためにも、「世界に勝てる事業を作りたい」という思いでやり切ろうと推し進めました。
ーー「世界で勝つ」と強くこだわる原動力は?
根幹には、「エキサイティングな人生を送りたい」「夢中になりたい」と思いながらずっと過ごしています。逆を言えば、面白くない仕事はしたくないという思いが強いです。
突き詰めると、小学校1年生から高校までサッカーをしていた時期に行き着きます。高校3年生の時のことですが、大阪府の大会で公立校でありながらベスト16まで残りました。周りは私立の強豪校ばかりでしたが、チームで1つずつ乗り越えていくと倍々ゲームで雰囲気が良くなり、物凄く達成感を覚えたことが今でも焼き付いています。
そんな感覚を求めて大学に進みますが、先ほど述べたように退屈さによって「このままで大丈夫だろうか」と焦りながら過ごす時期が訪れます。それが、留学を期に高校の部活で夢中になった時のような気持ちが蘇り、「絶対に自分が夢中になれるものだけを選んでいこう」と決心がつきました。
個人的には「世界でグローバルな事業を作る」という妥協できない目標があります。その最短ルートとしてテラドローンで経験を積み、いつかは起業することを視野に入れています。自分の理念で会社を作り、自分がやった分だけ世界に貢献できるとなると、問題もたくさん起きるけど、一生ワクワクできるんじゃないかと思っています。だからこそ、やり抜くことにこだわって世界で勝てる事業を作ろうとしています。
ーー自身の目標にたどり着くために今後テラドローンでやっていきたいことはありますか?
UTMの事業はテラドローン全体にとって重要である一方、企業価値を高めながら、より一層収益を上げる体質にする形にしなければなりませんし、差別化やコストの最適化、シェア向上などが必要です。そのためにもUniflyのビジネスを早く軌道に乗せたいです。
ーー新たなミッション「Unlock ”X” Dimentions」に対する印象は?
最初はわかりづらいかもしれないですが、あえてそれを広めていき、理解してもらうコミュニケーションの戦略は非常に面白いと感じています。ドローンやそれ以外の領域に広がり、色んな価値を重ね合わせて社会課題を解決する意味でもミッションの意図の通りに遂行していきたいです。
ミッション刷新に込めた想い。すべてのステークホルダーに向けた決意とともに。テラドローンはさらなる次元へ突き進みます
ーー最後に、これからどんな人とテラドローンで一緒に働いていきたいですか?
これまで、グローバルを舞台に仕事がしたくてしたくてたまらなくてやってきました。テラドローンの人たちを見ていると、グローバルに対するワクワクした思いと強いモチベーションを持った人が集まっていると思います。世界で勝てる事業を本気で作りたい気持ちを持った人がもっと集まると嬉しいですね。