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グローバルなプロダクトづくりに1人目エンジニアとして挑戦する理由

※2022年11月17日にnoteで公開したものを転載しています

初投稿になります、転職と同時に妻と一緒に里帰り出産のため九州へ来ているTeru Yです。
先月末に無事に娘が産まれて一生懸命愛でながらも、転職して早速日々濃密な時間を過ごしております。


夫婦一緒での里帰り出産というものはわりと珍しいようで、産休〜1ヶ月健診までの3ヶ月間で、手続き周りなどいろいろと知見が得られたので、それは別の記事であらためて共有させていただければと思っています。

今回は、11月に参画した「Resilire」という会社で1人目エンジニアとしてのキャリアをスタートさせたので、どういったことを考えて、何をチャレンジと捉えているのか、自身のこれまでのキャリアも踏まえながら整理していければと思います。

【プロフィール】
2012年4月に大学院を卒業後、グローバルエンジニアになるべくモルガン・スタンレーのエンジニアとしてスタート。当初苦手だった英語の壁に悪戦苦闘しながらも、株・FXといった商品を電子取引するためのシステムの開発・運用に従事。2018年8月に「もっと太い経験を!」と思い、建設ベンチャーのアンドパッドのエンジニアとして転職。採用・エンジニア組織マネジメント・PM・開発をいろいろと経験しながら、2019年冬からテックリードとしてANDPAD受発注を0から設計・実装。2022年11月に「今までの経験を活かしてグローバル展開するプロダクト・開発組織を作りたい!」という思いとともにサプライチェーンのリスク管理SaaSを開発・提供する「Resilire」に開発組織の立ち上げメンバーとして参画。

目次

  1. はじめに
  2. これまでのキャリアで考えてきたこと
  3. 次のチャレンジを見据えようと思った
  4. 「Resilire」との出会い
    1. 事業ポテンシャル
    2. 技術との親和性
    3. 代表の考え方への共感
  5. まとめ

はじめに

転職記事はこれまでもいろいろな方が書かれてきたとは思うのですが、グローバルなプロダクト作り ✖ 1人目エンジニアとしての記事は少ない様に感じたので、

  • なぜグローバルなプロダクト作りをしたいと思ったのか
  • なぜ海外企業を選択しないで日本のベンチャーに決めたのか
  • なぜサプライチェーンというドメインをその切り口として選んだのか

といったことを転職についての内容に絡んで感じてもらえたらなあと思います。
普段筆不精であまり投稿は慣れてないですが、少しでも身近に感じてもらえるように頑張ります。

これまでのキャリアで考えてきたこと

まず、今回の転職のきっかけになったのは、自身のチャレンジとして一度やりきったと思えるところまで達成したので、次のチャレンジを見据えようと考えたことがきっかけでした。

もともと「グローバルエンジニアとして海外のエンジニアと一緒に働きたい」というのは新卒の頃から一貫して持っている理想像であり、そのためにモルガン・スタンレーに英語を苦手としているにも関わらず飛び込みました。

その後、紆余曲折を経て仕事はこなせるようになったものの、今度はエンジニアとしての理想像である「ビジネスで作りたいと思ったものを作れるエンジニアになりたい」というもう一つの理想像に対して焦りみたいなものを感じるようになりました。
大企業では分業が十分になされているので、手に職が十分についたと感じるには物足りなかったのです。

そこからベンチャーを次の職場と見定めて探し始めたものの、初めての転職だったので不安がだいぶあったように思います。
そんな中、アンドパッドの稲田社長とひょんな縁でコーヒーを一緒にした時に、建設業特化のインダストリーSaaSであれば「衣食住の一つだからこそ絶対に必要とされるし事業ポテンシャルも大きい」と感じ、以下を自身のチャレンジと設定して飛び込みました。

  • プロダクト開発において、「ビジネスで作りたいと思ったものを作れるエンジニアになる」ことを目指し、技術力の向上とプロダクト開発経験・実績を積む
  • 上場相当までの事業・プロダクト成長の経験をすることで、その時々のフェーズに応じた”必要な動き”を学ぶ
  • 衣食住はどの国にも存在するマーケットなので、将来的に海外展開の経験を積む

一旦英語環境から離れることに懸念はありましたが、”外資企業との考え方の違いを知り自分としての考えを持てる”こと、”事業の海外展開の経験が将来的にできればそれが自身のキャリアの強みにもなる”ことから、覚悟を決めて飛び込んでみました。
その後、2019年の年末から2022年まではANDPAD受発注をゼロから作りPMFして一定のMRR・受発注高となるところまでフルコミットしてきました。

次のチャレンジを見据えようと思った

2022年の夏にはANDPAD受発注も一定成長し、ある種のやりきった感を実感し始め、それを機に改めて自身の現在のチャレンジ状況と次のチャレンジを見定めようと考えました。

結果、この大変ながらも濃密だった4年半でプロダクト開発や開発組織について、たくさんの貴重な経験・学びをさせていただき、前述の最初の2点については一定達成できたのかなと思いました。
その中でも、”事業規模が大きくなっても「ユーザーに価値提供」し続けられるプロダクト開発組織・仕組みを作っていく”ことについては特に重要視しており、Netflixの提唱するFull Cycle Developerを個人・チームとして意識していくことは私の理念の1つとなっております。

その上で、自身のチャレンジとしてはやはり前述の最後の項目であった”海外展開の経験を積む”という点にコミットしたいなと考えました。
日本から海外に進出したUnicornは少なく、海外へのプロダクト・事業展開を推進することのチャレンジの難易度は高いと考え、そのキャリアの希少性は自身の市場価値につながると思ったのです。
ここで言う”プロダクト・事業を展開する”というのは、あくまでも現地法人を設立して新たなプロダクトを作ることではなく、世界で使ってもらえるプロダクト・ビジネスを展開することを意味しています。

上記の目標を決めた後は早いもので、建設業は各国ごとに特性が異なるのでプロダクトとしてグローバル展開するよりは異なった展開の仕方になるかなと考え、”事業成長の中で自然とグローバル展開するビジネスの、プロダクト開発と開発組織構築を推進すること”を主要な軸として転職先を探し始めました。

「Resilire」との出会い

まずは今回入社したResilireについて先にご紹介させていただきます。

Resilire(レジリア)は、「テクノロジーで持続可能な社会を創造する」をビジョンに掲げ、サプライチェーンリスク管理SaaSを開発・提供しているスタートアップです。提供している価値は主に3つ。1. Excel数千行で管理されているサプライチェーンをツリー構造で可視化2. ブラックボックス化しているサプライヤー情報の開示・可視化3. 国内外の災害情報の取得、サプライヤーへの影響範囲の特定

Resilire(レジリア)|サプライチェーンリスク管理クラウドResilire(レジリア)は、サプライチェーンを可視化し、サプライチェーン寸断による損害を予防するクラウドサービスです。www.resilire.jp

”事業成長の中で自然とグローバル展開するビジネスの、プロダクト開発と開発組織構築を推進すること”を次のチャレンジと見定めたあとは、以下の要件をBizReach, LinkedInへ明記して転職活動を始めました。

  • 事業成長の中で自然とグローバル展開するビジネス
  • プロダクトや事業の展開についてCEOと密接に連携していけること
  • アーリーフェーズなベンチャーであること

1点目はすでに述べているので割愛しますが、2点目・3点目は
・事業戦略に適切にプロダクト開発が追従して
・必要なプロダクトや組織のベースを構築する
ために、”プロダクト開発と開発組織構築を推進すること”に必要なこととして定義しました。

その結果、forStartupsさんから早々にご紹介いただき、この度入社しました。入社にあたっては私の信頼できる方々にも第三者としての意見を聞き、出産を控えたタイミングだけれどもやはりこの機会を逃すべきではないと判断して決めました。

決断した根拠としては3つあります。

1. 事業ポテンシャル

これまでANDPAD受発注を作ってきて、企業と企業の受発注情報をデータとして持つことは、金融領域・物流領域・企業マッチングなどその後の事業展開がしやすく強いなあと思っていました。
ただ、上記をするにはいくつか問題がありました。
・競合が非常に多くいること
・業界や国ごとに商流やIT化への期待値が異なりなかなかグローバルで業界横断で展開することは難しく、一定の業界特化のような機能が求められること

そんな中、Resilireのサプライチェーンリスクマネジメントの話を聞いた時は”そのアプローチがあったか”という気持ちが強く、大きなビジネスポテンシャルを感じました。

サプライチェーンとは、私はよく車の製造でイメージするのですが、下の図にあるようなツリー構造で、一番左の青四角で最終製品である車を組み立てるために、取引先やその取引先の取引先から各種部品を納入してもらうことをイメージしています。
車は部品が欠品すると完成しないため、このツリー構造のすべてが正常に機能する必要があります。

本来、サプライチェーンを扱う場合は、企業・もの・場所の情報が必要になるので扱うデータ量が多くなり、また取引先だけでなく物流業者も関係してくるのでステークホルダーが多くなり、ベンチャーに必要なMinimum Viable Productに求められる機能量が多くなる印象です。
しかし、リスクマネジメントという観点であれば、サプライチェーン間の情報は最小限の(企業・)もの・場所の情報でよく、ユースケースも限定的になり得ると感じました。
つまり、機能を絞れるので業界横断かつグローバルでのビジネス展開がしやすく、集めた情報による将来的な事業展開もしやすいと感じたのです。

特に、昨今ではコロナ禍や戦争などサプライチェーンに影響のある事象が頻繁に起こっており、ニュースでも頻繁に出てくるワードとなってきました。
マスクが品切れになったことなどはみなさんにとっても身近かと思います。
それだけ最近注目を浴びているにも関わらずサプライチェーンに対してResilience(回復力)をもたらすプロダクトは限定的で、これは現代のブルーオーシャンなのではとも思いました。

2. 技術との親和性

サプライチェーンにとってリスクとなりうるのは様々です。
場所に注目するならば、災害や物流経路などが関係しますし、企業に注目するならば、経営状況や国の規制が絡んできます。
これら様々な情報をすべてResilireで取ってこれる必要性はないかもしれませんが、必要に応じて取ってこれるようにプロダクトはなっていなければなりません。
特に、災害であれば地震には震度といった尺度が存在しますが、取ってくるリスク次第ではResilire側で尺度を与えるようなロジックまで考えなくてはいけません。

取得してくるリスク情報の多様性・正確性を担保したり、災害時に急増するであろうトラフィックへの対応やプロダクトのBCPなど、技術的なチャレンジングポイントはいろいろと考えられます。

これらのことからもリスクマネジメントを行うこのプロダクトの品質を左右するのは技術力であり、エンジニアがコミットする価値のある事業だなと感じました。

3. 代表の考え方への共感

代表の津田は、面接で「人に頼って権限委譲を行っていける人」と聞きましたが、その通りだなと感じます。

サッカーにおいて、それぞれのポジションの選手が”ゴールのために”仕事をすることで点を取るように、Resilireの各個人が”顧客の価値を創造する”ために各自の専門領域でコミットしています。
より良い結果につなげるために情報・ナレッジは積極的にNotionに蓄積・開示して、お互いの専門性を尊重しながら意見を出しあっています。
そのような各自の動きを引き出しているのは、津田がResilireにおいて大事にしているValueからくるものであり、期待に応えられるようにこれからも頑張っていきたいと思っております。

最近の社内ミーティングでも、コアバリューとして「ソフトなコミュニケーション合理的に意思決定していくことで顧客の価値創造を目指したいよね」と話してましたがその言葉が非常にしっくりくるのがResilireのカルチャーだなと個人的に思います。

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました!

東京に帰るまであと少しですが、以下は北九州の山頂からの夜景です。引き続き、人生も楽しみながら、子育てと仕事にしっかりと頑張っていきたいと思います!

そしてResilire(レジリア)では、持続可能な社会を実現するべく一緒に挑戦してくれる仲間を探しています!
グローバルなプロダクト開発に興味ある方、ぜひ一緒に挑戦しましょう!

弊社Company DeckGithubに事業概要や求人に対しての弊社の考え方が載っているのでもしよければぜひご一読ください。

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