顧客体験を起点に構造をつくってきた6年間
「TAPPって、何の会社ですか?」
そう聞かれたとき、ひと言で答えるなら、不動産販売を行う会社です。
ただ、その答えだけでは、TAPPが目指していることの全体像は伝わりません。
TAPPには、不動産販売があります。
お客様の資産価値を高める賃貸管理サービスがあります。
資産運用のコンサルティングサービスがあります。
CapitalHackというブランドがあります。会員コミュニティとイベントの企画運営があります。
そして、AIを活用した資産形成サポート「Akari AI」があります。
一見すると、それぞれ別の事業に見えるかもしれません。
でも、根底にあるのは一つです。
それは、お客様が資産形成を学び、相談し、実践し、継続していける体験を支援すること。
TAPPは、その体験をつくる会社でありたいと考えています。
私自身、CMOという立場でこの数年、マーケティングだけでなく、営業の仕組み、データマネジメント、組織のKPI設計、企画、施策推進、AI活用・開発まで幅広く関わってきました。
ただ、振り返ってみると、何か一つの施策を強く押し出してきたというより、顧客体験をより良くし、組織が成長しやすい構造を段階的に形にしてきた感覚のほうが近いです。
その流れを時系列で振り返ると、TAPPがなぜマーケ・営業・DX・AI開発を分断せずに構築してきたのかが、見えやすくなる気がしています。
事業を前に進めるには、機能を増やすことより、分断をつくらないことが大事だった
TAPPが向き合っているのは、単純な買い物ではありません。
資産形成や不動産は、お客様にとって人生に関わる大きな意思決定です。
だからこそ、広告や集客だけがうまくいっても、それだけでは十分ではありません。
どんなきっかけで興味を持っていただくのか。
その後、どんな学びの機会があり、どんな相談導線があり、どんな提案や伴走につながるのか。
さらに、その後も継続して前進できる状態をどうつくるのか。
その全体がつながって初めて、良い顧客体験になると考えています。
そのためTAPPでは、マーケティングを単なる集客機能として切り出すのではなく、営業、CRM、データマネジメント、企画と分断しない形で捉えてきました。
なぜそこまで一気通貫に考えるのか。
理由は二つあります。
一つは、顧客体験を高めるため。
もう一つは、組織が成長しやすい構造をつくるためです。
データが部門ごとに分かれている。
KPIがそれぞれ別の方向を向いている。
企画や施策が部分最適で進む。
そうした状態では、短期的に数字が合っても、顧客にとっての価値は積み上がりにくい。
同時に、組織としての再現性も生まれにくい。
だからTAPPでは、データマネジメントやKPI設計、企画、施策推進までつながる形を一から整えてきました。
その中で一貫して大事にしてきたのは、機能ごとの分業よりも、顧客体験全体がつながる構造です。
マーケティングをインハウス化したのは、顧客体験の設計と高速PDCAのためだった
最初の転換点が、2019年7月のマーケティングインハウス化です。
もちろん、代理店活用には大きな価値があります。
専門性もありますし、外部視点も得られます。
実際、それ自体を否定したいわけではありません。
ただ、TAPPが向き合うべきだったのは、広告運用だけではありませんでした。
どんな訴求で興味を持っていただくのか。
その先にどんな学びの機会があり、どんな相談につながるのか。
どこで離脱が起き、何を改善すれば体験全体が良くなるのか。
そこまで含めて考えるには、やはり現場に近い場所で意思決定し、改善を回せる体制が必要でした。
だからこそ、マーケティングのインハウス化は、単なる内製化ではなく、
顧客体験を設計し、高速でPDCAを回すための構造づくりだったと思っています。
オンライン化は環境対応ではなく、全国に価値を届けるための構想だった
次の大きな転換点が、2020年4月のオンライン化です。
当時、TAPPではオフライン中心だったセミナーや商談の仕組みを、コロナを機に一ヶ月という短期間で仕組みからオペレーションまで全てをオンラインへ切り替えました。
その背景には社会環境の変化もありましたが、本質はそこだけではありませんでした。
もともとオフラインには、物理的なエリア制限があります。
届けられる範囲に限界がある。
一方で、オンラインであれば、全国のお客様にサービスを届けられる。
より多くの方に、資産形成を学び、相談する機会を提供できる。
つまりオンライン化は、「環境変化に対応した施策」というより、
全国のお客様に価値を届けるために必要だった構想を、一気に実装した出来事でした。
しかも、オンライン化によって変わるのは提供エリアだけではありません。
参加導線、相談導線、フォロー設計、データ取得、改善速度まで変わります。
どこで離脱が起きるのか。
どの接点が次の行動につながるのか。
どんな体験が安心感や納得感につながるのか。
そういったことを、より細かく捉え、改善しやすくなった。
この意味で、オンライン化は単なる手段の変更ではなく、顧客体験を再設計するための起点でした。
営業組織改革とインサイドセールス立ち上げも、目的は顧客体験向上だった
その次の転換点が、2020年9月の営業組織改革です。
このタイミングで、TAPPではインサイドセールス組織を含む営業体制の見直しを進めました。
営業組織改革というと、効率化や役割分担の文脈で語られがちです。
ただ、TAPPで目指していたのは、単なる分業ではありません。
あくまで目的は、顧客体験を高めることでした。
どんなお客様に、どのタイミングで、どんな接点を持つのか。
どんな情報があると相談の質が上がるのか。
どんなフォローが次の行動につながるのか。
そうしたことを、より丁寧に設計し、再現性を持って届けられるようにするために、営業組織の構造を見直していきました。
ここで重要だったのが、The Model型の考え方です。
ただし、The Model型組織を導入して失敗する多くの組織には、共通点があります。
それは、分断が起きることです。
マーケはマーケ、インサイドセールスはインサイドセールス、営業は営業、CRMはCRMと、それぞれが別のKPIを見て別々に動いてしまう。
これでは、かえって顧客体験は壊れてしまいます。
だからこそ成功の鍵になるのは、統括した指示系統です。
機能を分けても、思想とKPIと意思決定は分けない。
顧客体験全体を見ながら、各機能が一つの流れとして動くこと。
TAPPが営業組織改革の中で重視してきたのは、まさにそこでした。
分断しないために、データマネジメントとKPI設計を中核に置いてきた
マーケティングのインハウス化、オンライン化、営業組織改革。
これらを進める中で、より重要になったのが、
データマネジメントとKPI設計、企画、施策推進までをつなげることでした。
どの接点から来たお客様が、その後どんな行動をしているのか。
どの企画が相談の質に影響しているのか。
どの施策が継続的な前進につながっているのか。
それを部門ごとに分けて見るのではなく、全体で見られる状態にすることが必要でした。
ここでも大切なのは、分析の高度さそのものより、分断を生まない構造です。
マーケだけが数字を追う。
営業だけが商談を見る。
CRMだけがフォローを担う。
そうした状態では、事業は強くなりません。
だからTAPPでは、データマネジメントやKPI設計、企画、施策推進までつながる形を整えながら、顧客体験と組織成長の両立を目指してきました。
これは派手な取り組みではありませんが、事業の再現性をつくるうえで、とても重要な土台だったと思っています。
AI活用は、機械学習によるKPI予測から始まった
2022年に、まず取り組んだのは、機械学習を活用したKPI予測です。
どの施策がどの成果につながるのか、どこに改善余地があるのかを、より早く、より精度高く捉えていく。
これは、データマネジメントやKPI設計を重視してきたTAPPにとって、自然な進化だったと思います。
数字を追うためだけではなく、より良い顧客体験につながる改善を、より再現性高く行うための取り組みでした。
AI活用もまた、TAPPにとっては単なる先進性の演出ではなく、顧客価値を高めるための構造づくりの一部でした。
生成AIを導入し、まずは社内のマーケティング活動を効率化した
その後、2023年には生成AIを導入し、マーケティング活動の効率化に取り組みました。
企画、情報整理、ナレッジ活用、訴求検討、施策推進など、さまざまな業務に生成AIを活用し、より速く改善を回せる状態をつくってきました。
ここでの生成AI活用は、どちらかといえば社内向けの取り組みでした。
組織としてより良い意思決定を行い、より速く、より精度高く顧客価値を届けるための土台づくりです。その後のAkariAIを開発するきっかけとなりました。
CAPITAL HACKを、資産形成支援ブランドとして発足
そして、2025年にTAPPのサービスを象徴する、CAPITAL HACKの発足です。
外から見ると、CAPITAL HACKがセミナーや集客の接点として認識されることもあるかもしれません。
ただ、TAPPの中での位置づけはそれだけではありません。
CAPITAL HACKは、
資産形成の学習・相談・実践を支援するブランドです。
資産形成に興味はある。
でも、何から始めればいいかわからない。
相談したいけれど、誰に聞けばいいかわからない。
理解はしても、行動に移すのが難しい。
そうした方に対して、最初の一歩を支え、その後の前進を後押ししていく。
その思想を体現するブランドがCAPITAL HACKです。
だからこれを単なる「セミナー施策」として扱うのではなく、TAPPの顧客支援思想を表すブランドとして育てていくことに意味がある。
そう考えています。
その後、Akari AI開発へ。お客様により良い体験を届けるための挑戦が始まった
そして次に取り組んだのが、お客様により良い体験を提供するためのAkari AI開発です。
Akari AIは、社内向けに活用してきた生成AIの単純な横展開ではありません。
TAPPが資産形成支援の会社として、お客様にどんな新しい体験を届けられるかを考えたときに生まれてきた取り組みです。
Akari AIは、CAPITAL HACK傘下の重要な取り組みでもあります。
資産運用の始めはCAPITAL HACK。
その最初の接点がAkari AI。
そう位置づけることで、TAPPがつくりたい顧客体験はより明確になります。
Akari AIが目指しているのは、単なるFAQや便利機能ではありません。
資産形成の相棒として、お客様が何に悩み、どんな目標を持ち、今どこまで前進しているのかを一緒に整理し、伴走していく存在です。
さらに言えば、この取り組みの先には、単なるサービス提供を超えた意味もあります。
日本の金融リテラシーを高めること。
日本の投資人口を増やすこと。
ひいては経済活性化を後押しすること。
Akari AIとCAPITAL HACKには、その入口を広げる可能性があると考えています。
Vibeコーディングを取り入れ、新しいサービス開発をさらに加速させる
そして今、2026年のTAPPが向き合っているのは、AI活用をさらに一段進め、
新しいサービス開発をより高速に進めることです。
その中で取り入れているのが、Vibeコーディングのような新しい開発アプローチです。
狙いは、単に開発スピードを上げることではありません。
顧客の悩みや目標に対して、
より早く仮説を立てる。
より早く形にする。
より早く使ってもらう。
より早く学び、改善する。
このサイクルを速めることです。
その先に見ているのは、CAPITAL HACKを単なるブランドではなく、
資産形成支援プラットフォームへ育てていくことです。
学ぶ。
相談する。
実践する。
継続する。
その一連の体験を、テクノロジーも活用しながら、より良い形で支えられるようにする。
TAPPは今、その進化の途中にあります。
TAPPでの仕事は、商品を売ることだけではなく、顧客価値と組織構造をつくること
こうして振り返ると、TAPPがこの数年で取り組んできたことは、
マーケティングのインハウス化、オンライン化、営業組織改革、データマネジメント、KPI設計、機械学習による予測、生成AI導入、CAPITAL HACKの発足、Akari AI開発、新サービス開発と、一見ばらばらに見えるかもしれません。
でも、根底にある考えは一貫しています。
それは、顧客価値を起点に、必要な組織構造と仕組みをつくることです。
マーケだけでは足りない。
営業だけでも足りない。
DXだけでも足りない。
それぞれが分断されると、顧客体験も組織の成長も止まってしまう。
だからこそ、TAPPではそれらをつなげながら構築してきました。
その意味で、TAPPの仕事は、職種の枠を越えて事業づくりに関われる仕事だと思っています。
役割がきれいに閉じている環境ではありません。
ただその分、自分の仕事が顧客体験や事業全体にどうつながっているのかを実感しやすい環境でもあります。
一緒に働きたいのは、分断ではなく、顧客価値から構造を考えられる人
今、TAPPではマーケティング責任者候補、デジタルマーケター、CRM / データマネジメント人材、事業開発・営業企画人材などを募集しています。
ただ、どのポジションにも共通しているのは、
商品そのものだけではなく、顧客価値をどうつくるかから考えられる人と働きたい、ということです。
マーケと営業両方を盛り上げたい人。お客様の喜びを数字を通して感じられる人。
データをレポートで終わらせず、企画や施策につなげたい人。
AIを話題で終わらせず、顧客体験の改善に実装したい人。
部分最適ではなく、組織全体の構造から考えたい人。
そうした志向を持つ方にとって、TAPPはかなり面白い環境だと思います。
不動産業界の経験があるかどうかは、必須ではありません。
むしろ、SaaS、金融、人材、教育など、顧客理解や提案、伴走、仕組み化に向き合ってきた方の経験が、そのまま活きる場面も多いはずです。
最後に
TAPPは、不動産販売を行う会社です。
その事実は変わりません。
ただ、それだけで語りきれる会社ではないとも思っています。
私たちが目指しているのは、資産形成を学び、相談し、実践し、継続していける体験を支援することです。
2019年7月のマーケティングインハウス化、2020年4月のオンライン化、2020年9月の営業組織改革、2022年の機械学習によるKPI予測、2023年の生成AI導入、2025年のCAPITAL HACKの発足、その後のAkari AI開発、そして2026年の新しいサービス開発。
それらはすべて、顧客体験を良くし、組織が成長しやすい構造をつくるための取り組みでした。
この考え方に少しでも共感していただける方がいたら、ぜひ一度お話しできればうれしいです。
不動産の知識そのもの以上に、顧客価値を起点に事業や組織をつくっていきたいと思える方と、TAPPのこれからを一緒につくっていけたらと思っています。