未来の【技】術者を【育】てる「技育プロジェクト」ですが、2022年2月をもって2021年度の活動を終了しました。今回は、そんな「技育プロジェクト2021」の数値データ、参加したエンジニア学生の声をご報告します!
■ 技育プロジェクトとは
技育プロジェクトは「もの創り」をする学生を増やすプロジェクトです。インプットとアウトプットのサイクルを生み出し「自ら考え、自ら創る」ことができる人材を増やし、育てることを目的としています。
技育プロジェクトは3つの企画から成り立っています。
( 1 ) テックカンファレンス『技育祭』(ぎいくさい)
4,000名のエンジニアが参加する国内最大の学生向けテックカンファレンスです。春と秋に開催し、デジタル庁大臣、落合陽一氏、松尾豊氏、ひろゆき氏、各社CTOなどにご登壇いただきました。(公式サイト)
( 2 ) アウトプットを展示する『技育展』(ぎいくてん)
自らのアウトプット(制作物)を展示(プレゼン)するピッチコンテストです。賞金総額500万円をかけて、400人もの学生が登壇しました。(公式サイト)
( 3 ) スキルアップ支援プラットフォーム『技育CAMP』(ぎいくキャンプ)
ハッカソンと勉強会を定期開催し、新しい技術への挑戦を支援します。年60イベントを開催し、専属のメンターや支援企業が技術的な支援を行います。(公式サイト)
■ 技育プロジェクト2021数値まとめ
昨年3月にスタートした技育プロジェクト2021ですが、1年間の参加者データを数値をまとめてみました。
↑ 本当に多くのエンジニア学生さんが参加!1人あたり平均2.6回!
↑ 就活を迎える23卒を中心に様々な年代が参加
↑ 春と秋の2回で約100セッションをお届け!
↑ このほかのべ2,500名がプレゼン(展示)を視聴
↑ 週1ペースで現役エンジニアによる技術勉強会を実施
↑ 月1ペースでハッカソンを実施。そこから280作品が誕生!
■ 参加者アンケートより
参加者アンケート(202人が回答)から頂いた声もまとめてみました。
Q.「技育プロジェクト」はあなたにとってどんな存在?
- 少し勇気が足りない、けど頑張りたい、というときにちょうどいい存在
- 強制的にコードを書かせてくれる存在
- 日常生活で忘れていたもの創りの楽しさを思い出させてくれた場所
- 技術の本質を認識させてくれる場所
- プロの凄さと、そこへの道筋を提示してくれる存在
- 井の中の蛙から脱却させてくれた場所
- 楽しく開発してたら気づいたら就職が決まっていた謎の組織
Q.「技育プロジェクト」に参加して何が変わりましたか?
- ハッカソンで出会った人と技育展に出場するきっかけができた
- 学校から表彰されてニュースに掲載された
- 学校で孤独を感じていたが、仲間がいるんだと思えた
- 初めてのハッカソンで他の学生と意気投合し、次のハッカソンではその人とチームを組んで開発した
- 起業した
- 全国に友達ができて、むしろオンラインで良かったと思うようになった
- GitHubが派手になった
■ 参加者インタビューより
技育プロジェクトをきっかけに、エンジニアとしての道を切り開いた方々に、インタビューも実施させていただきました。
京都大学:Oさんの場合
Q.元々どんな学生でしたか?
プログラミングはちょろっと授業で触る程度でした。2020年の技育展で登壇する友人をみて「すごいな、いいな」と思っていました。ただ、画面の向こうの遠い世界の話だと思っていました。
Q.どんな経緯で技育プロジェクトに?
2021年の技育展に出ることを目標に動き始めました。まずは友人に誘われてCAMPハッカソンに参加。それ以降、学校の友人を誘い次々とチームを変えて参戦しました。
Q.どんな変化がありましたか?
「もの創りって楽しい!」という気持ちを思い出すことができました。元々情報系を選んだのも、もの創りがしたかったのに、授業がつまらなくてその気持ちを忘れてたことに気づきました。技育CAMPで創ったものを友達が実際に使ってるのを見て、超嬉しくなりました。目標としていた技育展には、3作品で出展し最優秀賞も獲得できました。
Q.あなたにとって技育プロジェクトとは?
「自分の人生を変えてくれた存在」です。
東京電機大学:Iさんの場合
Q.元々どんな学生でしたか?
ずっと機械学習の研究に没頭していました。ただ実際のもの創りはしたことはありませんでした。一緒に開発をしてくれる友達もおらずきっかけもなかったです。
Q.どんな経緯で技育プロジェクトに?
2020年の技育祭で松尾先生の講演で刺激を受け、もの創りを決意しました。まずCAMPハッカソンにソロ参加し、初対面3人で即席チームを結成。その後3、4回挑戦し、やっと最優秀賞を獲得するまでになりました。そのチームで今年の技育展にも挑戦しました。
Q.どんな変化がありましたか?
チームの力を知り、自分の専門性の活かし方がわかりました。自分の機械学習の専門性と、バックエンド&フロントエンドと力を合わせるとスゴイものができることを知りました。また憧れだった松尾先生との共同研究インターンに合格しました。面接で技育CAMPや技育展での開発経験を聞かれ、それも大きなプラスになりました。他にも、技育祭でできた友人が起業したスタートアップを手伝っています。
Q.あなたにとってサポーターズとは?
「社会に出るために必要な能力が備わる場所」です。
滋賀大学:Kさんの場合
Q.元々どんな学生でしたか?
特に目立ったもの創りはなにもしていませんでした。就活に向けて何かしなきゃの焦りだけが募っていました。
Q.どんな経緯で技育プロジェクトに?
B3の夏、何かしないといけないと、CAMPハッカソンに参加しました。即席チームをいきなり組むことになり、機械学習の人、フロントエンドの人とのチームだったので、バックエンドをやるしかなく、必死に勉強しました。何度か挑戦をするうちに、技育展に登壇できるくらいの作品が作れるようになりました。
Q.どんな変化がありましたか?
何度かやるうちに、お互いの強みと弱みを補うチーム開発の楽しさにハマりはじめました。就活も面接がなかなか通らず正直焦っていましたが、まずはしっかり開発と向き合おうと、就活をストップして没頭しました。結果、最終的には自分には無理だと諦めかけていた自社開発のベンチャー企業に内定をもらい、就活も無事に終えることができました。
Q.あなたにとってサポーターズとは?
「雛鳥の育つ場所」です。
■ 技育プロジェクト2021、これにて終了
1年に渡り継続してきた技育プロジェクトですが、2021年度はこれにて終了となります。ご参加頂いた学生の皆さん、本当にお疲れ様でした。
また、1年間プロジェクトを支えてくださったスポンサー企業の皆様も本当にありがとうございました。
資金面でのご支援はもちろん、「祭」でのセッション、「展」「CAMP」での審査員、「CAMP」での勉強会実施など、実際に「育てる」面でも大きな支援をしていただきました。本当に感謝しかありません。
■ 技育プロジェクト2022、始動
そんな技育プロジェクトですが、もちろん、2022年も更にパワーアップして実施されます。
第一弾は3/17(木)~19(土)「技育祭 2022 春」!
今年の技育祭も、ゲストが超豪華!落合陽一氏、ひろゆき氏、松尾豊氏など、過去最高とも言える豪華ゲストが皆さんをお出迎えしました。(公式サイト)
オープニングでは、VRアーティスト・せきぐちあいみさんのVRライブペインティングも実施。その他、約40名のゲストによる技術やキャリアをテーマにした講演、学生エンジニアによるLT大会も実施されました。この様子は後日こちらでもご報告いたします。