こんにちは。Quipper採用担当の鈴木です。今回の記事は、プロダクトマネージャーの@tominaritによる「新人PMとして海外チームと働く時に気をつけるべきこと」です!是非、ご覧ください!
※こちらの記事は2018年9月26日に公開されました。
ご挨拶
みなさま初めまして。@tominaritと申します。Quipperにてプロダクトマネージャーをしております。
そんな私ですが入社してから日が浅く、9月に入ってやっと試用期間が終了しました。本エントリーではそんな私が入社初日から任されたグローバルLPの更新というサイドプロジェクトについて執筆させて頂きます。新人として海外チームと一緒に働く状況があなたに訪れた時にどう対応するか参考になれば幸いです。
プロジェクト背景
QuipperにはDistributors of WisdomというVisionがあり、それを実現するために世界各国に支社を配置しております。メキシコ、フィリピン、インドネシアと言った発展途上国を中心にEdTech系の教育サービスを届けています。Quipperはリクルートマーケティングパートナーズと一緒にスタディサプリを中心に日本ではサービス展開しておりますが、他国では需要に合わせてサービスを切り分け、複数のサービスとして展開しております。
- Quipper Video: 動画やクイズを活用した学生向けのオンライン学習サービス (スタディサプリにおそらく最も近いもの)。
- Quipper School: 先生/学生向けの学習の進捗管理システム。
- Quipper Campus: 専門学校や大学などの高等教育のレコメンドサービス。
他にもサービスはありますが、上記のようなサービスが中心となっています。
歴史的な背景もあり、各種サービス軸にサブドメインを切り、ドメイン管理をしてきました。
例えばインドネシア支社のQuipper Videoであればhttps://www.video.quipper.com/id
と言った具合です。
各国にサービスを展開している中、プロダクトでドメインを共有しているためSEO対策が難しい上に、
各国が提供しているサービスを紹介するカントリーページもなかったため例えばインドネシアでは
Quipper Videoをサーチエンジンのトップに持ってきたいのにQuipper Schoolがトップにくることがありました。
今の状況を図式化すると下記の通りになります。
これら問題を解決するためにプロダクト軸でドメインを切るのではなく、国別でドメインを切り分けることにしました。
先ほどのインドネシアのQuipper Videoの例でいうとhttps://www.quipper.com/id/video
と言ったイメージになります。こうすることにより国別にカントリーページ(https://www.quipper.com/id/)を設けることができ、かつ商品ページを国単位で持てるためによりカスタマイズされた商品訴求が可能になります。
これ以上の詳細は記事が長くなってしまうので割愛させて頂きますが、今回のタスクをまとめると日本以外の3カ国の支社と連携し、各国のサービス紹介ページと企業概要ページを新規に作り、残り全てのコンテンツを新ドメインに移行することとなりました。
問題点
入社初日からこのタスクを任せられる上で問題点がいくつかありました。
- 誰が何を担当しているのか、そもそもの背景を知らない (理解してしまえば大したことないですが、流石に初日では何もわかりません)。
- 現状のシステムがどうなっているのかわからない (影響範囲など)。
- ステークホルダーが世界各国におり、語学の壁や文化の違いによるコミュニケーションコストが高い。
- メキシコなど時差が大きい国や祝日の違いなど、スケジュール管理が大変。
上記問題を二つに分けると、1と2は私が入社して何もわからないから生じている問題。3と4に関しては組織として抱えている問題。
気をつけたこと、共有したいこと
さて、前置きが長くなってしまいましたが私がこのプロジェクトを遂行する上で意識していた点は下記の通りとなります。
まずは組織的にどうにもならない問題をどうするか考える前に個人で抱えている問題をどうにかしようとしました。
とにかく意識した点は以下二つとなります。
- 自分を知ってもらう
とにかくまずは自分を知ってもらうための努力をしました。メンバーが散らばっているためSlackを使ったコミュニケーションになりますが、チームチャット以外でも個別でDMのやりとりをし、経歴や得意スキル、どういう思いで入社したかなどの雑談を積極的に行いました。こちらから積極的に動けばチームメンバーも気持ちよく担当している仕事などを話してくれるため、これによって誰が何を担当しているのか、自分なりに組織のマップを作ることが出来ました。
- 自分でシステムのマップを作って見た
上記で知り得た担当者に対してシステムの質問をし、何がどうなっているのか自分なりにシステムマップを作りました。自分なりの解釈をしたあとに担当者に見てもらい、認識が間違ってないかをすり合わせを徹底しました。企業/商品LPというものは普段から吟味しているものではないため古参なメンバーでも意外と認識が一致していないことがあります。自身がシステムを知り、整理することによりPMとして各部署と話をする上での齟齬をかなり減らすことが出来たと実感しています。
上記ができたら次にグローバル環境でどう仕事を進めるかを考えました。
- 仕事の進め方の違いを意識しながら進める
当たり前ですが私がいた前職と今の職場では仕事の進め方や文化が違います。その中で今回のプロジェクトのように世界中にいるメンバーと一緒に働く上では海外では当たり前でも日本ではビックリしてしまうようなことが頻繁に起こります。よっていかにして柔軟に動けるかが仕事の成功と失敗を分けると考えています。とあるタスクがボトルネックになっていてそのタスクが遅れてしまった時に全体のスケジュールがビハインドするような状況で、日本であれば残業をしてでもどうにかしよう(これを良しとするかは別の議論としておいて)と思っても海外では家族やプライベートを優先するのが美徳だったりするのでそこに対して何でやってくれないの!?となるのではなく、どうすれば他のタスクを調整できるか、次回以降はどう防げるかなどを考えられるようにしましょう。大切なのは日本の常識で考えるのではなく、一緒に働く人に感覚を極力合わせることだと思います。
- 時差を考慮して先読みしながらホウレンソウを進める
プロジェクトには期限があるため物事を時間通りに進めることが大切です。特にメキシコなど時差が十数時間ある国にいるメンバーとやりとりする際には送ったメッセージの返信が翌日の早朝に返ってくることになります。タスクを国別に別け、やりとりに時間の掛かりそうなものから早めにコミュニケーションを取り始めることで時間に余裕を持ち、他国とのスケジュールを合わせておくことが大切です。また、祝日のタイミングなども違うため、クリティカルなタスクの期限がその国の祝日だったりします。よってカレンダーのチェックは事前にしておくことをおすすめします。今回とあるタスクの納期がフィリピンの祝日と被っており、スケジュールが遅れてしまうこともあり、改めて痛感しました。
あとがき
本来は色々詳細を書いて説得力のある記事を目指したいのですがどこまで書くかが難しいです。次回記事は日本ではまだあんまり馴染みのない?定義が曖昧?な仕事であるプロダクトマネージメントについて書ければと思います。
ここまでお付き合い頂きありがとうござました。