育児ブランクは「強み」になる。元・営業事務の私がHELP YOUでキャリアを再スタートできた話
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「3年のブランクがあります」——その言葉が、私の最大の武器になった
「前職を退職してから、3年ほど育児に専念していました」
面接のたびに、田中さん(仮名・30代)はこの言葉を口にするたびに少し身構えた。相手の表情がかすかに曇る瞬間を、何度も経験してきたからだ。
営業事務として5年間働き、スケジュール管理から取引先への対応、社内資料の作成まで幅広く担ってきた。我ながら、仕事には自信があった。でも出産を機に退職し、気がつけば3年が過ぎていた。
「この3年で、私は何もできなくなってしまったんじゃないか」
子どもが保育園に入ったタイミングで再就職を考え始めたとき、真っ先に頭をよぎったのはその不安だった。
でも今、田中さんはこう言う。「育児の3年間は、むしろ私の一番の強みでした」と。
育児中の「あの経験」が、実は仕事力だったと気づいた日
話は、ある朝の風景から始まる。
7時に子どもを起こし、朝食を用意しながら連絡帳に記入する。着替えを手伝い、保育園の持ち物を確認し、8時半には家を出る。帰宅後は買い物を済ませ、夕食を17時半までに用意する。子どもが眠ったあと、翌日の準備をしてようやく自分の時間になる。
「これって、プロジェクト管理じゃないか」と気づいたのは、再就職活動を始めてからのことだった。
育児には、締め切りがある。子どもの登園時間、薬を飲ませる時間、寝かしつけの時間。すべてが逆算で動いている。複数のタスクを同時並行でこなしながら、優先順位をつけ、時間を無駄にしない。さらに、子どもの急な発熱や予定外の出来事に即座に対応する力も、3年間で自然と身についていた。
「営業事務の仕事で求められることと、ほとんど同じだと気がついたんです。むしろ、もっと複雑かもしれない」
でもそのことに自信を持てるようになるまでには、もう少し時間が必要だった。
「在宅ワーク」という選択肢を知るまで——不安と葛藤の日々
再就職活動を始めた田中さんが最初に直面したのは、現実の厚い壁だった。
近所のパートの求人を探しても、「即戦力歓迎」「ブランクのない方」という条件が多い。面接に進んでも「3年間何をされていましたか」という質問に対して、うまく答えられない。子どもの体調不良で急に休むことへの遠慮も、常につきまとった。
「正直、自分がどこにも必要とされていないような気持ちになることもありました」
そんなとき、知人の紹介でHELP YOUの存在を知った。オンラインアシスタントとして、クライアント企業を直接サポートする仕事。在宅で働ける。そして1名がひとつの企業を専任で担当するという働き方だという。
気になる一方で、不安もあった。
「一人でクライアントを担当するって、どういうことだろう。何かあったとき、誰に相談すればいいんだろう」
それでも、気持ちを奮い立たせて応募した。「まず話を聞いてみるだけ」と自分に言い聞かせながら。
1名専属スタッフとして働くということ——やりがいと責任
参画後、田中さんが担当したのは中小規模のIT企業だった。メールの返信対応、議事録の作成、社内外のスケジュール調整、データの整理と入力。前職の営業事務でやってきた仕事と、驚くほど重なっていた。
「最初の週に『この仕事、私にできる』と思えた瞬間がありました。クライアントの担当者の方から『助かります』と言っていただけて」
1名専属という働き方は、クライアントとの距離が近い。チャットや定例のやり取りを通じて、相手の仕事の流れや優先事項が見えてくる。「次にこれが必要になりそうだ」と先回りして動けるようになると、クライアントの反応も変わっていった。
「自分が動くと、相手の仕事が前に進む。その手応えが、やりがいに直結するんです」
一方で、この仕事には責任も伴う。クライアントは田中さんを信頼して業務を委ねている。
「クライアントに任せてもらっている以上、納期や連絡は何より大切にしています。育児と並行しているからこそ、計画的に動くことは欠かせません。子どもが体調を崩したときも、まず状況をクライアントに早めに共有して、対応できる範囲と代替案を一緒に考えます。それが信頼関係を守ることだと思っています」
「融通がきく仕事」という軽い気持ちでは続かない。でも、段取りを組んで誠実に向き合えば、育児中でも必ず応えられると田中さんは言う。それはまさに、育児で培ってきた力そのものだった。
一人でも、孤独じゃない——コミュニティとアカデミーという支え
担当クライアントとは二人三脚で仕事を進める一方で、「HELP YOUの中での自分の居場所はあるのだろうか」という気持ちが、入った当初はあった。
「在宅で、しかも一人で担当先を持つとなると、どこかに孤立しそうな感覚があったんです」
その不安を解消してくれたのが、メンバー同士が繋がるコミュニティの存在だった。
オンライン上でほかのスタッフと交流できる場があり、子育て中のメンバーも多い。「昨日子どもが熱を出して焦った」「この業務、どう進めていますか」といったやり取りが、日常的に交わされる。
「同じ状況で頑張っている人がいるとわかるだけで、気持ちがぜんぜん違いました。一人じゃないんだって」
さらに、アカデミーでのスキルアップの機会も大きかった。ツールの使い方や業務効率化の方法を学べるコンテンツが用意されており、田中さんはジョイン後に新しいプロジェクト管理ツールの使い方を習得した。
「それをクライアントに提案して、業務が効率化できたとき、すごく嬉しかったです。ただこなすだけじゃなく、貢献できている実感がありました」
会社に毎日通って誰かに囲まれているわけではない。でも、同じように工夫しながら前に進む仲間たちと繋がれる環境がある。その安心感が、一人で担当先を持つ仕事を続ける支えになっている。
あなたの「ブランク」には、名前がある
育児中に身についた力を、改めて言葉にするとこうなる。
複数のタスクを優先順位をつけながら同時に進めるマルチタスク能力。逆算して計画を立て、締め切りを守る時間管理力。想定外の出来事にも冷静に対処する臨機応変な対応力。
これらはすべて、オンラインアシスタントの仕事で日々求められるものだ。田中さんのブランクは、空白ではなかった。育児という現場で積み上げてきた、確かな実績だった。
「応募する前は、自分なんかが、と思っていました。でも今は、あのとき一歩踏み出してよかったと心から思っています」
HELP YOUで求められるのは、華やかなスキルよりも、クライアントに誠実に向き合い、責任を持って仕事をやり遂げる姿勢だ。そしてそれは、育児で鍛えられた人が、誰よりも持っていることが多い。
あなたの「ブランク」にも、きっと名前がある。