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創業から7年「今やっと創業したばかり」と「歯科業界の本質的な課題や悩みによりそったサービス」の真意について代表の西島に聞きました。

はじめまして。ストランザの広報担当です。今回は、代表を務める西島彰一へのインタビューを通して、当社の設立ヒストリーや現在の事業、今後の展望についてご紹介したいと思います。

大阪府出身の西島は、生命保険会社、実父の経営するパン製造卸業、たばこメーカー、決済サービス会社を経て、2013年にストランザを創業。そんな経歴を持つ西島に、当社のエピソードや候補者の方に伝えたいことを聞きました。

マーケットの参入障壁が高い歯科業界で、ビジネスをスタート

――ストランザを創業するまでの経歴を教えてください

今の若い世代はベンチャー志向というか、チャレンジ精神が旺盛ですね。しかし、私は、サラリーマンに比べると、「商売はリスクがある」「借金を背負って大変なことになる」というイメージがあって、ビジネスは、正直言って、まだ、怖いですね。

大学卒業後は、大手の生命保険会社に入社したのですが、父親が亡くなった後にパン屋を継いだことが、商売人としての人生の始まりです。その後は、サラリーマンに戻ったり、小さなビジネスをやってみたり、色々なことに挑戦しましたが、最終的には決済代行会社の代表取締役社長に就任しました。

決済代行会社では上場準備をしていたのですが、結局、上場することが叶わなかったんですね。代表取締役社長を退任した私は、「もう一度、自分の力で、上場できるような会社を作ってみたい」と強く思うようになり、2013年5月にストランザを創業しました。

――なぜ、歯科業界でビジネスを始めようと思ったのですか?

最初から自己資金で会社を立ち上げようと思っていたので、規模が大きいBtoCのビジネスはとてもじゃないけどできないですよね。そこで、BtoBのビジネスをやろうと考えていました。そして、自己資金のなかでできることとなると、小さいビジネスでなければ難しいため、業界を絞る選択をしました。

ただ、「どの業界にするか?」という点では、生花業界やビルメンテナンス業界など、一つ一つの業界を吟味しながら本当に悩みましたね。そのなかで、歯科医院には患者が多いですし、コンビニよりも数が多いことを知り、「マーケットサイズはそこそこあるのではないか?」と思い、歯科業界を選択しました。

最終的に、歯科業界に決定した一番の理由は、「マーケットの参入障壁が高い」「ITの導入が遅れている」「マーケット従事者が高学歴」だったから。まず、参入障壁が高いということは、新しい企業が簡単に参入できないので、いつまで経ってもマーケットが活性化しないんですね。

そのような業界において、粘り強く営業活動をして、新しい提案をすれば、一気にシェアを獲得できるという計算をしました。加えて、歯科業界のように、マーケット従事者が大学を卒業した高学歴な人たちであれば、新しいITソリューションの必要性を絶対に受け入れてもらえると確信していました。

国内のみならず、「グローバルにビジネスを展開していく」


――現在の事業内容について教えてください

歯科医院に特化した予約システム「Apotool&Box for Dentist(アポツール アンド ボックス フォー デンティスト)」を開発・運営しています。ペーパーレスで業務効率化を目指すことで、「紙に書いていると業務の平準化が図れない」「従業員が定着せず、採用も難しい」といった歯科医院の悩みを解決することができるシステムです。

最初の頃は、営業をしても反応がいまいちで...。誰一人として歯科医の知り合いがいなかったので、歯科の学会誌や専門誌に掲載されているような先生に電話営業をしたり、飛び込み営業をしたり。その甲斐あって今では、学会誌に論文を寄稿するような著名な先生方が、クライアントに多くいらっしゃいます。

 設立当初から、背伸びをしないで、できることをできるタイミングでコツコツと続けてきました。結果として、事業そのものは黒字化していることが、私たちの一番の強みですね。毎年だいたい200%ずつ上がってきています。来期は、3年前の売上の10倍を目指せるところまできています。

――業界特化のビジネスにおいて、限界を感じることはありますか?

歯科業界に特化したビジネスということで、「マーケットにキャップがあるのではないか」と言われることがあります。キャップが近いか遠いか、という問題はあると思いますが…。

現在、日本には歯科医は100,000人いて、歯科医院は68,000件あります。私たちのターゲットは、歯科医院68,000件のうちの20,000件強です。つまり、マーケットの30%に「いかにしてITで効率化するか」という提案をしてきたわけです。

そして、マーケットの30%を獲る。つまり、20,000件をクライアントにした後はどうするか?日本国内でその数を増やすことはできませんが、中国やインドネシア、インド、アフリカに行けば、まだまだ歯科医院はたくさんあります。視座の高い歯科医は、全世界にたくさんいるはずなので、「グローバルにビジネスを展開していきましょう」というのが、今の私たちの考えです。

若い歯科医と経験豊富な歯科医を、クラウドで繋げていきたい

――「Apotool&Box for Dentist」の今後の展開を教えてください

歯科医院に導入して、患者と医者を繋げる予約システムという使い方だけだと、クラウド上でやる意味がありません。日本全国、あるいは世界各国の歯科医院が、私たちのシステムを導入すれば、インターネット上で歯科医同士が繋がるわけです。Dr to Drの遠隔診療インフラの構築が完成するのです。

 世の中には、医療事故や医療過誤が、相当数、発生しています。なぜかというと、ほとんどの歯科医院は、小規模のクリニックですよね。クリニックには、歯科医が一人しかいません。そこで、患者のレントゲンを撮って、本当の正しい治療を見極める時点で、診査と診断を誤ってしまうんです。

つまり、治療の診査と診断の判断基準というものが歯科医師の判断に委ねられるので、そこに個人の経験差や知識差が出るのです。すべてが歯科医個人の主観でしか審査できないので、経験のない歯科医だとどのような治療が正しいのか判断ができない。そんなとき、難症例の経験が豊富な歯科医に相談することができれば、経験の少ない歯科医師の判断が楽になりますよね?

歯科は外科治療なので、歯科医の医師寿命は内科のDrに比べると短いんです。しかし、高齢になって治療に携われなくなると、後進の指導をすることはできます。そこで、若い歯科医と経験豊富な歯科医を、私たちがインターネットで繋げれば、若い歯科医のところに難症例の患者が来ても、経験豊富な歯科医に「どのような治療が良いのか?」と、すぐに相談して指導を受けることができます。このようなことができれば、歯科医師全体の知識レベルの底上げにつながる。結果として、医療事故や医療過誤も起こりにくくなると思います。しかも、全世界的にです。

――それが、昨年リリースした「メディカルBOX」なのですね

そうです。今、私たちは、「メディカルBOX」を次の2つのポイントに重きをおいて進化させようとしています。しかも、これらの資料(レントゲン画像など)が患者さんと共有でき、我々、患者側が自由にセカンドオピニオンを取れる。この世界観って、実はあるようでないんですよね。だから、ストランザがやる意味があるのです。

①もっと使いやすく、もっと早く、患者さんのため様々な医療的資料を保護・保管出来る

②採取・保管した資料を元に、適切な治療手順を患者さんに説明する

「Apotool&Box for Dentist」を歯科医院に導入していただければ、クラウドで繋がるので、プラットフォーマーとしてさまざまなサービスを提供していけると思っています。対患者さんへの医療情報の提供サービス、対Drとの知識の共有機能。そこが、私たちの事業の本丸ですね。本丸を獲るためには、いかにして「Apotool&Box for Dentist」を普及させるかということが第一段階のビジネスなんです。

創業して7年目、「今やっと創業したばかりという感覚」

――今後の展望について、どのようにお考えでしょうか?

私たちは、2013年の創業から、地道にコツコツと営業を続けてきました。とても時間がかかりましたが、ここ2年間で契約数が1,000件以上に増えています。

私達は「マーケットからの信頼を得ないことには何も始まらない」という考えのもと、歯科業界からの信頼はもちろん、知名度や認知度を高めることを一生懸命にやってきたんですね。そして、ようやく歯科業界の中で、緩やかですが、ポジションを勝ち取りました。遠回りのように見えますが、これは非常に重要なことだと思っています。

だから、これからやっと「会社を作って、ビジネスを始める」というフェーズに入ったところなんです。よく言われている“第二創業期”どころか、今やっと創業したばかりという感覚です。資金も積極的に受け入れようとしています。これから投入される資金は、全て前向きな事業に投入されていきます。決して、今を生きるための資金ではなくです。やっと、組織を強化して、事業を加速させていけるフェーズに入ったと考えています。その表れと言ったら、「まだ、何もできていないのに」と叱られるかもですが、この12月に歯科医院の窓口での支払いをキャッシュレスにする「歯医者さんでもキャッシュレス」と銘うって、新たなサービスをリリースしました。このサービスは、まだまだこれから解決しないとならない問題が山積みですが、今まで誰もやらなかったので、我々が日本で初めて小規模医療機関の窓口の支払いをキャッシュレスに手をつけたことになります。

――では最後に、候補者の方にメッセージをお願いいたします

現在、創業から6年経って、やっとスタート地点に立ったと感じています。そこで、今は一気にシステムを一から作り直そうとしています。営業もしっかりと人材を採用して、管理体制も強化していこうとしています。私たちのビジネスは、コンサルティング要素が非常に高いので、歯科医の方々に対して、Apotool & Boxを活用すれば、、を上手く伝えられる方に来ていただきたいですね。

また、今後としては、資金調達をして上場することを第一に考えています。でも、上場するだけに面白みを感じている方は、ストランザには合わないと思います。私たちは、「世の中のためになることをしたい」「世の中を変えたい」と思ってビジネスをやっているので、それが働くモチベーションになる方でないと、なかなか難しいと思います。その先の結果として上場があるだけなのです。

私たちは、これからも、「ストランザがなかったら、こんなことは起こらなかったよね」と言われるようなビジネスをやりたいと思っているんです。そこに面白みを感じていただける人は大歓迎です。たしかに、上場することで変わることはあるかもしれませんが、私たちは歯科業界において、人の健康の在り方を変えようとしています。そこが「面白い!」と思えるかどうかが、採用において一番のポイントになると思いますね。

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