<SoftBank “Change the World” Story #6>
法人事業統括 SE本部
セールスエンジニアリング統括部 セールスエンジニアリング第1部 部長
日野 佳弘
■Fintechしかり、金融業界は変革期にある
大学は経営工学科を卒業して、旧日本テレコム系列の外資系のインターネット・プロバイダーに入社しました。就職活動で参加した合同説明会で、社内のクリスマスパーティの楽しそうな写真を見せられて、「こんなクレイジーな会社があるのか!」と驚いて入社を決断(笑)。今から20年近く前のことですが、そこからずっとプリセールスエンジニアとして、キャリアを歩んできました。顧客も多種多様ですし、技術の進化にも直面するので、まず飽きることがありません。ソフトバンクグループに会社が吸収されてからは、提供できるサービスも幅広くなって、何を提案しても良い自由な風土もある。自分で考えたソリューションを、好きなタイミングで顧客に持ち込めるので、本当に面白い仕事だと感じています。
いまは、金融業界向けのソリューションを提供するプリセールスエンジニアの部隊を率いています。ご存じの通り、この業界は大きな変革期にあります。IT投資への規模が大きくなっているだけではなく、その割合が変わってきている。従来は、「既存のシステム:Fintech含む新規のシステム=6:4」くらいでしたが、海外では「投資の割合が逆転」にまで変化している印象です。日本にもこの動きは波及してくるでしょうし、私たちのようなITベンダーに求められるものも変わってきています。
■保険業界の販売スタッフに対する、新しいソリューション
ソフトバンクグループ全体では、既にFintechでの実績はあります。BtoCでは証券取引アプリの『One Tap BUY』(https://www.onetapbuy.co.jp/)や、AIによりそれぞれのお客さまにふさわしい条件を提示してレンディングを行うサービス『J.Score』(https://www.jscore.co.jp/)といったサービスがあります。一方、私たち法人事業部隊が提供する、ソリューションの一例としては、フコク生命さま向けの『あんしん電話帳』が挙げられます。これは、生命保険の販売スタッフが使用するスマホアプリで、個人顧客の連絡先を管理するためのものです。ソフトバンクグループが提供するモバイルアプリ開発プラットフォーム『Kony Mobility Platform』を活用し、クラウドを連携させてセキュリティーを強化。スマホ紛失や盗難時の個人情報漏えいリスクを軽減しました。さらに、次世代認証規格『FIDO』を用いた指紋認証を取り入れることで、ユーザビリティも改善しています。この『あんしん電話帳』は2016年12月に導入され、顧客には高い評価をいただき、共同開発のプレスリリース(http://www.fukoku-life.co.jp/about/news/download/20180117.pdf)も出していただきました。他社と組んで新しいものを生み出したことを、社外に声高に伝える機会があまり多くはありませんので、非常にうれしいですね。
■金融業界の「1枚目のドミノ」を倒せる環境
金融業界を担当していて、やりがいに感じるところは、大きな業界ではありますが、1つのドミノを倒せばそれが波及していくこと。「横並び意識」という言葉は、あまり好きではないのですが、他社の新しい事例を自社に取り入れていく風土が強くあります。業界全体が変わっていけば、「お金」の変化を通じて社会も変わっていく。そのようなダイナミズムを味わうことができる仕事です。ソフトバンクのデバイスやインフラをすでに利用していただいている顧客も多く、私たちにはそれらをベースにソリューションを提案できる強みがあります。一方、社内に目を向けても、世界中のテクノロジーが集結しているので、提案に使える武器も多い。「1枚目」のドミノを倒すには、この上ない環境ではないでしょうか。
■顧客とともに、私たちも変わる
変わりつつある金融業界を目の前にして、私たち自身も、顧客とともに変わっていかなくてはなりません。プリセールスエンジニアとしては、受け身の姿勢ではなく、自ら情報を収集してアイデアを生み出し、顧客に提案し続けるスタンスが非常に重要になります。「必ずこうしなさい」「こうするべきだ」ということを、私はメンバーには絶対に言いません。日々、自分で考え続けて実践していくことが前提にあり、その結果を真摯に振り返ることで、人は変わっていけるのではないかと。自由な環境で、責任を持って仕事をしたい方にとっては、良い職場だと思います。