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【代表インタビュー】食の健康領域におけるインフラサービスへ。創業5期目に思うこと

ーシルタスを立ち上げる前の経歴を教えてください!

大学生の時に、1年休学して世界一周の旅に出たんですが、その時、必要な食料が必要な場所に行き渡っていないということに課題感を持つようになりました。

ある地域には食料が豊富にあるけれど、ある地域では不足していたり、ある特定のエリアでしか流通されていない食品があったり、もっと食品が適材適所にある状態にならないかと思い始めました。

帰国後、某経済系テレビ番組に特殊冷凍技術を持つ会社が取り上げられていて感銘を受けました。

細胞を破壊せずに冷凍保存ができる技術なのですが、この技術であれば、食品流通に抜本的な変革を起こせるという期待を抱き、入社しました。

ちなみに、その会社は当時、新卒採用をしていなくて、会社の問い合わせ窓口に連絡して、「面接だけでもいいので受けさせてください!」と頼み込んで入社した、という経緯があります。


ーSIRU+を開発するきっかけは何だったんですか?

食に携わる中で、食品を定量的に評価する基準がないことに疑問を持つようになったんです。多くの人がなんとなく美味しいという基準で食品を選んでいることに課題を感じるようになり、その先にある「栄養」にも興味を持つようになりました。

何となく健康そう、体に良さそうといった理由で、きちんとした価値判断がないまま食べる物が選ばれていることが、不健全だしもったいないと感じたんです。

ずっと体に良いと思って食べていた食品が本当に自分にとって必要なのか判断できないし、健康のためにどれだけ我慢できるのか人それぞれだし、もっと自分にとって最適な食の選択ができるようになればいいと思ったんです。

とはいえ、もともと健康は、そんなに興味がある領域ではなくて…。

食べることが好きで、お酒も大好きなので、健康的な食生活じゃないという自覚がありました。既存の食事管理アプリを色々と利用してみたのですが、毎日食事の内容を登録する必要があるし、毎日「ビール飲み過ぎです」と怒られたり(笑)

全然楽しくなかったです。

健康も大切だけど、「ビールが飲みたい!」「揚げ物が食べたい!」といったことも容認してくれて、登録の手間が必要ないサービスを作りたいと思い、「SIRU+」の開発を始めました。


社内のキッチンで料理をしている様子


社内での牡蠣パーティーの様子


【起業の経緯はこちら】



ー会社設立のきっかけは何ですか?

そもそものきっかけとしては、SIRU+のアイディアを、知り合いの流通関係者に話したら、「そのサービスは面白いし、今後の流通に必要になる」って言ってもらったことですね。

そこからプロジェクトとして動き始め、もともと起業したいという思いもあり、2016年11月に会社を設立しました。


ー設立当時はどのような感じだったのですか?

設立して1年半くらいは、購買データを栄養素に変換するためのシステム整備を1人で行なっていました。

SIRU+のアイディアが事業になるという自信はあったのですが、そのアイディアを実現させるためには、色々なハードルがあって…。

SIRU+は、スーパーなどが保有している購買データを栄養素に変換して、買い物の栄養バランスを分析するのですが、これってすごく難しいことなんです!

購買データをざっくりいうと、「いつ、どこで、何を、いくらで買ったか」が分かるデータです。しかし、その商品が何であるか、何gなのかが分からないので、購買データ単体では栄養素に変換ができません。

例えば、「チキチキチキンという商品」を300円で購入した場合、「チキチキチキン=唐揚げ」であること、「300円が何グラムなのか」が判別できないので、栄養素に変換できないんです。

なので、購買データを栄養素に変換するために必要なデータを集めてマスターデータを作り、それをもとに機械学習をかけ、あらゆる食品を栄養変換するシステムを作っています。

1年半かけてシステム側のことがクリアになり、いよいよアプリを開発しようというタイミングで、初めて人を採用しました。

僕はエンジニアでもないし、アプリ開発に携わった経験もなかったので、当時ワイヤーフレームという言葉自体も知らなかったんです。

そんな状態だったのですが、数ヶ月で試作版のアプリができて、1年ほど経った2019年3月にSIRU+をローンチしました。

ローンチした頃のアプリのインターフェース(ユーザーインタビューなどを繰り返し、日々進化しています)


ー創業して5年になりますが、どうですか?

2021年は色々なプロジェクトが動いているので、楽しいですが大変です!

SIRU+は手入力で食材登録もできますが、1番の価値は「記録づけの自動化」なので、アプリと連携するスーパーやコンビニ、ドラックストアをいかに増やせるかが課題です。

SIRU+はユーザーへの価値提供はもちろんですが、連携先であるスーパーなどに対して、きちんと価値を証明しないといけないサービスです。

そのために、SIRU+の連携先を増やす方法として、経済性と社会性の2軸で戦略を立てています。

経済性というのは、シルタスを使うことで「客単価が上がる」「購買単価が上がる」など、売上げにつながること。

しかし、SIRU+は新しいサービスで、まだ実績があるわけじゃない。むしろこれから価値検証をしていくという段階です。なので、現状は経済性は一旦置いておき、社会性という軸をベースに営業活動をしています。

自治体と協力して、市民の健康のためのサービスであることを全面的に押し出し、「地域の健康のために」という社会性を武器に連携スーパーを増やしています。

今年は、広島県、福岡市、静岡県の藤枝市など、複数の自治体と一緒にSIRU+を活用した実証実験を行っています。これらの実験の結果をもとに、社会性と経済性の両立ができるサービスとして全国展開できるように、今年は踏ん張りどきですね。


社内ミーティングの様子


ー今後について

SIRU+が色々なスーパーで使えるようになった先には、スーパー自体の価値が大きく変わると思っています。

スーパーは物を売る場所、物を買う場所としての側面が大きいですが、SIRU+を介することで、自身の栄養状態を知り、健康につながる場所として機能できるのではないかと考えています。

スーパーは来店者のパーソナルな健康を考慮した上で食の提案ができ、来店者は買い物から自身の栄養傾向を知ることができます。スーパーは来店者の健康につながる食の提供ができる場所に変わり、来店者にとって買い物が健康になるための行動に変わる、というのが目指している形です。

また、コロナにより健康ニーズが上がっていて、巣もごりの生活スタイルで、中食・内食の需要が上がっています。

今まで外食していた人がスーパーなどで食材や惣菜を買うようになっているので、全体の食の供給の内、スーパーで食の供給をする割合は増えています。消費者にとってスーパーがより生活に必要不可欠な存在となっている中で、来店者のパーソナルな情報である、栄養状態をもとに食の提案ができることは、「地域の健康への貢献」にもつながります。

多くのスーパーの方と話すのですが、「売り上げも大事だけど、地域の健康を担う存在でありたい」と仰る方が多いです。そういった部分で、SIRU+との協業に期待してくれています。

また、SIRU+を介することで、業界の垣根を超えて購買データを活用できるようになると思っています。

現状だと、購買データを小売業界だけで分析して活用していると思うのですが、ヘルスケア領域や保険領域にも活用できるようにしていきたいです。

運動データとの連携や健康診断データとの連携など、他の業界のデータと連携することで、購買データの活用は広がりますし、さらに将来的には、未病などの予防医療の領域で活用できることを目指しています。

実際、購買データを健康管理に活用するための研究も始めています。

購買データと実際の食事データ、身体測定のデータを照らし合わせて相関性を分析する研究なのですが、この相関性があることが分かれば、予防医療の領域で、購買データの活用が進むと考えています。



ー最後に、SIRUをどんなアプリにしていきたいですか?

SIRUの開発を始めた頃は、「食の楽しみと健康」の両立を目指して、自分が使いたいサービスを作ろうという気持ちが大きかったのですが、現在は食の健康領域におけるインフラとなるサービスになることを目指しています。

健康って、健康な人にとってはどうしても自分ごと化しづらいですし、不健康になってはじめて健康に向き合う人が多いと思います。

だからこそ、健康にそこまで興味のないうちから、今の食生活の栄養バランスがざっくりと分かって、赤信号になる前にアラートを出してくれるサービスが必要だと思うんです。SIRU+はその役割を担えるサービスなので、より多くの人に使ってもらえるよう、事業を拡大していきたいです。


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