こんにちは! 株式会社7garden、HR/PR担当のヒロセです。
私たちが運営するホテルで届けたいのは、ただ寝るだけじゃない、特別な時間が生まれる客室空間です。
そのために欠かせない存在が、客室を仕上げる「ゲストサービス(GS)」。7gardenでは客室清掃スタッフのことをそう呼んでいます。表に出る仕事ではないけれど、ゲストサービスの存在なくして、お客様をお出迎えすることはできません。
今回は、そんなGSの仕事に迫るべく、Hotel Vintage 神楽坂の畑中さんにインタビューをしてきました。
今年2月に入社したばかりなのですが、清掃の経験値が社内でダントツに高く、今回はじめて東京エリアの社員全員を対象に実施した「清掃研修」を引っ張ってくれた方です。
「清掃」と「ルームメイク」って、何が違うんだろう? 部屋の仕上がりって、どうやって揃えていくんだろう? そんな素朴な疑問を持ちながら、研修の様子を取材しつつ、最後にお話も聞いてきました。
ホテルの仕事やルームメイクに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください🌏🌿
- なぜ今、清掃研修をやることになったのか
研修の前に、エリアマネージャーから議題として上げられた「清掃のあり方」について、現状の話し合いをしました。
7gardenのホテルは、部屋そのものが一番の売りです。
東京エリアの拠点の中で、カフェなどの飲食機能があるのは不動前だけなので、神楽坂や築地、8月に開業するHOTEL ON\OFFも、ゲスト目線でのホテルの価値は、客室の印象が大半を占めます。
実際に、口コミも客室への言及が中心で、デザインや内装、スタッフの対応といった「見える部分」が評価されることが多い。清掃は行き届いていて当たり前だからこそ口コミに言葉として表れにくいけれど、「ルームメイク」という観点では、ゲストの心に残る体験を生み出せる、私たちはそう思っています。
ただ、拠点ごとにやり方がバラバラで、スタッフによって仕上がりにばらつきがあるのが現状でした。統一された基準を作り、拠点をまたいでクオリティを揃えることで、もっとレベルを上げていける余地があるんじゃないか、と。
社内で清掃の経験と知識がダントツの畑中さんに、まずはみんなが同じ目線に立てるところまで引っ張ってもらおう、というところからこの研修がはじまりました。
- 現状を「見える化」すると
研修の場でまず共有されたのが、「清掃レベル向上マトリクス」という図。縦軸に清掃の頻度と種類、横軸にDD(Do Not Disturb)カードとCleanupカードの運用パターンを組み合わせたもので、「うちって今どのレベルにいるんだっけ」を確認するために作られたものです。
外資系ラグジュアリーホテルが「毎日フル清掃+DDが出た時だけ入らない」でレベル5。7gardenの神楽坂はレベル2.5〜3.5、築地・不動前はレベル2という現状が見えてきました。
コロナ前は毎日フル清掃が当たり前だったけれど、コロナをきっかけにエコ清掃が広まり、今では多くのホテルで数日ごとのフル清掃が主流に。ある意味、双方にとって過剰だった部分を見直すきっかけにもなった、という話も出ました。
だからといって今のままでいいわけじゃない、ということで、まずは各拠点のレベルを揃えて「エコサイクル型(毎日のエコ清掃)」に加え、数泊ごとにフル清掃を行うスタイルを目指すことに。ゴミの分別ルールやカードの運用方法も、6月からの統一に向けて議論が進みました。
- 実技をポイントでご紹介
話し合いが終わると、いよいよ実技へ。実際に一連のベッドメイクを見ながら、ポイントを教えてもらいました。
✏️ここからは、畑中さんこだわりの視点を「」で紹介していきます
「シーツは折り目を目安にするけど、納品時によって少し位置が違うので、ある程度でOKです。大事なのは、【シーツをピンと張ること】と胸あたりにキレイに揃えること。」
枕は特に重要で、
「ピローケースの耳はしっかり立てること。枕自体は平らに整えること。枕のシワもしっかり伸ばす。この3つだけで、ベッド全体の見た目が全然変わります。お客様が部屋に入った瞬間の印象が違う」とのことでした。
👀 インスペクション(清掃後の最終確認)
全ての作業が終わったら、インスペクションをしていきます。
ゲスト目線で、客室の扉を開けたところからチェックするのがポイント。
「清掃したつもりでも、インスペクションで抜けが出ることは必ずある。チェックリストをひとつひとつ見ていくことが、品質を安定させる唯一の方法だと思っています」
研修で使われたのが、畑中さんが作ったチェックリストです。
客室内の全アイテムが項目として並んでいて、それぞれに確認ポイントが書いてあります。
◾️ アメニティ・備品まわり
スリッパはセット数と向きが揃っているか。ハンガーはタイプ別にきれいに寄せられているか。水はセット数と向き。冷蔵庫はメモリ確認と汚れ。コーヒーセット・グラス・カップはセット数と向き、カップの内側の汚れまで見ていきます。
「向きって細かいと思うかもしれないけど、揃っているだけで部屋の印象がぐっと変わります。お客様は説明されなくても、なんとなく心地よいと感じてくれる。それでいいと思っています」
◾️ 見落としやすいところ
「金庫は、前のお客様の忘れ物が残っていないか、ロックの確認、汚れ。ケトルは蓋を開けて水滴や水残りがないか。ここを見ているお客様って、意外と多いんです」
小さな一手間が、クレームを防いでいます。
◾️ バスルームまわり
洗面台は鏡・枠の汚れ、蛇口・ハンドソープポンプの向きと汚れ、髪の毛。洗面台の下のほこりや髪の毛も忘れずに。タオル類とガウンはセット数・前出し・たたみ方の3点。トイレットペーパーは三角折りと予備のセット数。トイレは縁の裏まで。バスルームはボトル残量とポンプの向き、浴槽内のざらつき、髪の毛まで丁寧に見ていきます。
「鏡の汚れは洗剤じゃなくて、水で濡らしたタオルで拭き上げること。洗剤を使うとムラが残ってしまうんです」
◾️ 客室エリア
テレビは画面だけじゃなく縁と裏も。テーブルは汚れとセット物の並び。ティッシュはケースの汚れと補充。家具はソファーの隙間のゴミや髪の毛まで。クッションは汚れとファスナーが下になっているか。ゴミ箱は汚れと袋のセット。照明はほこりと向きをチェックします。
◾️ ベッドまわり
シワと汚れ。枕のシワ・汚れ・セット状態。ヘッドボードはコンタクトレンズなどの忘れ物がないか。最後に、床・絨毯・フローリングの汚れとほこり、髪の毛を確認して終わりです。
「清掃した後に、今度は『確認する人』として部屋に入る感覚でやってほしい。自分が掃除した部屋でも、少し時間を置いてから見ると気づくことがある。そういう目を持てるかどうかが大事です」
これだけの項目を、漏れなく、毎回同じクオリティで見ていく。それが畑中さんの言う「くまなく」の意味でした。
- 畑中さん、お話聞かせてください
研修のあと、少し時間をもらって畑中さんに話を聞きました。
◾️ 客室清掃(ルームメイク)のやりがいってどんなところにありますか?
自分が仕上げた部屋を、お客様に喜んでもらえること、ですかね。
自己満足も半分くらいあるんですけど(笑)。お客様がお部屋に置いてあるメモ帳に日本語や英語でメッセージを残してくれることがあって、それが一番嬉しいですね。
◾️「清掃」と「ルームメイク」って、何が違うと思いますか?
ただ綺麗にするのが清掃で、”仕上げて作る”のがルームメイクかな、と思っています。お客様のために部屋を作り上げる、という感覚です。
先日、16周年の結婚記念日で泊まるお客様がいると知って、近くの赤城神社でペアのお守りを買ってきて、メッセージカードと一緒にテーブルに置いておいたんです。フロントではチェックアウトの際に少しお話しをしただけなのですが、後日、口コミにメッセージをいただきました。
派手にしなくていい、気づいた人だけが知っていればいい。神楽坂で大切にしている"粋"なサービスって、こういうことなんだと思いました。
◾️ 客室清掃(ルームメイク)でこだわっているポイントを3つ挙げるとしたら?
ベッドメイクとバスルームのシルバーの拭き上げ、鏡ですね。自分がホテルに泊まる時も、まずベッドに目が行くので。枕のシワって、すぐ見えちゃうんですよね。
◾️ 新しいスタッフに必ず伝えていることはありますか?
”仕上がりを綺麗にすること”、それだけです。どんな気持ちの日でも、仕上がりだけは変えない。今日は気分が乗らないから雑に、っていうことはない仕事なので。
◾️ どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?
吸収しようとしてくれる人ですかね。
少しの効率化、お客様やスタッフ間でも喜んでもらう為の一手間など、なんでもですね。
◾️ インスペクションで気になった点などを伝えると嫌な顔をされたりしますよね?
私自身もとても意識しているのですが、指摘する時の言葉って、本当に大事で。仕事の性質上どうしても細かな注意が多くなってしまうので、気持ちよく長く働いてもらうために、言い方だけはすごく気をつけています。
まずは日頃のコミュニケーション、チームとして話しやすい雰囲気作りを大切にしています。
◾️ 7gardenに入って、変えたいと思ったことはありましたか?
やり方がバラバラで、正解がない状態だったので。まず基本を揃えることが課題だと思っていました。
決めがないことで、モヤモヤしながら働いていたスタッフが多かったと思います。少しずつ正していけたらと思って、今ここにいます。
- すぐに全部が決まるわけじゃないけど、先ずはやり始めることから
6月からは清掃フローの統一と、各拠点への展開が予定されています。
ルームメイクは、見えにくい仕事です。でも、ゲストがドアを開けた瞬間に感じる「ここは、いいな」という気持ちは、確かに人の手で作られています。タオルのたたみ方、枕の立て方、鏡の拭き上げ。その積み重ねが、部屋に泊まる人の記憶に残っていくのだとこの研修を通じて改めて気づかされました。
7gardenは、その仕事をしている人たちを、ルームメイクのプロとしてリスペクトしたいと思っています。
畑中さんや清掃(GS)スタッフとして働いてくださっている方たちが積み上げてきたものを、これからは仕組みとして全拠点に広げていく。その第一歩が、この春に始まりました。
- ルームメイクスタッフを募集しています
7gardenでは現在、Hotel Mei(福岡)ルームメイク専属の正社員スタッフを募集しています。
単に部屋をきれいにするだけじゃなく、ゲストが「ここに来てよかった」と感じられる体験をつくれる人と、一緒に働きたいと思っています。
◾️お任せする仕事
- チェックアウト後の客室清掃
- 清掃完了後のインスペクション
- 宿泊背景に合わせた部屋のセッティング・デコレーション
- タオルの畚み方・ベッドの仕上がり・香りなど、細部にこたわりを持った空間づくり
- アルバイトスタッフへの作業共有・品質管理・育成
など
◾️ こんな人と働きたい
- 客室を「清潔にする」だけではなく、「次のゲストのための空間を整える」感覚で仕事に向き合える方
- 細部の仕上がりにこだわりを持ち、仕事の質を自分で高めていきたい方
- 自分が気づいた工夫や改善を、アルバイトスタッフを巻き込んで自発的に提案・実行できる方
- チームの一員として報告・連絡・相談を大切にできる方
- 清潔な空間をつくることで、ゲストの体験に貢献したいと思える方
🙌 ルームメイクスタッフの他にも、ホテルスタッフ、不動産、マーケター、AIエンジニアなども募集しています。
オンラインでのカジュアル面談も行っていますので、お気軽にご連絡ください◎