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【公認会計士出身!管理部部長インタビュー】スタートアップ企業の攻めの管理スタイルとは

「現状維持ではなく前に進める管理体制」

2023年1月に常勤監査役に就任後、取締役監査等委員を経て、2024年7月より取締役管理部長に就任された山中慎太郎さん。そんな山中さんから見たクイック・ネットワークはどんな会社なのか、インタビューしました。

■まずは、山中さんの今までのご経歴を教えてください!

2006年に公認会計士の資格を取得し、キャリアをスタートさせました。当時は米国のエンロンやワールドコム、日本のライブドアやカネボウなど、資本市場の信頼性を揺るがす会計不正の事例が相次いで発生しており、これらを受けて日本でも法改正が行われていた時期でした。こうした状況下で、クライアントの決算情報の信頼性や公正な事業活動を担保し、資本市場や日本経済の健全な発展に貢献したいという思いを持っていました。そのため、公認会計士としての成長を最短で実現するためには、超一流企業が集まる東京での経験が不可欠だと考え、迷わず東京の四大監査法人の一角であるPwCに入所しました。

PwCにおいては、製造、小売、サービス業を中心とした様々な事業会社の上場企業や外資系大手企業の監査主査を担当しました。しかし、経験を積むにつれて、外部の立場ではなく企業内部でハンズオンしながら企業価値の向上に貢献したいという思いが強くなり、2014年にJ.フロント リテイリングに出向しました。

出向先では主計業務やIFRS導入推進などの財務戦略政策業務を担当し、ビジネス理解を深めるために全国各地の百貨店店舗や関係会社の訪問、店舗での販売応援などの実務も経験しました。この経験を通じて、施策の実効性を高め、効果的なプロジェクトマネジメントを実施するには、現状理解と課題への対応施策の立案に際しては実現可能な解像度まで落とし込むことの重要性をリアリティーをもって学びました。これらの学びは今でも私にとって重要な財産です。

2016年に出向から帰任後は、これまでの知見を多くのクライアントに還元したいと考え、軸足をコンサルティングに移行し、PwCおよびDeloitteで財務報告やオペレーショナルリスクに関するコンサルティング業務のプロジェクトマネージャーを務めました。

その後、2022年に結婚を機に故郷の神戸に生活拠点を移し、当初は3年で神戸に戻ると両親や友人に宣言した上京生活は15年間という超絶延長の末にピリオドを終え、神戸にて会計事務所を独立開業しました。ここでは上場準備企業の決算内製化や業務フロー・内部統制構築、バックオフィス業務全般の支援などを行っていました。

その中でクイック・ネットワーク社との良縁があり、2023年1月に社外常勤監査役に就任させて頂き、社外取締役常勤監査等委員を経て、2024年7月より取締役管理部長に就任しました。

■QN入社の決め手を教えてください。

当社のミッションである「感動溢れるサービスの提供」に共感したからです。

神戸にて会計事務所を独立開業後、上場準備企業の決算内製化や業務フロー・内部統制構築、バックオフィス業務全般の支援を行っていました。その中で、中古車業界の慣習や流通フローを変革するようなベンチャー企業、いわば自動車版メルカリのような企業が神戸に存在することを知り、すぐにアポイントを取らせて頂きました。これがクイック・ネットワーク社との出会いのきっかけです。

田畑社長とお会いしお話しさせて頂く中で、クイック・ネットワーク社が「感動溢れるサービスの提供」をミッションとして掲げ、中古車流通を変革するビジネスモデルおよびサービスを展開していること、中長期的には自動車を起点とした「日本発のグローバルマーケットプレイスを構築し、世界で戦える企業を創る挑戦をする」等の説明を受け、大変共感しました。また、クイック・ネットワーク社のミッションは、私のコンサルティングの経験を通じて培った理念「顧客の期待を超えるサービスを提供し続ける」とシンクロしており、非常に共感を感じました。インターネット上に情報が溢れ、利便性の高い同質的なサービスが多数存在する昨今において、顧客の期待に応えるだけでは満足を得られても、感動を生むことは難しいと感じており、感動を提供できる水準でなければ、顧客はサービスを継続してくれないことを、コンサルティングの経験を通して身をもって体感してきたためです。

さらに、クイック・ネットワーク社の中古車の売る人と最終の買う業者を直接結びつけるビジネスモデル及びプラットフォームが、既存の中古車流通のフローにおけるコスト面や時間での無駄や手間を排除し、社会に対して利便性と便益をもたらすものであると確信し、大変魅力を感じました。限られた人生の時間をどう使うかを考えたとき、社会的にインパクトのある取り組みに、共通の目的に向かって集まったメンバーと本気で関わりたいと強く思っていたためです。

田畑社長の常にポジティブで親しみやすいお人柄、そして夢や目標を実現するための熱意と求心力にも魅了され、気が付けばあっという間にクイック・ネットワーク社にジョインしていました。

自身が経験してきたすべてをここで発揮したいと思い、入社を決断しました。

■正直、QNに入社してびっくりしたところはありますか?

最初に驚いたのは、会議の進め方です。過去に関与してきた大企業では、会議前にパワーポイントなどで報告や討議のための資料を丁寧にまとめる企業が多かったのですが、クイック・ネットワーク社では、資料作りに過度に時間を割かず、エクセルなどを使って状況説明を行いながら、報告よりも議論に重点を置き、意思決定の速度に重きを置いている点が良い意味でサプライズでした。いかにもスタートアップらしいアプローチで、新鮮な印象を受けました。

次に驚いたのは、組織変更の速度です。クイック・ネットワーク社では、事業拡大や新サービスの導入に合わせて、その時々の状況に応じた最も合理的な組織形態や人員構成が採用されるため、通常の上場企業では考えられないスピードで頻繁に組織変更が行われます。より合理的な方法が見つかればすぐに変更し、PDCAサイクルを回していくため、例えば3か月連続して変更があったこともあります。これを言うと笑われるかもしれませんが、時には変更前の部門名やチーム名が変更後の名称と混同してしまうこともあります(笑)。このように、スピード感のある会社では、組織もそのスピードに合わせて迅速に対応していくことを、身をもって実感できました。

■山中さんから見た、「当社の強みと課題」はなんですか?

当社の強みは多岐にわたりますが、特に革新的な「ビジネスモデル」とそれを効率的に運営する「オペレーション構造化力」の2点が重要と考えています。

まず、「ビジネスモデル」についてですが、当社は中古車流通プラットフォーム事業において、CtoBプラットフォーム「SellCa」、BtoBプラットフォーム「Quick×Quick」の2つの主力サービスを展開しています。業界内で、CtoBとBtoBの両方のプラットフォームを提供しているのは現時点では当社だけです。この独自のポジションにより、中古車流通の全フローを一社で変革できる能力を持ち、将来の成長ポテンシャルが高いと考えています。また、「SellCa」及び「Quick×Quick」の両サービスでは、出品手数料を無料とし、取引が成立した際にのみ、出品者が設定した価格以上の金額で成約した場合に手数料を頂戴するビジネスモデルを採用しています。このシンプルで透明性の高い取引モデルにより、利用者にとって納得しやすい取引が可能であり、市場でも当社のサービス優位性が高く受け入れられるものと考えています。

次に、「オペレーション構造化力」についてですが、「SellCa」及び「Quick×Quick」の両サービスでは取引が成立した際にのみ成約手数料を頂戴するビジネスであるため、オペレーションの構造化と合理化が重要な課題となっています。創業当初はこの点で苦労があったと社長から伺いましたが、ビジネスの成長に伴い、継続的なオペレーションの構造化と合理化・改善を進めた結果、現在ではオペレーションの標準化と効率的な分業化が進んできており、組織の急成長に対応可能なオペレーションや人事制度が整備されている点が当社の強みです。しかし、現時点でも改善の余地はあります。例えば、イレギュラーな状況が発生した際には1対1の対応が多く、同質のイレギュラー事項に対して1対Nの対応が可能なオペレーションの構造化が不足している領域もあります。また仕組が整備されていても、継続的に運用され、課題を改善し続ける仕組み化までをゴールと考えているため、引き続きオペレーション構造化の推進が必要です。

一方で、当社の課題としては、事業の急成長に対応するための「人材採用」と、「リアルとデジタルの融合」の2点が重要なテーマと考えています。

まず、「人材採用」についてですが、これは組織にとって嬉しい悩みです。事業の成長が加速する中で、必要な人材を前広に採用していくことが急務となっています。そのためには、当社から積極的に情報発信を行い、当記事をご覧いただいている皆様に当社の事業や魅力をより深く知っていただくことが重要です。また、知っていただいた方々に選ばれる組織であり続けるために、人事制度や採用プロセスの継続的な改善にも取り組んでいきたいと思っております。

次に、「リアルとデジタルの融合」についてですが、これは先述の「オペレーション構造化」の一歩先のテーマとして位置付けています。未来を見据えると、既存のオペレーションやサービスにデジタル技術を組み合わせることで、業務の合理化や効率化、そして利用者のUX(ユーザーエクスペリエンス)向上が可能になると考えており、構造化×デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進が必要と考えています。

現在、当社ではAIによる画像認識を用いたAI査定の導入や、顧客からの問い合わせに対応するチャットボットの開発を検討しています。これらの取り組みにより、リアルとデジタルの融合を実現し、業務の効率化やサービスの質の向上を図っていきたいと考えています。

■今後成し遂げていきたい事はなんですか?

当社のビジョンでもある「日本発のグローバルプラットフォームを創造する」ことが最大の目標です。現在は一部海外向けの連携を通じてサービスを開始したり、海外学生の採用を開始した段階ですが、今後のグローバル化を想定した社内体制や仕組づくりを推進したいと思っています。

また、グローバル化の足掛かりとして、日本国内の中古車流通プラットフォームにて圧倒的シェアNo1を実現し、大切な愛車を売るなら「SellCa」で、業者間で在庫共有販売なら「Quick×Quick」と、誰もが最初に当社サービスを思い出し利用してもらえるサービスにしていきたいと思っています。これらの成長の過程でファイナンスが必要となることに備えて、上場対応等は常時推進していきます。

■求職者の方に一言お願いします!

当社は、社員一人ひとりが主役となり共に成長できる企業であると自信を持っています。当社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に共感頂き、実現のために情熱を持って挑戦したい方、そして成長の実感を求める方にぜひジョインしていただきたいと考えています。

「当社MVVへの共感と挑戦したい方へ」当社はMVVドリブンの企業であり、スタートアップならではの多様なバックグラウンドを持つ仲間とMV(共通の目的)に向かって挑戦し続けます。MVVに共感頂き、実現のために情熱を持って挑戦したい方や、少しでも興味をお持ち頂けた方は是非一度お話を聞きに来てください。

「充実した経験と成長の実感を求める方へ」当社のスタートアップならではの急成長する事業の中で、自己の成長と会社の成長を同時に体験できます。スピード感のある環境で挑戦を楽しみながら、自己の経験と会社の成長を実感できる会社ですので、少しでも興味をお持ち頂けた方は是非一度お話を聞きに来てください。

以上、取締役管理部長の山中慎太郎さんよりお話をいただきました。管理部といえば、一般的に「守り」のイメージが強くあるのですが、「攻め」のスタイルが会社の隅々まで浸透していることを改めて実感しました。

現在急成長しているクイック・ネットワーク。「攻め」のスタイルで挑戦を楽しみたい方は、是非一度お話をしましょう!


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