安本 寿仁 / 取締役
1991年アパレル企業に新卒入社。大阪で営業職、 ブランドの事業責任者を経て東京に転勤。老舗ブランドのリブランディングを成功させた経験を持つ。その後、当時の上司に抜擢され人事部へ異動。社員個々の成長や目標に向かって努力する姿に人事領域への魅力とやりがいを覚え、早稲田大学ビジネススクールで人材マネジメントやフレームワークを多数学ぶ。
2021年三喜商事へ人事責任者として入社。 2022年より取締役兼管理本部長に就任。
Q:ズバリ、活躍人材に必要なマインドとは?
これは色んなことに関係すると思いますが、オーナーシップつまりその物事において当事者意識をどのくらい持っているか、がとても大事だと思います。言うのは簡単かもしれませんが、実際のところ、自分が関わっているビジネスに対して「自分事」と本当に捉えて働いている人って、世の中にどれくらいいるのかな?と思うんですよね。
会社がやっているからやるではなく、「自分であればどんな会社にしたいか」を考えてほしいです。誰かが掲げたミッションに賛同して「なんとなく」そこで働くのではなく、その中で「自分がどうしたいのか」を強く持っていることが当事者意識であり、自分事化できている状態だと思います。
Q:そのためにどんな行動が必要になってくると思いますか?
熱狂を生み出せるかどうかですね。
熱狂とは、自分が命をかけてでも「これをやりたい!」という圧倒的な熱量がベースにあって、その熱量を軸に賛同する仲間を巻き込んで、それに向かって一丸となって成し遂げていくことだと私は思っています。
「これだ!」と思って取り組んだビジネスが成功したら、間違いなくいい経験になる。一方で、熱量を注いでやり抜いたものが、もし失敗したら、ものすごく悔しい想いをするはずなんです。どうやったら乗り越えられるのか?何をするべきなのか?徹底的に考え抜くはず。そして、次はこれをやってみたらどうだろう?別の方向からアプローチしてみよう!と、チャレンジを繰り返す。熱量があるからこそ本気で向き合えるし、必要な相手とも本気で議論するようになる。こういう行動が熱狂の素なんだと思います。
あとは・・・、成功体験ももちろん大事だけど、失敗から得た経験のほうが、学びは多いように思います。私も沢山の失敗を経験してきています…。少しだけお話ししましょうか。
―はい!ぜひ教えてください。
私は、前職で会社の破綻を経験しています。 会社がなくなるという事は究極の失敗だと思います。
その当時の事業に関わっていた立場として、本当に大変な責任を感じました。他人事には到底思えませんでした。自分がもっとこうしていたら大丈夫だったのではないか?自分の力が足りなかったからこうなってしまったのではないか?と自問自答の日々でしたね…。
かつては日本のアパレル業界を牽引し、社員もいきいきと働いていた会社でしたが、大勢いた従業員が徐々に減り、最後はほとんどいなくなってしまった。すべてが崩れていった感じがしました。
人事を生業とする人間にとって、自分が採用した若手社員が辞めていくこともショックなのに、数千人規模で人がいなくなってしまうことは本当に耐え難かったです。
会社があるって、当たり前じゃないとその時思いましたね。私はこの経験から、人生は予測不可能なことが起こるからこそ、今自分の取り組んでいる事や関わっているビジネスにおいて、本気で向き合うことが大切だなと感じました。
―安本さんにとって、このご経験は人生のターニングポイントだったんですね。
そうですね。間違いなくひとつのターニングポイントになりました。
この経験の他にも、これまでのキャリアを振り返ってみて、自分がやりたいことが一つだけじゃないのも良かったなと思っています。営業やブランドの事業に関わる仕事の他に、人事領域まで幅広く経験できたことはすごく良かったです。自分でキャリアを選んでいたら、人事という選択肢はなく、ずっとブランドに関わる仕事をしていたと思います。
人事に異動した経緯は、当時の上司に「全社を知る事はとても大事なことだから、人事を経験したおいた方がいい」と言われたことでした。人事領域は全組織に関係し、それを理解したうえで組織運営していく事の大切さを知る事ができたので、意図しないキャリアの出会いのおかげで、自分の人生が変わったなと思います。
Q:これまでのご経験を踏まえて、ご自身が大切にしているマインドとは?
どんなことでもいいからチャレンジすること、そしてそれを継続することです。
私は、昔から人前で話すことが得意ではなく、会社の少人数の会議や大勢の人がいる場だと、緊張してしまい、何も喋れなかったりする、そんな自分がすごく嫌だったんですよね。
そんな自分から脱却したいと思って、どんな場でもまず自分が最初に喋ろう!と、会議だけでなく、外部セミナーなどの大きな場でも発言することをずっと続けています。どんな局面でも積極的に手を挙げ、発言することを自分のノルマとしてやり続けました。
それから自然と発言にすることに慣れてきて、思いもしなかった人から自分の行動を褒められることもあって、すごく嬉しかったんですよね。その時、やってきて良かったなと感じたし、そういった積み重ねが大事なんだな、と気がつきました。自分がすごく苦手なことでも積み重ねていくと、必ず結果に繋がっていくと思います。
―もし自分だったら「自身にノルマを課す」って心が折れると思います。
そんな大きな場所でなくてもいいけど、最初に発言することって大事だと思っています。後から発言する人って、最初の発言者に多少なりとも影響受けていると思うので、そうではない真っ白なところで自分が発言することってすごく大事で、それが自分の道を切り開くきっかけになると思います。意外と自分の事って、周りの人は分かってくれていない部分も多いので、そういった場を活用して自分の事を伝えていくことも大切ですね。
これをきっかけに、あまり尻込みせずに色んなことにチャレンジしてきている気がしますね。
Q:最後に三喜商事を志望する皆さんに一言!
こんなエキサイティングな会社はないと思います。やろうとしていることはもちろん、当事者意識を持って、関わって、色んなチャレンジができる、そんな会社ってないと思うんですよね。責任が伴う事だけど、自分で作り上げていって、道を切り開いていく事に喜びを感じることができる人であれば、とても面白い会社だと思います。
特に今、会社が変わろうとしているこの時期は、本当に色んなことが起こり、今しか経験できないことが沢山あります。そんな状況下をも楽しんで、諦めずにやりきることが、凄く大事になってきますので、まずは皆さんが「これをやりたい!」という明確な目標を持って、あとは「全力で楽しむ姿勢」を持ってもらえたらいいなと思います!
安本さん、ありがとうございました!
他の役員のみなさんからのインタビュー記事もありますので、こちらからご覧ください!