【代表プロフィール】遠藤 洋之(えんどう ひろゆき) 1983年生まれ。千葉県出身。2012年、29歳の時に在籍していた会社より独立し、株式会社SAKURUGを設立。若手起業家の世界的ネットワークであるEO(Entrepreneurs’ Organization、起業家機構)Tokyoの第24期理事。
ーー今回は、高校生インターンについてインタビューさせていただきます!よろしくお願いいたします。
なんかあらためてリモートでお話するのって、ちょっと緊張しますね(笑)。よろしくお願いします!
ーー遠藤さんの高校生活ってどんな感じだったんですか?
僕はバスケ一辺倒でした。中学でもバスケをやってて、勘違いしてプロになりたいと思ってたので、高校もバスケの強豪校に進学しました。ビジネスの世界に興味を持ったのは、大学生になってからでしたね。
「高校生からインターンの応募がきてますけどどうします?」
ーー高校生インターンって、まだ受け入れている会社はそこまで多くないと思うんですけど。サクラグではどういうきっかけで受け入れを開始したんですか?
突然の偶然でした。大学生向けに出してたインターンの求人に、高校生から応募があったという報告があって、「どうしますか?」と。その時は僕が面接やってたので、「じゃあ会ってみる?」みたいな感じで。正直、最初はそこまで関心は高くなかったんですよね。
ーーえ、そうなんですか?
経営的に考えれば、利益にはならないだろうと思ってましたから。
ーーなるほど。それでも受け入れることにしたのはなぜですか?
まずは、すごく素直でいい子だったんですよね、その応募者の子が。実際に会ってみて、あ、こういう子となら一緒にやってみたいなーって思えた。
もう一つは、日本では高校生が職業体験できる機会がかなり少ないってこと。他の国と比べても、もっとあったほうがいいなと思ったんですよね。
ーーそれ、参加してくれた高校生も言っていました。アメリカでは高3になる前にインターンをする学生が多いけど、日本ではほとんどないと。
そうそう。学生時代に「働く」っていうと、基本的には接客とかのアルバイトですよね。もちろん、それも貴重な経験だし、学びは多い。だけど、実際に就職したい会社でやるようなことって、ほぼやらないじゃないですか?
ーーたしかに、就活のとき多くの学生は「これができます」じゃなくて、「今まではこういうことをしてきました。だからきっとこういう風にやれます」という、ちょっと飛躍したアピールになりがちですよね。
新卒一括採用問題とインターンの問題は背中合わせで考えるべき
日本には「新卒一括採用」っていう悪しき習慣があって。…今ちょっと強い言葉を使いましたけど、新卒一括採用にメリットが全くない、って話ではなく。
ただ、インターンをして、その延長線上で仕事を選ぶことができたほうが、お互いにとって圧倒的にメリットのほうが大きいですよね。本人にとっては、働くイメージが明確になっているから想像とのギャップに苦しむなんてこともないし、仕事に対する向き合い方がわかっていることは間違いなく自信になる。企業側にとっては、即戦力になるから、すぐに第一線で活躍してもらう場を用意できる。
――高校生のうちに働くイメージができていると、大学選びの軸も変わってきそうですよね。
そうですね。日本にもっとインターンの文化を根付かせたい。だから、ゆくゆくは「中学生インターン」も受け入れていきたい、って思ってます。
採算は度外視。ビジョンの体現でしかない
ーーこれまでの高校生インターンで、遠藤さんが特に印象に残ったこと、刺激を受けたことを教えてください。
まず、みんな想像以上にレベルが高い!そこは素直にびっくりしましたね。最終日のプレゼンを見てても、ロジカルだし喋りも上手い!
あとはSDGsに興味があったり、社会問題への視野も広いなって。
こちら側のことで言うと、「以前の参加者からの紹介」が増えてきてることが嬉しいです。参加してよかったから、友達とか後輩に紹介してもらえるわけだから。
ーー会社として、採算度外視でも続けたい!と思う理由はそのあたりですか?
そうですね。高校生インターンはもう、ビジョンの体現でしかないです。「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」っていう。
ーー学生たちがインターンの中で取り組んでいる分野も幅広いですよね。遠藤さんが、これからの若い世代に積極的に学んでほしいことってなんですか?
僕が考えているのは3つあって、「英語」、「プログラミング教育」、「金融」です。
ーー英語だけじゃなくて、プログラミングも義務教育になるんですよね。金融っていうのは?
金融については、「福利」の考え方を身に着けてほしいですね。お金儲けっていうと汚いこと、みたいなイメージを持つ人もいません?
ーーわかります。お金の話はなんとなくタブー、みたいな。
お金に対してもっとクリエイティブな感覚を養ってほしいですよね。あと英語とかプログラミングなんかも、学問としてだけじゃなくて実践的なところにウェイトを置いたほうがいいなって。テストの点数をとるための勉強じゃなくて、社会で活かせる能力として身に着けたいですよね。
ーーありがとうございます。では、最後に、高校生の皆さんにひと言お願いします!
「高校生インターン」は、こちらが色んなことをしてあげているように感じるかもしれないけれど、こちらが皆さんから学ぶことがとっても多くあります。
インターンを通じて、自分の可能性が開花できたと感じたら、それをもっと若い世代にgiverとして伝承していってください!